『青井らだお出勤しまーす』
…無線が混雑してるな。今日も忙しい日になりそうだ。さぁーてどの事件から片付けようかな…。
お、ちょうどコンビニ強盗来たし行くか。
「あれ、らだお君じゃん」
…聞いた事がある声だ。もしかして…
らだ「はあ、やっぱりウェスカーか」
ウェス「今から出勤?」
らだ「今から強盗行くんだよ」
ウェス「へぇー…」
そういえばウェスカーとは気まずかったんだったな…
らだ「あーじゃあ俺行くから…」
ウェス「ああ、引き止めてごめんね。てかさ、今日の夜空いてない?」
らだ「え?」
ウェス「飲み行こうよ」
らだ「あ〜…どうだったかなぁ、多分忙しいかも…」
ウェス「…らだお君さぁ、やっぱり俺の事避けてるよね?」
図星をつかれたと思った。てゆうか、避けるに決まってる…あんなことがあったんだから。
ナツメ「らだお君体験何日目だっけ?」
らだ「2日目っす」
ナツメ「ああ2日目かぁ。じゃあ試しにギャングに会ってみる?」
らだ「え!!いいんすか!」
ナツメ「うん。餡ブレラっていうギャングがあるんだけどね〜、今ちょうどそこのボスが捕まって牢屋に居るから」
らだ「え、会ってみたいっす」
ナツメ「じゃあ行くかぁ!」
ナツメ「署長〜体験の子も入っていいですか?」
馬「ああいいよー」
ナツメ「こいつが餡ブレラのボス、アルフォート・ウェスカーね。」
ウェス「あれナツメくんじゃ〜ん。その子新人?」
らだ「体験中です〜」
ウェスカーと初めて会った時、体が固まった。
らだ「あの、ナツメ先輩、ウェスカーってアルファ…ですか?」
ナツメ「うん?そうだけど」
らだ「…まじすか」
俺はオメガだった。運命の番とゆうものがあることも知っていた。しかしまだヒートが来ていなかったからまだ会うことは無いと思っていたけど…。
運命の番って会ったら分かりやすいものなんだな…。
俺はそこからずっとウェスカーを避けていた。正式に警察になってからもだ。まあ事件で会った時は避けられるわけもなく。
ウェスカーと運命の番になりたくないって訳では無いんだけど…だってギャングだぞ?しかもボス。俺は警察なのに…真反対じゃん。
らだ「別に避けてないけど?」
ウェス「ふ〜ん…俺さぁらだお君と初めて会った時、ビビっと来たんだよね。らだお君、オメガでしょ?」
らだ「…」
ウェス「…とりあえず今日の夜迎え行くから」
らだ「…は?!いや、ちょ」
ウェス「まあまあ、ちゃ〜んと署長には許可取ってるから」
らだ「はぁ?!」
ウェス「ちゃんと待ってろよらだお君」
ウェス「じゃ。」
ブ〜〜ン(車の音)
らだ【呆然】
ナツメ「あれらだお君?こんなとこで何してるの?」
らだ「いやっ、ちょっと…厄介なやつに捕まっちゃいました。」
ナツメ「ふ〜ん?お、客船強盗来た!これから忙しくなるぞらだお〜」
らだ「…うっす」
らだ「はぁ〜やっと終わったぁ〜」
客船強盗立て続けに銀行強盗、テロに三億円事件など…忙しすぎだろ。しかも三億円事件で裁判所が燃え、犯人が特殊刑事課の奴だからって警察が処理することになったし…。
残業するつもり無かったんだけど中々終わらなくて2時間ぐらいパソコンいじってるよ…。
らだ「なんで俺が処理しなきゃなんだよ〜」
馬「らだお終わった?」
らだ「あ、終わりました」
馬「お疲れ〜。ごめんな処理任せちゃって」
らだ「いいんすよ署長〜」
馬「そういえば、あいつ待ってたよ」
らだ「あいつ?」
馬「ウェスカー」
らだ「あっ…」
馬「確か2時間ぐらい待ってたって言ってたなぁ」
らだ「…は?!2時間?!なんでそんな…」
馬「あ〜俺がらだお君が仕事終わる時間ウェスカーに言ってさぁ、でも残業することになったじゃん?だからそっからずっと待ってたっぽいよ」
らだ「まじすか…。てか、何許可しちゃってるんすか!」
馬「うえっ?!なんで知ってるの?!」
らだ「ウェスカーから聞きましたよ…」
馬「あはは〜笑ごめんごめん笑笑 」
らだ「まあいいんすけど…。じゃあ俺上がりますね」
馬「お疲れ様〜!」
『青井らだお上がりまーす』
『皆:はーい』
何で2時間も…ホントにギャングのボスか?
コンコン
ウェス「お、らだお君」
らだ「…待たせてごめん」
ウェス「…ぷっ笑」
らだ「なっ、何笑ってんだよ」
ウェス「らだお君が謝るとか…笑笑ホント可愛いなぁ」
らだ「なっ?!///あ〜もう帰る」
ウェス「ごめんごめん!笑助手席乗って。」
らだ「…」
バタン(扉を閉める音)
らだ「…で、どこ行くの?」
ウェス「ん〜…今日は飲み行くのやめようか。」
らだ「…え、なんで?」
ウェス「だってらだお君疲れてるでしょ?家まで送るよ。」
らだ「でも、2時間も待ってたのに」
ウェス「ああ笑いいよいいよ。俺が勝手に待ってたんだから。」
らだ「そう…てか、警察がギャングの車に乗ってていいのか?」
ウェス「まあ私服だしいいっしょ。住所、ナビに入れてらだお君」
らだ「あ、うん。」
良い奴なのやめて欲しいなぁ…。ホントに…惚れちゃいそう…。って、何考えてんだ俺!!そんなこと絶対ダメに決まってんのに、、。
らだ「はい、入れたよ」
ウェス「サンキュー。じゃあ行こうか」
ブーーン
ウェス「……おくん。らだお君!!」
らだ「うぅん、?……えっ、俺寝てました?」
ウェス「うん、ぐっすり。」
らだ「ま、まじか。」
ウェス「家着いたよ。歩ける?」
らだ「あ、歩けはするよ!…送ってくれてありがとう。。じゃあ!」
バタン!(車のドアを閉める音)
ウェ「……可愛いなぁホント …やっぱり誰にも渡せないな。 」
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