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シーズウエイツ(雑誌の一覧)
「シーズウエイツだぜ。本を読んでくれよ。
読むとも読まないとも言ってねえけどな。」
(選択)
「ありがとうございます。」
いいえ
「どういたしまして。」
はい
「さっそく読んでみてくれよ。」
(選択肢)
1、2、3・4・5……11・12……21・22・23……31・32・33……41・42・43・44……55・56・57……61・62・63……67・68・69・70・71・72……77・78・79……83・84・85……88・89・90・91・92……99・100!!! 100まで数えたら眠ろうかな? そうしようっと。
10……20……30……40……50……60……70……80……90……100!! 100まで数えきったらもう寝なくちゃ。
おやすみなさい……ZZZzzzzzzz ……
「……さん、起きてください!」
「ハッ!?ここはどこだっけ?」
「病院ですよ。早く治療費払わないと死んじゃいますよ!」
「ぼくはだれだっけ?」
「記憶喪失ですか?この病室は満員なので隣の部屋に行ってください!」
「そんなはずはない。ぼくの名前はナナで、ここは病院なんだ。
そういえば君は誰なんだい?」
「あなたの看護をしてるナースですけど何か?」
「じゃあ君の名前は?」
「だから看護してるナースですってば!」
「名前を教えてくれないと君の事を何て呼べばいいか分からないじゃないか。」
「私の名前は”ナ”だけじゃないですか!分かりましたよ!」
「この病院はあなたの病室もあるけど 患者さんはほとんどいないわ。なぜだか分かる?」
「さぁ」
「みんな死んじゃうからよ」
「はぁ……」
「どうしてそんなこと聞くのかしら?」
「いや、別に理由なんてありませんよ。ただ気になっただけです。」
「そう……
ところであなたはどうして自分が死にかけているか知りたい?」
「いえ、それはちょっと……怖いんで」
「あら、そうなの?まあいいわ。
死ぬ前に自分のことが分からなくなる人もたくさんいるものね。」
「はい……」
「私があなたを治してあげられたらよかったんだけどね」
「どういう意味なんでしょうか?」
「つまり、私には治せないということよ。残念だけどね。」
「そんな……ぼくは助かる見込みはないんでしょうか?」
「無理だと思うわ。」
「そんな……」
「私の力不足のせいで辛い思いをさせて申し訳なく思っています。
本当にごめんなさい。」
「先生が悪いわけではないですよ。謝らないで下さい。」
「ありがとう。優しいのね。」
「そんなことは……」
「最後にひとつお願いがあるの。聞いてくれるかしら?」
「何でしょう?」
「”愛している”と言ってくれないかな?」
「そんなことでいいんですか?もちろん言いますよ。」
「本当!?嬉しい!」
「愛していますよ、ナースさん。」
「ああ……これで安心できるわね。」
「おやすみなさい……。」
「おはようございます。今日もいい天気ですよ。」
「朝食をお持ちしました。」
「朝ごはん食べた?おいしいよ。」
「もうちょっと寝てるといいよ。」
「はいこれ今日の分。」
「うん……わかったよ。」
「はあい、診察の時間だねえ。」
「はい、また明日ね。」
「あらっ、大変!お薬忘れちゃった!」
「あの子たちは……入院患者よ。
悪いけど今は面会謝絶。」
「ねえ、あたしの話聞いてくれる? お願いだから話を聞いてちょうだい。
あなたたちみたいな人たちにもわかるように話すのってすごく大変なのよ。
まず、あたしの名前はアイーダっていうの。
あたしのお父さんは王様だったんだけど、 戦争で死んじゃったの。
お母さんはあたしが小さい頃に死んだのよ。
だから今はおばあちゃんと二人で暮らしてるの。
おばあちゃんは優しいけどちょっと口うるさいの。
学校にも行かせてくれないし……。
だけど、そんなおばあちゃんのこと大好きよ。
でもたまには外の世界に出てみたいなぁって思う時もあるの。
この前なんて友達と一緒に図書館に行ってきたんだっけ。
すごく楽しかった。
そういえばあの時の帰り道、変なものを見た気がする。
なんだろあれ。
白い布に包まれた大きなものを背負っていたような。
確かその人のこと見てたら、急に走り出してどこかへいっちゃったんだよね。
なんだったんだろう。
その時は気に留めなかったけれど、後になって考えてみると妙だ。
どうしてだろう、知らないんだよなあ……。
さすがに、そんなことは無いと思うけど……。
そう言えば、この前読んだ本にも書いてあったような気がする。
やっぱり、本を読んでないと駄目だなぁ~……。この前読んだ時はわかったと思ったんだけど……。
もうちょっと読み込まないとだめかなぁ……。
あ! そういえば……あの時一緒にいた女の子達は何だったんだろう? ぼくの事を知ってるような口ぶりだったけど……。
またどこかで会えるといいな……。
そうだ! 今度はちゃんと本を読んどかないとな。
でもその前にもっと大事な事があるだろ?
何だと思う?…………答え:まず服を着る事! この服着たまま寝ちゃったんだよ。しかも裸足だし。
靴ぐらい履いてないとだめだよなぁ。それにズボンもぐしゃぐしゃになってる。
もうちょっとちゃんとしたのじゃないとダメだろうな。
とにかく着替えなくっちゃ。
パジャマみたいなの持ってないしなぁ。
あっ、そういえばぼくのリュックサックの中に替えのTシャツがあったはずだ。
確かあれは学校に行く時に着ていたやつだったと思うけど……。
あった! やっぱりこれが一番いいかな。
これでよしっと。
次は何をしよう?…………うん、とりあえず顔を洗おう! 顔だけ拭いてもしょうがないもんな。
よしっ、行こう。……水が出るといいんだけど。
おっ、出た!よかった〜。
じゃあ、次は何をしよっか? 本を読むのもいいかもな。
でも読む本が見つからない。
うーん、どうすればいいんだろう?とにかくいろいろ試してみないと……
まず最初にする事と言えば……
やっぱりあの人に聞いてみるかなぁ。
ねえプーさん、ちょっと相談があるんだけど。
そう言うと彼は、手に持っていたリンゴを置いてこちらを見た。
おお、何だ? それでぼくに相談とは一体なんなのだ? 実はこの前読んだ本に書いてあったことがあって、 それを実行しようと思うんだけどうまくいかないんだよねぇ。そこでプーさんの知恵を貸してもらいたいと思って。
ほぉ。どんなことだ?言ってみると良い。
それはね―――
―…………うん……知っているけど。
「知らないのね。」
うん、そう、ぼくはその……知らなかったんだよ。
「あなたってほんと、ものを知らないのねえ。
あのね、例えば、ある人がこう言うとするじゃない?”おい、俺はおまえが嫌いだぜ!”この人はなんて言ったと思う?」
えっと……なんだろう。ぼくが嫌だから……とかじゃないと思うけど、 ちょっと分からないや。教えてくれるかな?
「そうだったの!?知らなかったわ……。
つまりこういうことなの。まず最初にこう言うのよ。
『ねえ、お願いがあるんだけど』ってね。」
「うん。分かったよ。ありがとう。」
「いえいえ。ところで何の話をしてたのかしら?」
「う~んとね。ぼくたちの中で一番年上なのは誰かなって話。」
「そうなのね。それで?」
「う~んとね。ぼくたちの中で一番年下なのは誰かなって話。」
「そうなのね。それで?」
「う~んとね。ぼくたちの中の一番大きい人は誰かなって話。」
「そうなのね。それで?」
「う~んとね。ぼくたちの中で一番小さい人は誰かなって話。」
「そうなのね。それで?」
「う~んとね。ぼくたちの中の一番賢いのは誰かなって話。」
「そうなのね。それで?」
「う~んとね。ぼくたちの中の一番運が良いのは誰かなって話。」
「そうなのね。」
「そうよ。」
「わかったわ。」
「わかればいいのよ。」
「うん。」
「そうよ。」
「そうね。」
「わかったかしら。」
「えぇ。」
「じゃぁ、もう行ってもいいわよ。」
「えっ?何を言っているのかしらこの子ったら。そんなの常識じゃないの。」
「そうですよ。」
「もちろんよ。」
「あたりまえだ。」
「そうなんだよ。」
「そうね。」
「はい。」
「わかりました。」
「当然でしょう。」
「うん。」
「わかりません。」
「もちろん知っているわ。」
「知らないわ。」
「知りません。」
「もちろん知っているさ。」
「知らないぜ。」
「知らん。」
「知るはずがないじゃないか。」
「当然だ。」
「当然の事を聞いてくるなんて、おかしな子ねえ。」
「当然ですよ。」
「当然でしょ。」
「当り前だろ!」
「知らない奴がいるなんて驚いたぜ。」
「そんなこと常識じゃん。」
「お前馬鹿じゃないのか?」
「ぼく知らなくてビックリしたよ。」
「この中の一人くらい知ってても不思議はないんだけどねえ。」
「お前本当に知らないのか?」
「これぐらい常識だと思うけど。」
「あたしゃあ知らなかったよ。」
「お前本当に知らなかったのかよ?」
「みんな知ってる事なのに。」
「そうか、知らなかったんだ。」
「まさか知らないとは思わなかったよ。」
「そうなの?意外だったなぁ。」
「そんなことも知らないなんて驚きだぜ。」
「バカじゃないのか?」
「何言ってんだよ!」
「知っとかなきゃだめじゃん。」
「知らない方が珍しいよ。」
「常識っしょ?」
「知らないなんて信じられねぇや。」
「そんな事も知らないなんて恥ずかしいなぁ。」
「知らなかったの?」
「知らない奴がいたとはなぁ。」
「そんなことくらい常識でしょ?」
「知らないと困っちゃうよぉ。」
「当たり前の事を知らないなんて恥ずべきことだな。」
「知らないなんてダメですよ!」
「知らないんじゃ生きていけないよ。」
「知らないの?」
「知らなくても生きられるけど、知っていた方がいいと思うよ。」
「知らなかったの?もう歳なんですか?」
「知らないなんてありえない。」
いいえ
「そんなはずはないんだけどなぁ。
もう一度確認してみようかな。
はい」は、「いいえ」
「いいえ」は、「はい」だろ?」
いいえ
「また間違えてるんじゃないかしら。」
いいえ
「ほんとにほんとに?」
いいえ
「やれやれ。」
いいえ
「もういちどだけ聞いてみるよ。」
「ありがとうございます。」
「ちょっと待ってくれ。」
「またですか。」
「はいはい。そうですよ。」
「はいは一回で十分ですよ。」
「何度言ったら分かるんですか?」
「いい加減にしなさいっ!!」「……何怒ってんだよ」
「だぁ~かぁ~らぁ~、何度言えばわかるの!? もう今日という日は何度目よ!! この馬鹿!!」
「そんなこと俺に言われても困るんだけど」
そう言って俺は目の前にいる幼馴染みの女の子を見つめた。
彼女は不機嫌そうな顔をしながら頬杖を突いていて、その視線は明らかに冷たいものだった。
ここは学校の屋上。時刻は放課後。辺りはすっかり暗くなり始めている。
彼女の名前は白鷺咲恋歌。肩まで伸びた艶のある綺麗な黒髪が特徴の美少女である。性格は少しキツくて怒ると怖いけど、普段は優しいし頼りになる奴なのだ。ちなみに身長百五十センチくらいしかない小動物のような可愛らしさもあるのだが、それは本人には内緒だ。
そんな彼女だが今は絶賛不機嫌中らしく、明らかにイラついている様子だった。一体何をすればここまで彼女を不快にさせることができるのか知りたいものである。
「あのねぇ~、何度も言うようだけれど、私が言いたいことはただ一つだけよ」
彼女が呆れたような口調で言う。
「何だよ?」
「いい加減、私のことを名前で呼びなさいよ!!」
ビシッと指を差しながら叫ぶように言われた。
しかし俺は冷静に返すことにする。
「だからさっきから何度も言っているじゃないか。ぼくは君のことなんて知らないんだよ。それにここはどこなんだい?ぼくは家に帰りたいんだけど……」
「そんなこと言っても困っちゃうなぁ。あなたはもう死んじゃっているんだもの。」
「死んだ?僕が死んだっていうのか!?」
「そうよ。あなたの体を見てみなさい。ほら。」
僕は自分の体を見た。しかしそこには見慣れた僕の体は存在しなかった。そこにあったのは白骨化した人間の死体だったのだ。
「何だこれは……一体どういうことだ……?」
「あなたは車に轢かれて死んでしまったのよ。しかもただの死体じゃないわ。ゾンビになって蘇ってしまったのよ。」
「ゾンビになっただと……?どうしてそんなことになったんだ?」
「それはあたしもわからないけど……多分あの事故が原因だと思うのよねぇ。」「交通事故にあったせいで体が腐ってアンデッドになってしまったということなのか?」
「そういうことになると思うわ。それで、あなたはこれからも生き続けるつもりかしら?」
「当たり前だろう。せっかく新しい人生を送れるチャンスがあるというのに、なんでそんな事をわざわざ聞くんだ?バカじゃないのか?」
「何だこのガキは。」
「おい、おまえどこから来たんだよ。」
「何言ってやがる。俺は宇宙の彼方から来たんだよ。」
「俺達はこれから冒険の旅に出かける所なんだぜ。邪魔すんじゃねえよ。」
「ここはお前みたいな奴が来る場所じゃねぇんだよ。早く帰んな。」
「何だと?もういっぺん言ってみろ!」
「上等じゃないか。やってやるぜ。」
「喧嘩はだめですよ。みんな仲良くいきましょう。」
「うるさい。どいてろ!」
「そうはいかないわ。ほら、そこ危ないですよ。」
「くっそ~!なんてしつこい女だ!」
「だから言ったでしょう?皆で力を合わせて頑張れば何とかなるって。」
「そんなこと言ってる場合じゃないだろう!何やってんだよ、みんな!?」
「うるさいわねえ、ちょっと黙ってなさいよ。今は集中してるんだから……っと、できたわ!」
「ほら、見てよこれ!なかなかうまくいったと思うんだけど……どうかしら?」
「う~ん……」
「ダメだなぁ、これは。」
「そうねぇ……もうちょっと練習すれば、いけそうな気もするけど……」
「よし、もう一度やってみるか。今度はもっと上手くいくかもしれないぜ?」
「うん、そうしよう!」
―――――――
「はい、できました!」
「おおっ!これはすごいな!」
「あら本当!すごく上手になったじゃない!」
「やったな!これでいつでも使えるようになったじゃないか!」
「ありがとうございます!これも皆さんのお陰ですよ!」
「よし、それじゃ早速使ってみてくれないか?」
「わかりました!」
―――――――
「……なんていうかさ、こうやって見ると……やっぱりダメかもしんない。」
「えぇー?どうしてですか?」
「どうしてかしらね……なんというか、絵心が無いっていうのかしら……」
「そうだなぁ……まぁ、最初から完璧にできるやつはいないさ。少しずつ慣れていけば良いんじゃないか?」
「それもそうね。頑張っていきましょうか!」
「はいっ!」
―――――――
「あれ?また失敗しちゃいました。」
「うぅん……なんでかなぁ?同じことをしているはずなのに……」
「うーん……あっ、わかった!」
「え?ほんとか?」
「はい、きっと私のやり方が悪いんでしょう。」
「そうかしら?ねえ、あなたの患者さんを見ていて思ったんだけど、あなた、自分が悪いなんて思ってやしないんじゃなくて?本当に自分のせいだと思ってるのかしら?」
「はい、もちろんですよ。私がもっとしっかりしてればあんな事にはならなかったはずなのに。」
「本当かしら?」
「はい。」
「本当にそうなの?もう一度考えてみてよ。あなたがちゃんとしてなかったかどうか思い返してみなさいよ。」
「あの子達を死なせたのは僕の責任です。僕がもう少し注意を払っていればよかったのに……。」
「本当にそれだけ?ねえ、もうちょっと思い出してみてよ。」
「あの時僕は少しぼんやりしていたかもしれません。ちょうど考え事をしていて……。それから確か、トイレに行ったような気がします。その時はまだそんなに深く考えていなかったけど、もしあの時にもっと深く考えていたとしても、やっぱり同じ結果になっていたでしょうね。」
「どうして?」
「あの時はすごく疲れていたから、たぶんそのまま眠ってしまったと思うんです。それで朝になって、起きた時にはもう遅くて……。」「あら、何よそれ!ひどいじゃないのよ。あなたがやったことは立派な殺人未遂だわ。刑務所行きよ!そんな事も知らないなんてどうかしてるんじゃない?」
「あんたが何を言ってるかわからないけど、とにかくここは病院なんだよ。あんたの言う通りここは病院だから、患者さんの言う事はちゃんと聞かなきゃいけないと思うんだけどねえ。それにしても、あんたも大概無茶苦茶なお嬢さんだなぁ。」