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俺はずっと、憧れていた。
「ヒーロー」に。
俺が助けられたように、誰かを助けたいと思った。
でも、表に出てみると、どうだろう?
俺を助けてくれた人は誰かに連れていかれた。
そうしたら、俺は居場所が失くなった。
ここは、ヴィランが沢山いた。
ここでは、暴行が行われるのは日常茶飯事だった。
殺さなければ、殺される。
だから俺は強くなった。
毎日、殴られようが、蹴られようが、必死に耐え抜いた。
そして、17歳で、俺はここのリーダーとなった。
こういった所は他にもあるらしい。
もし、昔の俺なら「助けたい!」とか思ったんだろうな、
今では生きていれば何でもいい。
「ヒーロー」はここには来やしない。
そう思っていたのに。
来たんだ、「ヒーロー」が。
そうして、泣いていた子供を他の奴に任せて俺らを捕まえようとした。
『なんで?』としか思えなかった。
俺はここに来たときは、「ヒーロー」なんか居なくて、
誰も助けてくれなかった。
だから、助けないのが普通、こうやって、人は強くなっていく、
そう言い聞かせてた。
なのに、なんであの子供だけ助ける?
なんで俺らの話には、聞く耳を持たない?
絶対理由があるだろうよ、「ヒーロー」さんよ、
そんな事を思いながら、俺は今日も生きていた。
辛くて、めんどくさくて、苦しくて、
だけど「ヒーロー」は目もくれない。
それでようやく俺は知った。
「ヒーロー」ってのは「建前」で、 表面しか見てないってね。
心が泣き叫んでても、「ヒーロー」は助けてくれない。
だけど、普通に泣いていたら?
「ヒーロー」の前で嘘でもいいから泣いたら、助けてくれる。
だけど、大人になった俺には関係ない。
俺は今日も生きていた。何の意味もなく。
もし、生まれる所が違ったら、
もし、親に恵まれていたら、違っていたんだろう。
だけど、この世界に、「もし、」という言葉はない。
一つ決めたら、もうその決定は揺るがない。
だから、俺はもう恵まれない。そう思っていた。 そう思っていたのに。
とある人から、「お前、ここに来おへんか?」って頼まれちゃってさ。
俺でも人の役にたてるんだって、こんな俺でも出来るんだって
思っちゃった。
まぁ、期待はどうせ、絶望に変わるって分かってたんだけどね。
どうも、諦めらんなくってさ。
そこで暮らすようになってからは毎日が楽しくなった。
訓練をやったり、皆でご飯を食べたり、悪戯をしたり。
まぁたまに侵入者を駆除したりしたなぁ。
それができたらスッゴい褒められて、心の底から「嬉しい」って感じた。
それで俺は今、「 」をリーダーとした場所で働いてる。
他の人も皆面白いし、一緒に居てて「楽しい」って
思える人ばっかだった。
だから、俺はこの「幸せ」を壊そうとしている「ヴィラン」を
倒したいと言った。
すると、他の皆は待ってました!!!!
と言わんばかりに、いいよ!と言ってくれた。
だから俺は今、「 」から貰った名前、
『ぐちつぼ』と言う名を使って、今日も生きて行く。
俺達の「幸せ」を壊そうとする奴に歯向かうために。
ニックネーム ぐちつぼ
本名 不明
年齢 22歳
個性 植物操作
・植物を急激に成長させたり、自分だけの植物を操る事が出来る。
・自分だけの植物を作る場合、自分の寿命を引き換えに作る。
・作られた植物は作った者を「主」とし、命が尽きるまで従う。
・主が死んだ場合、植物がどうなるかは不明。
・また、操った植物は突如として謎の死を遂げる物も存在する。
「 」と似たような環境下で育った。
そこで、「 」の個性を使って調べた所、元々ある個性とは、
別の能力があると分かった。
そのため、訓練や侵入者駆除等をやらせて、様子を観察中。
尚、ぐちつぼは寿命が元々長い為、本来は植物を作る場合20年の寿命を削られるものの、6 0年寿命を失っても、後60年ほど生きられる。
また、ぐちつぼは何らかの____
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