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現世くるり ◤ ペア画なう ◢
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月日が経つのは早く、今年も大晦日の日がやってきた。
煌びやかな天服を何枚も着て、長い髪に櫛を通して貰った。
黄 「なっちゃん似合ってんで!」
赫 「…..あんがと⸝⸝⸝」
翠 「みこちゃんお疲れ様〜….お、暇ちゃんも準備できてきたね」
赫 「みことにおんぶにだっこだけどなw」
この緑頭は楽羅 朱智。
みことの兄貴で赤子の俺を拾ってくれた命の恩人でもある。
いつもはお祓いとかお守りの納をしているため全然顔を合わさない。
翠 「今年は去年以上に賑わってるよ」
“ 「みんな暇ちゃんの舞を楽しみにしてる」
赫 「んなわけねぇだろ、みんな飯目当てだよ」
黄 「そんなことない!去年もたくさんの人が見てたで!」
翠 「そうだよ、暇ちゃんも今日まで頑張ってきたんだから自信持って?」
赫「……」
確かに去年は沢山の人が俺の舞を見に来てくれた。
去年も飯目当てできてると思い、期待はしていなかったが賑わう声の中俺の舞を楽しみにしていると言う声も聞こえた。
でも…….
赫「…..期待すんのが怖いんだ」
” 「期待して落ち込むのは自分のせい…..最初っから期待しなければ良かったなんて思いたくない 」
黄 「なっちゃん…..」
翠 「……」
“ 「無理に期待しろなんて言わない、暇ちゃんが舞って良かったと思えるならそれでいい」
” 「喜んでもらうために、人の心を動かせるように…..そのために過酷な練習を重ねたんでしょ?」
赫 「…..!」
翠 「大丈夫、君のは綺麗で美しい舞だ。 それは誇りに持って欲しい。」
そんな優しくて触れたら壊れてしまいそうな言葉に感化された俺は静かに涙を流した。
赫 「ありがとう…..すち」
翠 「うん」
黄 「感動のところほんまにごめんやけど…..もうそろ時間や」
翠 「もうそんな時間かぁ…..、ほら暇ちゃん?行ってきな」
黄 「みんななっちゃんを待ってるで!」
赫 「おう!!!」
俺は少し痺れた足で静かに立ち、神楽殿に向かった。
神楽殿の辺りは吊るされた提灯や小さな出店で明るく彩っていた。
子供 「次はあそこの屋台いこうぜ!!」
子供 「あ!待ってよ〜!!」
大人 「今年一年も無事に終えられて良かったですなぁ〜!!⸝⸝」
楽しむ子供たちの声、酔いに入って饒舌になる大人の声……俺が楽しみにしていた景色がここにあった。
それは眩しくて暖かい。
子供 「あ!!!狐のお兄ちゃん!!✨」
俺の事に気づいた小さな女の子がこっちに走ってくる。
この子は去年も俺に会いに来てくれて、狐の面姿の俺冴も目を輝かせて褒めてくれた。
子供 「今年もお兄ちゃんが踊るの?✨」
赫 「あぁ、そうだぞ 今年も見てくれるか?」
子供 「もちろん!そのために来たんだもん!✨」
赫 「…..ッ!」
女の子の顔は無知で輝いた笑顔だった。
嘘偽りのない言葉….. 俺には勿体ないぐらいの言葉だった。
赫 「…..ありがとな…?」
“ 「満足させられるか分からないけど力いっぱい頑張る….!」
子供 「頑張れお兄ちゃん!!」
そう話しているとあたりの視線は俺に向いていた。
期待しているような目….純粋な目….どれも輝いている。
黄 「今年もお集まり頂きありがとうございます。」
” 「今年1年無事に過ごせたことをアマテラス様に感謝して…..我々の代わりに楽羅菜月が狐火の神楽を舞させて頂きます。」
みことが言い終わると俺は深々とお辞儀する。
その瞬間拍手で辺りは賑わった。
翠 「菜月はこの日にだけ焔を纏うことができます。」
“ 「ですので舞っている最中はあまり神楽殿に近づかないよう御協力お願い致します。」
すちも言い終われば、俺が舞う番。
赫 「スゥ…….はっ!!!!」
深呼吸して…..俺は両腕を横に出し、焔を纏った。
辺りは感性に満ち溢れ、目を輝かせていた。
この瞬間を噛み締めながら俺は舞った。
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎⇝茈さん登場 ♡1500
コメント
1件
あおいです🌷 第2話、拝読しました。大晦日の神楽舞に向かう菜月さんの心情が繊細で、特に「期待すんのが怖いんだ」という言葉に胸がぎゅっとなりました。翠さんの「君のは綺麗で美しい舞だ」という優しい言葉に、菜月さんが涙するシーン、本当に温かくて……。去年の女の子との再会も、彼の背中を押す素敵な伏線でしたね。茈さん登場が気になります!