⚠︎ちょっとR18入るかも。
次の日から烏との勉強が始まった。
「あ」
「あ」
「い」
「い」
「う」
「う」
「一ニ三四五六七八九十」
「1×2は…えーっと…」
「えっと…ここはきょーとけん…?」
「ここは東京都や」
「けんだけじゃないの?」
「1都1道2府43県って紛らわしいんやわ」
「あと。京都府や」
あっ…そうだった…
「うん。よう出来とる」
辛かった勉強も…その烏の一言が嬉しかったが為にがむしゃらに続けた。
◇◇◇
数年が経って10歳になった頃…
烏は勉強になるからと、旅行に連れてってくれるようになった。
バタンと車のドアを勢いよく閉めて背伸びをする
「ん“〜っ」
「世一見や!姫路城や」
烏からいつもより弾んだ声が聞こえる。出発する前に聞いたがどうやらここは一度行ってみたかった場所らしい。
「しっろ…」
あまりの白さに思わず感嘆の声を漏らしてしまった。
「江戸時代初期に建てられた天守閣などの主要建造物が現存し、国宝や重要文化財に指定されている。であってる!?」
烏は何故かびっくりした顔をしていた。俺がそんなことまで勉強してると思わなかったのだろう。
「あぁ…あっとる…よぉ勉強したな」
烏を脅かせられたと知った俺は嬉しくてしょうがなかった。だから、ふふん。と得意げな顔をしたら烏はにこやかに笑っていた。
その笑顔を見て俺は、胸がドキンと高ぶった。
「もっと勉強して俺を脅かせれるとええなぁ」
といって烏は俺の頭をくしゃくしゃと撫でて先に行ってしまった。
それと最近気づいたことがある。
烏に撫でられると俺は脈が早くなるらしい。恋という病気なのかもしれない。
***
「帰るで」
一日中城下町やなんやらを見て十分観光を楽しんだ俺たちは、いつのまにか帰る時間になっていた。
「え〜〜〜泊まってこぉよぉ」
柄にもなく駄々をこねてみた
「お子ちゃまにはまだ早い。帰るで」
烏には効かなかったらしい。少し残念だ。
「ちぇッ」
わざとらしい舌打ちをして、仕方なく車に乗り込んだ。
***
「はあ“〜〜〜〜っ」
車に数時間揺られてようやく帰ってきた俺はベッドに勢いよくダイブする
「つっかれたぁ〜〜〜…おっと。忘れるところだった。」
俺には日課がある。
今日烏と何を学んだか振り返ることだ。
烏曰く俺は、産みの親が出生届を出していないから未だに生まれていないことになっているらしく、学校に通えていない。
だから代わりに烏に教えてもらい、自分で復習をしている。
えっと今日は姫路城に行ってそれで…烏に驚かれて、頭を撫でてもらったんだ…
自分の頭に手を当ててその時の感触を思い出して浸る。
思い出せば思い出すほど鮮明になっていき、何故か疼き出した。
キュンキュンと自分の下半身に不思議な感覚がし、
それは烏のことを考えれば考えるほどエスカレートする。
その疼きを収めようと息子に手を当てる。
すると…
「んふっ…❤︎」
自分の声だと思えない様な声と同時に、**白いドロドロとした液体**が飛び出た。
おもらしだ…
さっきまでの不思議な気持ちとは裏腹に一瞬で血の気が引く。
**烏に怒られる。**そう思った。
正直隠そうか迷った。でも、烏に嘘をつくことや隠し事をすることが自分のなかで1番罪の意識を感じていた。
だから…
ーTo be continuedー
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