■事務所様、ご本人様、関係者様とは全く関係ございません。
■GⓉΛネタ 秘密結社lr受け
■精神を送るゲームとして扱っています。
■複数人出る時のみセリフの前に lr など表記します。
■〇話の横にあるCP表記は「今回はこの要素が入ってる」ように見えるかどうかで載せる人物決めてます。センシティブ云々は含まれている要素が既にセンシティブなので際どい表現の有無に限らずつけるようにしてます。
□切り抜き色々漁ってた時に見た、飲食店lrが電話でruに言った「俺、(キャバクラで)楽しませる自信あって」が好きすぎる今日この頃。
□rulr書きたい欲がすごいの何でだろう。
よく言われるんだよね。
「英雄がそんなことしてもいいのか」みたいなこと。
確かに現実世界で俺は『英雄』なのかもしれない。
いや、実際そういう活躍をした覚えはほとんど無いんだけど。
ただめっちゃ強かっただけで。
まぁそれは置いておいて。
ここは仮想空間だよ。
この中での俺は『ギャング』なんだよ。
それ、ちゃんと分かってる?
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ex「あ、ローレンだ」
lr「エビオさん!」
適当に歩き回っていたら見つけた、目当ての人。
あー、でも後ろに なるせ とアマルがいるなぁ。
うーん、どうしよう、邪魔だな。
ex「良かった~、探してたんだよね」
lr「どしたどした?俺に用?」
ex「ローレンに相談があるんだけどさ、今は大丈夫そう?」
lr「全然大丈夫よ。聞かれない方がいいなら場を設けるけど?」
ローレンの言葉に後ろの二人がぴくっと肩を揺らす。
そうだよね、俺のこと警戒してるのは二人だけだからね。
俺たちの物語の中心にいるとも思ってないローレンは一切警戒をしていないもんね。
ex「いいの?問題無ければそっちの方が助かるけど…」
nr「依頼とかそういう話なら俺もついて行けるよな」
ex「え?個人的なものだからちょっとなー」
被り物って便利だよな。
相手にこっちの表情が伝わらないからニコニコ笑っててもバレない。
lr「なるせ は一体何を警戒してる…?過敏になりすぎてない?」
nr「は!?おっ前が…!……くっ…、そ…」
分かる分かる。
なるせ は「お前がもっと危機感持ってればここまでじゃない」って言いたいんだよね。
きっと俺が同じ立場だったら同じことを思ってただろうね。
でも俺がいるから言えないんだ。
今の なるせ の反応で大体分かったけど、言葉にしてしまえば分かる人には分かるもんね。
ローレンに何かが起こってるって。
今の状況で隠したくなるような『何か』ってバグのことしか無いもんな。
ローレンに危機感を持たれるとヤバいんだよ。
そうなったローレンは捕まえるのがとにかく大変で、そんな手使う?みたいなことを平気でやらかしてくる。
ゆっくりでも、確実に距離を詰めていかないと。
ex「あー…なんか俺、お邪魔みたいだから帰ろうか」
lr「えっ!?何で!?」
ex「え?なんていうか、歓迎されてない?よね?俺、知らない間に何かしちゃったかな」
lr「い~や?してないしてない!な~んもしてないよ、エビオさん」
ex「本当?それならいいんだけど…じゃあ、今から話できる?」
lr「うんうん、いいよいいよ」
俺が来て正解だったな。
きっと小柳が来ていたらもっと警戒していただろうし、絶対二人きりになんかさせなかった。
流石のローレンも二人の意見を尊重しておこうかって思ってたかもしれない。
俺は被り物越しに置いて行かれる二人を見て嗤った。
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lr「で、どしたどしたどした?エビオさんが俺に相談とか珍しくない?」
ex「そう?あ、相談なんだけどさ。する前に一つ確認したいことがあって」
lr「なになになに?」
俺から相談されるのが嬉しいといったような表情が可愛い。
これなら小柳と手を組まなくても一人でやれたかもしれない。
惜しいことしたか。
ex「ローレンってさ、バグ対象者だったりする?」
俺の質問にローレンが固まる。
面ごしでも分かってしまうくらいには動揺している。
ローレンそういうところだぞ。
駄目だよ、簡単にそんな反応を見せてしまったら。
lr「な、何で?」
ex「実はさ、本人が伏せてほしいって言ってるから名前は言えないんだけど、知り合いの中に対象者が出ちゃってさ」
嘘だけど。
ex「誰かそいつの相談に乗ってやれる、同じことになってる奴いないかなって探してるとこなの」
嘘だけど。
ex「バグ対象者ってこと知られたくない人の方が多いと思うから、こうやって1:1で確認させてもらってるんだよね。そのせいで他の二人には怪しまれちゃったけど、ローレンが違うなら他の二人にも確認したいと思ってるし」
ローレンにしか聞く気ないけどね。
lr「……」
ex「突然で本当にごめんね」
lr「……エビオさん」
ex「ん?」
lr「…俺もあんま言いたくはないんだけどね?」
ex「うんうん」
お、
lr「…俺も、対象者なんよね」
ex「あっ、本当に?」
かかったな。
ちょっと悩みはしたみたいだけど結局放っておけないんだよね。
本当に優しいんだから。
ex「マジか、そっか。ごめん、言いにくかったよな~?大丈夫、他の人には言わないから」
小柳には言うけど。
lr「うんうん、それは信じてるよ。ありがとう」
ははっ、かーわいい。
信じてくれてるんだ、現時点で沢山嘘ついてる俺を。
ex「あー、でもやっと見つかった。これであいつも安心できるかな」
lr「…その『あいつ』って誰かとか、聞いてもいいやつ?」
ex「まずは持ち帰って話してからかな。俺には決められないや」
lr「そうだよねそうだよね。ごめんごめん、言わなくていいよ」
まず俺の身近にそんな奴いないしな。
誰か分からない、存在しない俺の知り合いのことを心配している様子のローレン。
愛おしいなぁ。
ex「もしかして、なるせ たちが俺を警戒してたのってローレンが対象者だから?」
lr「あぁ、そうだよ。あの二人は対象者じゃないからね」
ex「そっかそっか。教えてくれてありがとう」
さて、一旦ここで引いておくのがいいかな。
ex「戻ったら知り合いにローレンのこと名前出さずに話してみるわ」
lr「うん」
ex「あいつが知りたいとか会いたいとか話したいとか言った時は、ローレンに連絡してもいい?」
lr「勿論勿論勿論。いつでも連絡して」
ex「お前いい奴だな~」
可哀想なくらいに。
ex「じゃあまた連絡するわ。時間とってごめんね。本当にありがとう~」
lr「全然全然!またね」
きっとローレンは戻ったら二人に俺と話した内容を伝えるだろう。
あの二人のことだから警戒心バリバリで今後かかってくるかな。
それも楽しいだろうと思って敢えて口止めしなかったんだけど。
・
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・
釣り場に向かえば小柳はそこで釣りを楽しんでいた。
今日は人があまりいないようで、俺は小柳の隣にスッと立つ。
ex「釣れてる?」
ru「ぼちぼちっすね。エクスさんはどうですか」
表情の見えない小柳だけど、声色でなんとなく分かる。
ギャングがどうかとかそういう話ではなく、収穫はあったのかとストレートに確認してきている。
ex「絶好調だね~」
ru「それはいいっすね~」
俺の答えをちゃんと理解してくれたようで小柳の声が嬉しそうに明るくなる。
釣りの手を止めて「売りに行くんで一緒に行きませんか」と誘ってくるから、あぁ別の場所でしっかり話がしたいんだなと理解し頷く。
ex「俺が来たから魚に警戒された感じ?」
ru「はい?別に…」
ex「3匹くらい寄ってきてたけど、釣れたのその中の1匹だったじゃん」
小柳の仕度の手がぴたりと止まる。
そうそう、そのままの意味だよ。
ローレンは信用してくれてるけど、他の二人には警戒されてるよって。
ru「ははは、釣れた魚が愛おしく感じますね」
ex「どんなに愛おしく思っても売っちゃうんでしょお~?」
茶化すように高くした声で返せば、小柳がまた笑う。
そして、
ru「じゃあそいつだけ頑丈なケースで保護しますかね。いいの見つけたんで」
と楽しそうに返してきた。
そっちもそっちで順調に進んでいるようで何より。
ex「まさかその魚も自分だけ残されるとは思ってないだろうね」
ru「それはそう」
とりあえず小柳が見つけた良い物件とやらを見に行って、問題なさそうなら次の計画を立てないとな。
相手が相手だからゆっくりしてはいられないし。
ex「……ふ、」
前の街でも思ったけど、やっぱ俺の心ってギャングだよなぁ。








