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「お前が居ないと息ができない。」
季節は秋へと変わり、教室の窓から差し込む光も少し冷たくなった。
こさめは今日も、なつの席の隣に座っている。席替えがあっても、毎回自然と隣になってしまうのは偶然なのか、それとも……。
「なつくん〜……今日、放課後ひま?」
こさめがぴょこっと身を乗り出して聞くと、なつはノートから顔を上げずに、ぼそりと返す。
「お前以外に予定あると思う?」
その一言で、こさめは机に突っ伏して小さく悶える。
「なつくん~~~~~!! すき!!」
「声でけぇよ……バカ」
口ではそう言いながらも、なつの手は机の下でこさめの小指にそっと絡まっていた。
誰にも見えない、秘密の触れ合い。