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み
#しろシドの沼に落としたい
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なつしろ
暇72×しろせんせー
解釈違い有
履歴
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数字界隈の撮影は、いつも通り大盛り上がりで終わった。 カメラが止まった瞬間、さんしあが手を叩いて言った。
「みんな予定空いてるよね? せっかくだから昼飯行こうよ!僕、予約しとくから!」
しろせんせーは「ええやん、腹減ってたし。なつこも行く?」
暇72は、内心でガッツポーズをしながら、 「おー!行くわちょうど暇だし」 と即答した。
まずは暇72が店に到着。 個室の予約席に座って、ドキドキしながら待つ。 次に、珍しく遅刻しなかったしろせんせーが入ってきた。
「よっ、なつこ。早いなあ」
「しろこそ、今日は時間ピッタリじゃん。珍しい」
二人は自然と隣同士に座った。 向かい側は一人分のスペースで、さんしあが来たらそこに座る形になる。
さんしあは少し遅れて到着したけど、 「ちょっと待って!トイレ行ってくる!すぐ戻るから!」 と言って、店に入るなり御手洗へ直行した。
個室に残されたのは、しろせんせーと暇72の二人だけ。
暇72はスマホをいじりながら、 (……しろと二人きり……やばい、落ち着け俺……) と心の中で自分を叱咤していた。
その時、しろせんせーがふと思い出したように言った。
「なつこ、悪いけどスマホちょっと貸して。 電車の時間調べたいねん」
「え? あ、うん……どうぞ」
暇72は特に警戒せずにスマホを渡した。 画面はまだロック解除されたまま。 検索アプリが開いた状態だった。
しろせんせーは電車アプリを探そうとして、 ふと画面の下に表示された「検索履歴」に目が止まった。
【男を惚れさせる方法】 【男同士で付き合うと周りからどう見られる?】 【男の落とし方 心理】 【片思い 男 成功率】
……と、男同士の恋愛関連の検索がびっしり並んでいる。
しろせんせーは一瞬固まったあと、 ゆっくりと暇72の方を向いた。
「……なつこ」
「ん?」
「これ……なに?」
暇72はスマホの画面を見て、 顔から一瞬で血の気が引いた。
「ちょ、待って! それ……!」
慌てて手を伸ばしてスマホを取り上げようとするけど、 しろせんせーは軽くかわして、 にやにやしながら言った。
「なつこ、好きな人おるんや~? へぇ~」
「う、うるさい! 返せよ!」
暇72は真っ赤になってスマホを奪い返した。 心臓が爆発しそうだった。
(やばい……やばいやばいやばい…… しろに見られた……完全にバレてる……!)
しろせんせーはまだからかいモード全開で、 「 男同士とか全然批判せえへんよ? 俺、むしろ応援するで。 誰? 誰が好きなん?」
暇72はぽかんとして、しろせんせーの顔をまじまじと見つめた。
(……え? 応援……? )
しろせんせーはさらに優しい声で、 「ほら、遠慮せんでもええよ。 俺、なつこのこと好きやし、 そういうの全然アリやと思うで。 ちゃんと教えてや」
暇72はまたぽかんとなった。
(好き……って……俺のこと……? いや、友達としての好きでしょ……でも……)
頭が真っ白で、言葉が出てこない。
しろせんせーはますます興味津々で、 「ヒント! ヒントだけくれへん? 誰なん?」
暇72は、つい口が滑った。
「……コラボ、何回もしてる人……」
「へぇ~? コラボ多い人って…… 誰やろ? 最強無敵連合とか?それとも他の子か?」
しろせんせーは本気で考え込んで、 全然気づいていない。 超鈍感。
暇72は心の中で叫んでいた。
(お前だよ!!! お前!!! 何回もコラボしてるの、お前だけやろ!!!)
でも口には出せない。 ただ赤い顔で俯いているだけ。
そこへ、さんしあがトイレから戻ってきた。
「ごめーん待たせた!さあ、注文しよう!」
しろせんせーは即座にさんしあに食いついた。
「さんしあ! ちょうどええとこ! なつこの好きな人、知ってる?」
さんしあは一瞬、暇72の方を見て、 赤面している暇72と興味津々なしろせんせーという構図で何となく 察した様子だった。
さんしあは暇72の応援役であり、片思い相談相手でもある。 だから当然、知っている。
「知ってるよ。めっちゃ知ってる」
「えっ! 俺だけハブられてるやん! なんで教えてくれへんの!?」
しろせんせーは本気で少し不貞腐れた顔をした。 頰を膨らませて、フォークをテーブルに置く。
「俺、なつこのこと結構仲ええと思ってたのにな~ 秘密にされてるんや……寂しいわ……」
その言葉を聞いた瞬間、 暇72は心の中で大絶叫した。
(お前だよ!!! お前が好きなんだよ!!! 俺の好きな人、お前だけですけど!!! なんで気づかないんだよ!!!)
でも顔には出さず、ただ「はは……」と乾いた笑いを浮かべる。
さんしあは苦笑しながら、 「まあまあ、本人が言うタイミングで教えてくれるって。 ほら、メニュー決めよ!」
三人で注文を済ませ、料理が運ばれてくる。
食事中も、しろせんせーは時々 「なつこ、好きな人ってどんな子なん?」 とからかい、 さんしあはニヤニヤしながらフォローし、 暇72は心の中で何度も「お前だよ!!!」と叫びながら、 必死に平静を装っていた。
結局、楽しい昼食はあっという間に終わった。
店を出るとき、しろせんせーが暇72の肩を叩いて、 「なつこ、好きな人、いつかちゃんと教えてな。 俺、絶対応援するから」
「……うん」
暇72は小さく頷きながら、 心の中で思う。
(いつか……絶対言う。 でも今はまだ……)
さんしあが後ろから小さく笑いながら、 「頑張ってね笑」 とだけ囁いた。
三人で駅に向かう道中、 しろせんせーはいつものように無邪気に笑っていて、 暇72はその横顔を、 胸が痛くなるくらい見つめ続けていた。
――片思いは、まだ続いていく。