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エビフライポテト
38
ある日、ポテト王国の港町に一本のビンが流れ着いた。
中には古い地図が入っている。
エビフライポテトが広げると、そこには大きく書かれていた。
「深海の宝箱」
「宝探しか!」
黒猿龍 は少し考えた。
「宝の中身が食べ物なら行く。」
「食べ物じゃなくても行けよ!」
こうして二人は船に乗り、地図の場所へ向かった。
数日後。
海の真ん中で、地図が示す場所に到着する。
海底へ潜ると、そこには古代遺跡が眠っていた。
崩れた柱や巨大な石像が並んでいる。
「すげぇ……。」
遺跡の奥へ進むと、ついに宝箱を発見した。
だがその前には、
深海番人クラーケン
が立っていた。
巨大な足をゆっくり動かしながら言う。
「宝を求める者よ。試練を受けよ。」
エビフライポテトは身構える。
「戦いか?」
「違う。」
番人は大きな紙を取り出した。
そこには問題が書いてある。
『世界で一番大切なものは何か?』
二人は悩んだ。
エビフライポテト
「仲間?」
黒猿龍
「ポテト。」
番人
「片方は真面目に答えろ。」
さらに考える。
エビフライポテト
「笑顔!」
黒猿龍
「焼きポテト。」
番人
「お前はブレないな。」
すると番人は笑った。
「正解は一つではない。大切だと思うものを本気で答えればよい。」
そう言って道を開いた。
二人は宝箱を開ける。
中に入っていたのは――
大量の金銀財宝……
ではなく、
一枚のメモだった。
そこにはこう書かれていた。
『本当の宝は冒険そのものだ。』
しばらく沈黙。
エビフライポテト
「いや、せめて少しくらい金貨入れとけよ。」
黒猿龍
「帰ろう。」
すると宝箱の底からポロッと何か落ちた。
金貨一枚。
二人は顔を見合わせた。
「あるんかい!」
こうして二人は金貨一枚だけ持ち帰り、港町でアイスを買って半分ずつ食べた。
その後も、二人の冒険はまだまだ続くのであった。
コメント
1件
第9話、楽しく読ませていただきました!深海番人クラーケンの試練で、エビフライポテトさんが「笑顔」、黒猿龍さんが「焼きポテト」って答えるところ、個性が出ていて思わず笑っちゃいました。でも番人が「正解は一つではない」って言って道を開くシーン、じんわり心にきました。そして宝箱の中身がまさかの「冒険そのものが宝」メモで、二人で「あるんかい!」ってなる流れ、めちゃくちゃ好きです。最後にアイスを半分ずつ食べる二人のほっこりした空気が、読後感を優しくしてくれました🌷