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不思議な声とはいったい!?この後の物語楽しみにしています‼️
──────カツカツカツ、、、、
長い長い廊下のような場所に
彼の足音が響き渡る
「大丈夫か?疲れてないか?」
歩いていると、彼が私の顔を覗き込みながらそう聞いてくる。ここまでは体感30分ぐらい歩いてきたのだろう。
そこまで疲れている訳では無いが、疲れているというか、今はこの空間、そして彼、UNKNOWNのことについて気になりすぎてそれどころでは無い
「あ、うん!大丈夫だよ」
「逆に、UNKNOWNは大丈夫?」
ここは普通に大丈夫と答えておく
考え事で少し顔がくもっていたのかもしれないと、少し反省しておく
「俺も大丈夫、目的地はもうすぐだから
安心して」
目的地、、、まぁ確かに目的地も無しに
ここまで歩いてきたとなると相当なことだ
そう考えると、その目的地というのも気になってくるので、彼に尋ねる
「目的地って?」
そう尋ねると彼は少し考える仕草をした後、終わりの無さそうな廊下の先を見ながら言う
「図書室、、、みたいな所」
みたいな、ということは厳密に言うと図書室ではないのだろうが、わざわざ考えてから
図書室と言うあたり、何か読むものが置いてあるのだろう
『、、、し、、、よ、、ブ、、、』
あれからしばらく歩いていると
聞いた事のない声、、、?が聞こえてきた
不思議に思い耳を傾けようとするとその声に
気づいた彼が私の耳を抑えてくる
「大丈夫、聞かなくていい」
「気にしないでもいいから」
顔では落ち着いたように見せているが
声では少し怒りや焦りという感情が見え隠れしていた。
彼が何のためにこの行為をしているのかは
私には分からないが、きっと私の為にしてくれている事なのだろう。
「ほら、早く行こう、目的地はもうすぐ
そばだから」
そう言うと彼は半ば強引に私の手を引き
廊下の奥へ進み始める───