農園に到着し、説明を受けている間もしょっぴーと阿部ちゃんは隠しきれない期待がだだ漏れでソワソワしていた。
ではどうぞ、と言われ子ども2人は我先にとビニールハウスに向かい、その後ろを俺と岩本くんで歩いていく。
ビニールハウスの中は苺の甘い香りに包まれていて、しょっぴーは阿部ちゃんに昨年の経験を生かしてこの銘柄が美味しかったとかプレゼンしている。
双子のように頭を並べてちょこまかと動き回る姿は、なんだか苺の妖精みたいで可愛い。
横を見ると岩本くんの顔が緩みきっているので、多分同じように思って見ているんだろう。
🖤「もう俺と岩本くんがデートしてるみたい」
💛「やめろよ」
そう言ってつつくと、岩本くんは顔を引き締めてしょっぴーを追いかけ始めた。
ようやく興奮が落ち着いたのか、しょっぴーが岩本くんの所に行ったので俺も阿部ちゃんのもとへ。
大きな苺をとって幸せそうに眺めている。
💚「めめ見て、まだこんなに大きいのがあった」
🖤「ほんとだ、すげぇ!真っ赤」
あげる、と差し出してきたのでありがたくいただく。
それまでにも大きいのを見つけては岩本くんと取り合いしながら食べてたけど、やっぱり阿部ちゃんと食べるのが一番美味しい。
🖤「ん、甘い」
こうしてはいられないと、俺も大きいのを探して阿部ちゃんに食べさせてあげる。
『これはどう?』『こっちは小粒だけど甘そう』と話し合いながら収穫する俺たちの向こうで、岩本くんとしょっぴーはどっちが甘い苺を収穫するか対決していたらしい。
絶対俺だろ!いや俺!と言い合って、しばらくすると得意げなしょっぴーが『勝った』と歩いてきた。
後ろで嬉しそうな岩本くんを見るに、勝利を譲ったんだろう。
💚「この辺の苺みんな甘いよ、めめが教えてくれた」
💙「マジで?」
しょっぴーは早速探し始めて、照!照きて!でかい!赤い!と大はしゃぎで岩本くんを呼ぶ。
『やる』と大きい苺をカップに入れる様子を阿部ちゃんと微笑ましく見た。
何だかんだと仲良しだ。