リクのママあい(1×2)
「おい四番目ーー二番目見てないかー??」
「…うわ、」
「おいうわってなんだようわって!!!!」
「…姉貴は見てないけど…、」
「…けど?」
「三番目のお姉ちゃんがどことなくぎこちないっていうか、焦ってる様子だったよ」
「…んーーー、どゆことだ?」
「…察し悪いね」
「はあっ、!!?」
「だから三番目のお姉ちゃんならなんか知ってるんじゃない?っていうことだよ」
…さ、三番目がなにか知ってる、、??
「…な、なら行ってくるわ…」
「うん。早くどっかいって。」
四番目はいつも冷たいんだよなーー。…もしかして嫌われた、??
なんてことを考えながら俺は三番目のところへ行った。
「…三番目ーー…」
「お兄ちゃん、!!??まって来ちゃダメ!!!」
「あー??って二番目、?」
そこには倒れてる二番目がいた。
「…え、えっと…」
三番目が焦った顔でもごもごしていた。
「な、なにがあったんだ?」
「お、お姉ちゃんがぬかるんでるところに気付かなくて転んじゃって…」
「たまたまタネさんと私がいたから助けたんだけど…転んだ時に強く頭を打っちゃったみたいで、、…」
…は、??に、二番目が強く頭を打った、??
「…それで中々起きなくて、…お兄ちゃんには心配かけたくないって助けた時に言ってて…、、」
俺は頭の中が真っ白になり、困惑していた。
「…さ、三番目…?」
「…!お姉ちゃん、!!! 」
「…二番目…!!」
困惑していたその時、二番目が目覚めた。
「いたた、っさ、三番目…と…」
「誰…かしら? 」
…え?
「え、お、お姉ちゃん、??」
「…新しい受精卵だったりするのかしら、??」
「お、おい二番目…冗談、だよな??」
「…なにを話しているのかわからないのだけれど…カンシには気を付けてちょうだいね、…」
「ちょ、ちょっとお姉ちゃん…この人は…」
「三番目。やめてくれ。」
俺は三番目が言おうとしてたことを遮って逃げてきてしまった。
<三番目視点>
「お、お姉ちゃん…ほんとに覚えていないの、?」
「ええ、…あの子が誰だったのかよくわからないくて…」
「…あの人は私たちのお兄ちゃんだよ。」
「え?お、お兄ちゃん、??」
「…ほんとに覚えていないんだね、、」
「…でも、大事なことを忘れている感じはして…」
「…そっか。」
お姉ちゃんはいつも、私と話をするときお兄ちゃんがなんとかーー、とかいつもお兄ちゃんのことを話していた。
…お姉ちゃんは、お兄ちゃんが好きなんだと思う。私がタネさんを好きなように。
「…思い出すまで私が着いてるから安心してね」
「…どこを安心するかはわからないけれどありがとう。」
…早く思い出さないかなー…
<一番目視点>
「…ただいまー!」
「おかえり…ってどうしたの?」
「…あー?なにが?」
「目」
「…目だー?」
「腫れてるけど??」
…まずい、弟の前では”元気なお兄ちゃん”でいるつもりだったのに…
「と、特になにも…」
「嘘だね。泣いた時じゃないとならない目になってる。」
「…お前なんか詳しいな、??」
「…目に悩んでるんだから目について調べるのはふつーだと思うけど?」
「お前…目に悩んでたのか」
「え今更?」
「…で、なにがあったの?」
…くそ、世間話的な感じで話してたら忘れてくれると思ってたのに…
「二番目が…俺の事を忘れちまったらしくて」
「…は、はい?」
「…それで、ッ」
俺の目からはまた涙が出てきて…
それからこの後のことはもう言わなかった。…いや、言えなかった。これ以上話したらもう事実になってしまう気がして…
四番目は俺の話を頷きながら聞いてくれて。
「…お兄ちゃんはどうしたいの?」
「…え、どうしたいって…?」
「姉貴に…思い出してもらいたいの?」
「そ、そりゃ思い出せるなら思い出してもらいたいけど…」
…今のままじゃ無理だろうな…と思いながら涙を拭った。
「…姉貴は今のままだと思い出せないと思ってる?」
…こいつ、心理学でも学んでんのか?
そう思いながら静かに頷いた。
あーだめだ。また目の前がぼやける。
「…ちょっと心の整理をさせてくれ」
「…え、あ、あぁ、うん。」
「…なぁ、ママ。どうするべきなんだ、??」
俺はママに語りかけた。
「俺は未熟児で…頭わりーからどうしたらいいのかわかんねぇよ、、 」
『___________』
…正直、ママの話していることはよくわからない。二番目が生まれた後…魂になって帰ってきた時はとても驚いた。
そしてその時に…二番目は必要とされてないんだ、と思ったぐらいだ。その時からママはなにかぶつぶつ言っていることに気が付いて…
「…馬鹿にも分かるように説明してくれよ…」
『________』
…だめだ、わかんねぇ、…
カンッカンッ…
辺りが暗くなる。
「…は?な、なんで今…」
…カンシが来る理由は…受精卵を殺すことだ。
生きている受精卵と言ったら…
「さ、三番目…ッ」
俺は咄嗟に走った。
<三番目視点>
ま、まっていまカンシが来たら病み上がりのお姉ちゃんに守ってもらえないし…
ピ、ピンチだ、ッ!!?
「さ、三番目さん…ッ!!」
「た、タネさん、!!」
「急いでこちらへ!!」
そして私はタネさんの言ったところへ向かおうとした瞬間…
「危ない…ッ!!!!!」
「…え?」
そこにはお姉ちゃんがカンシを足止めていた。
「急いでください…ッ」
「…、う、うん!!」
私はお姉ちゃんが足止めしている隙に隠れた。
「さ、三番目さん…お姉様は大丈夫なのでしょうか…」
「…わかんない、てか、…ねむく…」
…カンシが来た時には眠くなる傾向がある。これは耐えられないぐらいの。
「…はい。私が見張っときますのでお眠り下さい。」
…タネさんは優しいなぁ…こういう所が大好きなんだけど…!!
「…すー…すー…」
<二番目視点>
それは私がベッドに横たわっていた時。
カンッカンッ…
…ッ、三番目が…、!!
「…急いでこちらへ!!」
三番目の方へ向かうと後ろに手を振りかざすカンシがいた。
「…危ない…ッ!!!!!」
私は咄嗟にカンシを止めた。
ゴツッ…
「…い”ッ…」
頭を殴られた。
…おかしい…魂には効かないはず…
「…!?、、?!」
その時頭に閃光が走った。
誰かとの思い出。誰かとの会話。そして言われた言葉。
…思い出せないその誰だったのかが…霞がかかったように…
と、とにかく…カンシがいなくなるまで耐えなきゃ、っ…
「…二番目、ッ!」
だ、れか来たのかしら…、
頭を殴られたからかしら。もう意識が…
<一番目視点>
俺は急いで三番目がいるであろう場所へ向かうと…
「…危ない…ッ!!!!!」
二番目が三番目を庇っていた。
っくそ、あいつ病み上がりのくせして、ッ
…ばかなところは俺に似てるんだな。
そして俺は足を早めた。
「…二番目、ッ!」
二番目がこちらを向いた瞬間。
バタッ
「…は、? 」
二番目が倒れた。
気が付くとカンシは消えていて。でも二番目はそれを気付くことなく倒れてしまった。
…また頭を打って。
「に、二番目、!大丈夫か…?!!?」
お願いだ。起きてくれ。お前がいないと…
…さっき出そうになっていた涙が出始める。
「…、二番、目…ッ」
「…だっさい顔…」
<二番目視点>
…ここはどこなの、?
辺りを見ると暗闇に包まれていてどこなのかわからなかった。
さ、三番目は大丈夫なのかしら…、
あと一番目は…
「…一番目?」
その言葉を出した瞬間にさっきと同じような閃光が頭を走った。
「…いたッ…、」
頭に物理的な痛さがあり、思わず膝から崩れ落ちてしまった。
『あっは!!お前のそーゆう顔、好きだぜ??』
『二番目ーー、かくれんぼしよーぜー』
それは私の大切な人。そして…
大好きな人。
ある日言われた言葉。
『 』
その言葉に私は嬉しくて。涙を堪えながら抱きついて。…でも私はその言葉に感謝を伝えていない。返事をしていない。私はそれを伝えなきゃ…
目を開けるとそこには泣いている一番目がいた。目はとてつもなく腫れていて髪はぐしゃぐしゃで。一番目は私を膝に乗せて泣いていた。
「…だっさい顔…」
「…二番目、?」
一番目がこちらにハッとしたように目を開けた。
「二番目、!?無事か、!?えっと…ご、ごめんな、!!俺なんかが…いま三番目を呼んでくr…」
「…待って。覚えてる。思い出したから。まだこのまま。」
私は焦って離れようとした一番目の袖を引っ張り一番目の膝に頭を預けた。
「…に、二番目、ッ」
「…なんであんたが泣くのよ。ださい。」
「…るせぇ、笑」
「…あと、ありがとうね。あの日、…。」
「あ、あの日?」
「あんたが言ってくれたでしょう??返事。してなかったから。」
「…あ、あぁ、!!ていうか返事に入ってないんだな。あれ。」
ええ、と頷き私は一番目に言った。
『 』
いやーーーーー正直納得のいくものでは無いんですけどもうヤケよね。むりでするたさんには
一応1×2なんですけど恋愛系として見るかそれともなにか兄弟愛みたいな(?)感じで見るかはご自由に解釈してください!!!!!!
ではばーいちゃ!!!!!!
コメント
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ありがとう愛してる。すごすぎて逆に言葉が出てきません。これからも期待していまs((殴