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6番いわばブラットは食堂でご飯を食べていた時に思った
…昨日尋問のことは7番に教えないと…
(今日は7番と9番、2番がいる…)ツンツン
「な…ん…ょう…か」
「あ〜、6番さんおはようございます〜」
背中からツンツンしてきたのは7番で朝食のトレイを持っていた、パンが多めだった麦の匂いがしつこいぐらい匂う
「っぁ…ぉ…お…よう」
(ぁぁぁあぁあぁぁぁあぁぁぁあぁあぁぁぁあァぁあぁぁぁあぁぁあぁっっっ…なぜ、昨日はできたのに)
「…ごめん、もう1回言って〜」
「…お…ぉはよう」
(なんとか、言えましたが…)
「ありがとう〜」
(…早く伝えて立ち去りたいです、逃げたって罪になるだけ…)
「昨日の事聞いていい?〜それか紙でもいいよ〜」
「ぅ…うん」
ブラットの顔はかなり困ったような表情をしていた
「6番さんは〜尋問官さんの事どう思う?」モグモグ
「……や、優しい……人、かな」
「お〜やっぱり?〜」モグモグ
「……でも、怖いです」
「えっ怖いの?」
「……わからないけど、頭の左側になんか傷みたいなのがあったような…」
「ふーん」
7番は食事を止めて、真剣の顔になった
(っえ、何なんか変なこと行っちゃた)
「そっか、またね〜」
「っあ、は…はぃ」
7番が去った後も、僕の心は混乱していた
(あの人の考えが少し分からない…)
〚大丈夫ですか?〛
背後から機械音声の子供の声だけど優しい声が聞こえた
「っあ…にっ…2…番」
〚いきなり、話しかけすみません〛
本を抱えた黒髪をした黒鳥の少女――2番【ノワール】が立っていた。
「…ぉ…お…よぅ…」
〚おはようございます〛
「…し…し…かり…き…聞こえているんですか…?」
〚わたしは、声が出せない分しっかり話を聞こうと思っているんです〛ニコッ
彼女の微笑みは今まで会った人の笑顔より、美しいと思ったが彼女の笑顔は僕には少し苦しい…。僕は深く深呼吸した
〚さっき、7番さんとなんて話てたんですか?〛
「い…いえ、なんでも…」
〚そうですか、いきなりすみません〛
「っあ…ぇーと」
〚6番さんはもうここに慣れましたか?〛
トコッ
彼女はそう言って僕の前に座り始めた
「は…はぁ…い」
〚よかったです、わたしの尋問が終わった次の日に腕に怪我をしていたけど…それも減りましたね!〛
「そ…そぅ…ですね…」
(あの日は2番に迷惑をかけてしまった…)
「ぁ…あの…あの日…の事、お…怒ってい…ますか?」
〚怒ってはいませんよ?〛
彼女の声は本から漏れ出す光のようで、少し金属的な響きが混じっていた
なんでだろ、私はあの日の事気にしてないのに…
「ょ…よかっ…た…です」
「?」
〚もしかして、6番さんは〛
「っ!」
〚人と話すのが苦手ですか?〛
「ぁ…う…ぅん」
〚沢山話しかけてしまって、すみません〛
「ぃ…いえ」
スゥー
〚ありがとうございます、それでは失礼しました〛ニコッ
彼女はそう言って、席を立ち上がった
「……」
(彼女はあの人の事を赦してるのかな…いいや、きっと赦してない僕もそうだ)
ガタッ、イタッ
「…!?」
「ヒッ」
静かな食堂からとても大きい音が聞こえた、場の空気は少し凍りついた。どうやら7番と9番の机辺りで何かがぶつかる音が聞こえた
(何事…)
「9番さん大丈夫〜」
「あー、大丈夫…」
彼は穏やかな笑顔でそう言った。どうやら、9番が机に足をぶつけたみたいだ
「だ…大丈夫…でしょ…うか?」
僕と2番は9番と7番の所へ向かった
「っあ、ごめんね、机に足がぶつかっただけですから」
「いや、君は自分の事心配してよ〜」
9番は笑顔で返して、7番にツッコミを入れられていた
「ほんとに大丈夫、大丈夫だから」
〚一応、怪我してないか見てもいいでしょうか?〛
「そうだね〜」
「そこまでは大丈夫です、私でできるので…」
彼はそう言って、自分で足を見た
「うん、アザは出てないから大丈夫です」
気にしなくていいのに…
(あんまり、心配されたくないのかな…)
「ところで9番さん〜、指にも血が出てますよ〜」
「っえ、いつの間に…まぁ…大丈…」
バタッ
〚6番さん!〛
僕はそこで意識を失った
―――医務室―――
ガ…ガ…
近づかないで
化け物
天使の皮を被った悪魔
目の前の景色は血はなかったが手には血がついていた
(またあの日…声)
〚6番さん、大丈夫ですか〛
「……!」ハッ
僕が再び起きた時は、薬の匂いがする白い医務室にいた
〚ようやく起きましたか〛
「ぼ…僕は…」
〚9番さんの血を見た時に倒れていましたよ〛
「…血」
僕はあの日以来、血を見ると吐き気や気絶するようになった
〚6番さんは血にトラウマがある感じですか?〛
「…そ…そぅ…なるかな…」
「…あ…あの…す…すみません」
〚なんですか?〛
「し…しばらく、ひ…1人にさせて下さい」
〚そうですか、失礼しました〛
彼女はそう言って、医務室を出ていった
(本当の天使はあーゆう人なのかな…)
「ねぇねぇ、何考えてるの?」
「…!」
気配もなく背後に立って居たのは、10番だった
「アタシに教えて!」
「…な…なんですか」
「アンタが、彼女の方見てたから?」
「…い…今は…誰とも話したくない…」
「そっかー、つまんない」
10番は白い髪を少し触りながら少し悲しそうな顔をしたが、その顔は嘘だとわかった
まぁ、いいや
「じゅ…10番は…なにしに」
「1番を探しに来たの、途中で食堂で面白い事になってたから」
10番は少し悪戯そうな笑顔を向けた
「あ…あなたはど…どうして、い…1番と話したいん…ですか?」
「アタシと彼は、似た者だから」
「?」
僕は能力を使ってみたが…彼女の事はよくわからなかった
「アンタも、報われることを願うわ」
「……」
10番はそう言って、医務室を出て行った
「…報われちゃダメなのに」
僕は独り言でそう言って、自分の部屋に戻った
……続く
今回から登場人物の好き嫌いを教えます
フェニ
好きなこと 絵を描くこと、小鳥
嫌いなことや苦手なこと 鳥かご、火
ノワール
好きこと 劇を見ること、歌
嫌いなことや苦手なこと 悲劇をなんとも思わない人、人〇しをなんとも思わない人
クラリッサ
好きなこと 思い出、フリージア
嫌いなことや苦手なこと 無責任、昔の自分
フェリクス
好きこと お話、誰かと食べるご飯
嫌いなことや苦手なこと お肉、お化け
ソラ
好きこと 薬の調合、1人の時間
嫌いなことや苦手なこと 血、人と過ごす時間
ブラット
好きなこと わからない
嫌いなことや苦手なこと 血、父親