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なーさん 一週間執事
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#なおきり
『12の奇跡を探して』
第8話「風が運んだ、小さな声」
砂漠の町を出発した翌朝。
俺たちは次の目的地へ向かって歩いていた。
sv 「……なあ、えと」
et 「ん?」
sv 「昨日のことなんだけどさ」
et 「……?」
シヴァが話しかける。
sv 「俺を助けてくれた時のこと」
et 「…………」
えとが少し気まずそうな顔をする。
et 「ごめん」
sv 「え?」
et 「シヴァが魔物に襲われた時、私……パニックになっちゃって」
sv 「ああ」
et「本当はすぐ杖を出して魔法を使えばよかったのに、頭が真っ白になって……」
えとは申し訳なさそうに俯く。
et 「だから、すぐに倒せなくてごめん」
sv 「いやいや」
シヴァが笑う。
sv 「何言ってるの?」
et 「でも……」
sv 「俺が助かったのは、えとのおかげだよ」
et 「……」
sv 「それに――」
シヴァが昨日のことを思い出す。
武器も使わず。
魔法も使わず。
素手で魔物を吹き飛ばしたえと。
sv 「素手であの魔物倒したんだよ?」
et 「……」
sv 「凄すぎない?」
et 「え?」
sv 「いや、本当に凄すぎるって!!」
たっつんも割り込んでくる。
tt 「せやせや!! あれは凄すぎやで!!」
et 「もうその話やめて……」
えとの顔が赤くなる。
et 「恥ずかしいから……」
no 「でも凄かったですよ!」
のあさんまで加わる。
rn 「避難させてる途中だったので、、、るなも見たかったです!!」
et 「いや、見なくていいから!!」
えとが慌てる。
mh 「…………」
もふはそんな光景を見ながらため息をついた。
mh 「朝から騒がしいな」
jp 「そうだね」
俺も苦笑する。
mh 「でも……まあ、いつも通りだな」
sv 「それが一番いいんじゃないか?」
シヴァが笑った。
-–
しばらく歩いていると――
rn 「……あれ?」
風が強くなってきた。
rn 「風……?」
るなが髪を押さえる。
rn 「ちょっと強すぎませんか?」
jp 「確かに」
突然――
ビュオオオオオ!!
jp 「うわっ!?」
強風が吹き抜ける。
tt 「じゃぱぱ!!」
のあさんの髪飾りが飛んでいく。
no 「あっ!!」
sv 「任せて!!」
シヴァが水を操ろうとする。
sv 「水流で――」
jp 「待って!!」
風がさらに強くなる。
髪飾りが空高く飛んでいく。
jp 「誰か止めてー!!」
その瞬間。
――ヒュンッ!!
何かが風を切った。
飛んでいた小さな髪飾りが――
ゆっくり落ちてくる。
jp 「……え?」
俺が受け取る。
no 「戻ってきた……?」
rn 「風が……」
るなが空を見る。
そこには、一人の少年が立っていた。
灰色の髪。
軽やかな服装。
そして――
周囲を風が舞っている。
??? 「それ、君の髪飾り?」
no「あ、はい」
少年は笑う。
no 「ありがとうございます」
??? 「どういたしまして」
少年は軽く手を振る。
hr 「俺はヒロ」
jp 「ヒロくん?」
hr 「うん」
これが――
**6人目の仲間候補との出会いだった。**
-–
jp 「ヒロくんって、風を使えるんだよね?」
hr 「そうだよ」
ヒロが手を上げる。
そよ風が周囲を回る。
jp 「すごい……」
hr 「俺は風の使いだからね」
たっつんが目を輝かせる。
tt 「なあヒロ!!」
hr 「ん?」
「俺の雷と風って組み合わせられるんちゃう!?」
hr 「できると思うよ」
tt 「ほんまか!?」
hr 「例えば、風で雷を――」
tt 「それ絶対かっこええやつやん!!」
たっつんが興奮する。
tt 「俺もやってみたい!!」
jp 「たっつん、まだやめといた方がいいと思う」
tt 「なんでや!?」
jp 「この前、雷で木を焦がしてたから」
no 「…………」
ya 「…………へぇ」
tt 「それは言わんといてくれ……」
-–
俺たちはヒロに案内され、近くの森へ入った。
jp 「この辺りに何かあるの?」
hr 「うん」
ヒロは少し真剣な顔になる。
hr 「この森には、風が通らなくなった場所があるんだ」
jp 「風が通らない?」
hr 「うん」
no 「それって普通じゃないんですか?」
のあさんが聞く。
hr 「この森は昔から風が吹き続けてるんだ」
ヒロが説明する。
hr 「でも数年前から、一部分だけ風が完全に止まってしまった」
sv 「……」
hr 「そこに住んでいる人たちは、何かがおかしいって言ってる」
俺たちはヒロと一緒に、その場所へ向かった。
-–
森の奥。
hr 「……ここ」
ヒロが立ち止まる。
そこだけ――
不自然なほど静かだった。
木の葉も揺れない。
鳥の声も聞こえない。
no 「……怖いですね」
のあさんが小声で言う。
hr 「うん」
ヒロが頷く。
hr 「俺、何度もここを調べたんだ」
jp 「でも原因が分からない?」
hr 「そう」
ヒロは拳を握る。
hr 「風の使いなのに、ここだけどうしても風を動かせない」
jp 「……」
hr 「だから、俺の力なんて大したことないのかなって」
ヒロは笑おうとした。
hr 「風を使えるのに、風がない場所じゃ何もできない」
hr 「それでずっと悩んでたんだ」
jp 「そっか」
その時。
もふが地面を見る。
mh 「……待って」
jp 「どうした?」
mh 「これ」
地面に、小さな穴がいくつも開いている。
mh 「地下から風が出てる」
hr 「え?」
ヒロが驚く。
もふが続ける。
mh 「風が止まったんじゃない」
hr 「…………」
mh 「何かに塞がれてる」
俺たちは地面を掘っていく。
すると――
jp 「これだ!!」
巨大な岩が、地下の風の通り道を塞いでいた。
hr 「なるほど……」
ヒロが岩を見る。
jp 「でも、こんな大きな岩……どうやって動かす?」
たっつんが前に出る。
tt 「雷でぶっ飛ばすか?」
no「危ないですよ!!」
のあさんが止める。
ya 「じゃあ俺が――」
ゆあんも剣を構える。
hr 「待って」
ヒロが手を上げた。
hr 「俺にやらせて」
jp 「ヒロくん?」
hr 「風の使いなら――」
ヒロは岩の前に立つ。
hr 「風で動かせるはずだ」
両手を広げる。
――ヒュウ……
小さな風が起きる。
hr 「もっと……」
風が強くなる。
hr 「もっとだ……!!」
ビュオオオオオ!!
巨大な風が岩を包み込む。
hr 「うおおおおお!!」
岩が――
少しずつ動く。
tt 「いける!!」
jp 「頑張れ!!」
no 「ヒロさん!!」
そして――
ドォォォン!!
岩が吹き飛んだ。
その瞬間。
森全体に風が戻った。
木々が揺れる。
鳥が飛び立つ。
葉っぱが空へ舞い上がる。
hr 「……」
ヒロが空を見上げる。
hr 「俺の風……ちゃんと届いた」
jp 「うん」
俺は笑う。
jp 「最初から、ヒロくんの力はちゃんとあったんだよ」
hr 「……!!」
ヒロはしばらく黙っていた。
そして――
hr 「……ありがとう」
小さく笑った。
-–
その瞬間。
風の中に、一つの光が現れた。
jp 「……まただ!!」
光がヒロの周りを回る。
そして――
淡い緑色の結晶になった。
俺が手を伸ばす。
結晶に触れた瞬間――
**『第六の奇跡――可能性』**
hr 「可能性……」
ヒロが呟く。
hr 「自分にできないと思っていたことにも、可能性はある……ってことかな」
jp 「きっとそうだよ」
俺は頷いた。
hr 「自分で無理だと思ってたら、そこで終わっちゃう」
hr 「でも――」
ヒロが風を起こす。
hr 「可能性を信じれば、風だって動かせる」
jp 「そういうこと!!」
-–
jp 「ヒロくん」
俺は手を差し出す。
jp 「俺たちと一緒に来ない?」
hr 「……」
jp 「12の奇跡を探してるんだ」
hr 「うん」
jp 「仲間も、まだまだ必要なんだ」
ヒロは少し考える。
そして――
hr 「いいよ」
jp 「本当!?」
hr 「俺も、この世界をもっと見てみたい」
jp 「よし!!」
tt 「よろしくな、ヒロ!!」
たっつんが肩を組む。
tt 「雷と風の合体技、絶対作ろうな!!」
hr 「うん」
no 「よろしくお願いしますね!」
のあさん。
rn 「るなと仲良くしてくださいね!」
るな。
ya 「……よろしく」
ゆあん。
mh 「まあ、よろしくね」
もふ。
sv 「仲間が増えるのはいいことだね」
シヴァ。
et 「これからよろしく」
えと。
そして――
ya 「……チキン食べる?」
ゆあんが突然言った。
jp 「なんで!?」
全員が笑った。
こうして。
俺たちは――
**6人目の仲間、ヒロを迎えた。**
そして。
**6つ目の奇跡――『可能性』**を手に入れた。
空には6つの光。
**勇気。**
**信頼。**
**癒し。**
**希望。**
**絆。**
**可能性。**
残りの奇跡は6つ。
そして――
俺たちの旅は、少しずつ終わりへ近づいていた。
……だけど。
この先に待っているのは――
今までよりもずっと大きな試練だった。
――第8話「風が運んだ、小さな声」完――
コメント
1件
うわあ、新キャラ・ヒロくんかっこよかった…!風の使いで、悩んでる感じがすごく人間味あって、親しみ持てたな。特に「風がない場所じゃ何もできない」って自分を責めてるところ、グッときた。でも最後は自分の力で岩を動かして「可能性」の奇跡を手に入れるシーン、めっちゃ熱かった🔥 えとが過去の話をして、“実はパニックになってた”って告白するシーンも良かった。仲間って、強いだけじゃないんだなって思える瞬間だった。6人目の仲間が増えて、旅も後半戦って感じがしてきたね…!残りの奇跡、楽しみにしてる🌙