テラーノベル
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注意は1話を。
君はそれはきれいだった。
忘れようとすら思えないほどに。
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蒼「、、、、」
1人、人目のない公園で椅子らしきものに座る。
つまらない。
子供ながらに全てがつまらなく見えていた。
笑顔で話しかけてくる下心が見え見えな大人。
俺を避けるクラスメイト達。
父は海外にいるし、母もまだ帰ってくる時間帯じゃない。
1人だ。
蒼「っ、、、泣」
百「ど~したの~?」
「ころんじゃった?」
下を向いている俺に声をかけ、覗き込んできた百色の子。
蒼「っ!、、、、」
百「、、?」
まだ全然子供なのに今思えば、俺はこの子に一目惚れをしたのかもしれない。
百「ひとりなの、? 」
蒼「、、ぉん、」
百「じゃぁ!いっしょおはなししよっ!!」
もうこの頃から君は優しかった。
この言葉は俺にとって救いだったんだ。
蒼「ぇえの、?」
百「ひとりはいやだからね!!っ」
笑いかけながらこちらを見てくれるうさ耳の子。
1人は嫌なことでいいんだと教えてくれた子。
俺に始めて話そうと言ってくれた子。
十分すぎるほど救われた。
その子は自分のことを奈依子と言った。
お友達だから奈依子って呼んでと。
俺にはまろと言うあだ名をつけてくれた。
全てが君で色付いた。
毎日公園へ行き、君と話した。
俺は小さいけれど、どうしても君の隣にいたいと思った。
蒼「どこのがっこ~にいるん、?」
百「、、、ぼくね、」
「ふらっふぃ、?ってやつでね、」
「まだがっこういけてないの、、、」
蒼「ふらっふぃ、、、?」
「びょうきなん、?」
百「ん~ん!」
「おみみさんあるひとのこと!」
「な~こ、しーずん、?がふあんていだから、」
「まだだめなんだってがっこう、、」
蒼「そ~なんや、、、」
この頃の俺はフラッフィが何なのか何も知らなかった。
でも今思えば、奈依子は何時だって温もりを求めていた気がする。
百「まろっ!!」
「ぎゅっ~ 」
俺に会うたびにハグをして、別れる時も必ずハグをした。
そばに誰かがいてくれるのが安心するんだと教えてくれた。
可愛くて、嬉しくて仕方なかった。
幸せな日が何日も続いた。
でもある日。
俺は親から海外へ行かないかと話を持ち出された。
その話に俺は反対した。
奈依子といれないなんて、奈依子と話せないなんて
絶対に嫌だ、と。
そんな夜をこえて、公園へ向かう。
そこにはうずくまってる君がいた。
蒼「ッ!!」
「どっかいたい、?ど~したん、?ッ」
始めてのことに心の底から驚いていた。
百「ッきゅっ~泣」
蒼「ッぁ、ぇ、」
「ぁ、おかぁさん、! だ、だれかよんでくる、!!」
百「ッ!!」
誰かを呼ぼうとした俺を引き止めて奈依子が何かを伝えている。
「いかないで、そばにいて、」
そう言った気がした。
俺はずっと奈依子を抱きしめ、背中をさすった。
日が暮れれる時間帯。
奈依子は寝てしまって起きなかった。
?「奈依子っっ!!」
突然の大きな声にびっくりする。
奈依子の母親だ。
百母「ぁ、君がまろくん、?」
蒼「はぃ、」
百母「ごめんねぇ~、ありがとうね、」
そう言いながら奈依子の母は奈依子を抱っこした。
百母「いつも奈依子と仲良くしてくれてありがとうね」
「奈依子から聞いてるよ」
「、、、、、」
少しの沈黙が流れる。
伝えづらそうに申し訳なさそうに奈依子の母が話しだした。
百母「私達、家族全員引っ越す事になっちゃたんだけど、k」
蒼「!!ッぃややっ!!泣」
百母「ごめんねっ~、、」
奈依子と離れたくないただその気持ちだけ。
君とずっと一緒にって。
その後俺は泣き続け、親に連れて帰られた。
何回も何回も公園へ行ったが奈依子は現れなかった。
海外から帰ってきて数年たち、大学生になった。
今でもあの子だけを思ってる。
生涯俺はあの子のことしか考えないだろう。
友達が増えた、でもやっぱり憂鬱 で。
目では百色を探していて、
そんな大学生活だった。
蒼「ッ!!」
百「、、、、」
年を超えて、見つけた。
やっと見つけた。
出会えた。
でも、君は痛すぎる傷を負っていた。
なんで俺は君のそばにいれなかったんだろう。
コメント
6件
見るの遅れてしまいました……続きありがとうございます😭😭😭 幼少期時代の青桃さんが可愛すぎて悶えてます…😖💕💕 幼少期に耳があった時の桃さんを想像すると天を仰いでしまいそうでした…、!! 本当に作品の虜になってますっっ🫶🏻💗 ̖́-
初こめしつれいしますっ.ᐟ ん~…すっごく好きです.ᐟ✨ なんかもうほんとに.ᐟみながらにやけちゃいましたよ😏 つづきたのしみにしてます♪
