テラーノベル
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喫茶店で南さんと会って、いろいろ近況を聞かれた。
「じゃあ、千歳さんは、錦くんとどうなっても、和泉さんから離れる気はまったくない、と」
『ないない!』
「そうですか……質問を変えますが、千歳さんにとって和泉さんはどんな人ですか?」
『とにかく、すっごく優しくていい奴!』
「もう少し具体的にお伺いしても?」
『そうだなあ、ワシにお父ちゃんとか兄ちゃんがいたら、あんな感じだと思う』
「父か兄ですか……」
南さんはため息をついた。
『それがどうかしたか?』
「まあその……兄や父と一生一緒に暮らす人はそんなにいませんから、和泉さんは不安なんだと思いますよ、いつか千歳さんが離れていってしまうかもって」
『それ、なんか和泉すごく心配してるみたいなんだよな。昨日も、ずっと一緒に暮らしてくれる? みたいなこと聞かれた』
「なんて答えたんですか?」
『一緒にいるに決まってるだろって言ったんだけど』
だけど、少しわかってきた気がしてきた。
ワシは錦くんとどうなるかはわかんないけど、和泉はワシが誰かと恋して、一緒になって、和泉から離れていくんじゃないかって心配なのか。
『なんか、和泉、ワシが結婚でもしちゃったらどうしようって心配してるのか?』
「まあ……そんなに外れてはいないです。我々も、千歳さんは和泉さんとずっと一緒にいるものと考えていたので、そうじゃなくなるならどうしようか、とは思っていて」
『あっそうなのか、心配かけてごめん』
周りにそんな心配かけてたのか、どうしようかな。
『うーんと、まあワシ、和泉が誰かと結婚しても離れないつもりだから、まかりまちがってワシが誰かと結婚なんてことになっても、ワシと和泉は離れない、ってことでいいんじゃないか?』
南さんは面食らった。
「ぐ、具体的には……一緒に暮らすってことです? もし千歳さんが誰かと結婚しても、和泉さんと?」
『そうしてもらうしかないだろ。和泉、ワシが離れたら寂しくて飯食わなくなりそうだし』
南さんは額を抑えた。
「……和泉さん、それはそれで辛いと思いますよ」
『うーん、まあ確かに、親しくない人との同居は気詰まりだろうけど……』
「…………」
南さんは、なぜか天を仰いでしまった。
「ま……まあ、錦くんとすらどうにもなってないわけですからね!」
『そうだよ、別になんにも心配いらないぞ?』
「錦くんとはどうですか?」
『うーん、おしゃべりしたり遊んだりは楽しいけど、友達の好きだから恋の好きはよくわかんない』
「緑さんや星野様と同じ?」
『うん、今のところ。でも、ずっとこうじゃいけないんだけどさ』
そう言うと、南さんはなぜか慌てた。
「む、無理することないですよ! 恋愛感情が湧かなかったら断ればいいんです!」
『別に無理してないぞ?』
南さん、何したいのかよくわかんないなあ。
『やってみて、無理そうなら断るってだけで、今はなんも無理してないから』
「そ、そうですか……」
『まあ、でも和泉が心配してることはよくわかった。これから家建てるし、二世帯同居になっても大丈夫なように考えてみるよ』
「……そうですか……」
なんか南さん、ずっと困った顔してるなあ。
でも、家を二世帯でも大丈夫にするのはいい案だと思う。今の予定だと2階は3部屋だけど、部屋増やしたりとかできるかなあ?
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コメント
1件
南さんが困りまくってるの笑いました。「父ちゃんや兄ちゃんがいたらこんな感じ」って言える和泉さんとの関係、深くていいなあ。結婚しても離れない宣言も千歳さんらしくてほっこり。錦くんはまだ「友達の好き」止まりみたいだけど、これからどう変わっていくのかすごく気になります。二世帯住宅計画も楽しみです♪