スタート
〜Re:side〜
どれほどの時間、気を失っていたのかはわからない、気を失っていたというより真っ暗な中長時間漂っているという感覚が続いていた
だがその感覚が少しずつなくたっていき、目が覚めた
🐰「………?
🐱「あ、起きましたか
🐰「………誰⁉︎
目が覚めたら人がいた、多分人
人というのが正しいのかわからない見た目をしていた、kanataと名乗るその子は黄色の髪で水色と黄色のオッドアイ、それに猫の耳と尻尾が生えていた、パッと見た感じは女の子って感じはするが女の子ではなく一応男ではあるらしい、よく女に間違えられるのだとか、その子に膝枕されてたことは忘れよう
今の状況を整理するためにその子に色々聞くことにした
🐰「ここって?
🐱「あなたたちの世界で言う異世界です
なんだか俺が違う世界線から来たとわかっているような口ぶりだな、そのことを指摘したら
🐱「何人も来てますから
らしい、じゃあ帰れるということか
🐰「か、帰りたいんだけど
🐱「なんで
🐰「なんで………え、なんでとは?
🐱「自分からこの世界に来てるのに帰りたいってなんですか
🐰「噂を試そうとした友達についてきただけで噂とか信じてなかったし……
🐱「ふーん
帰りたいと言ったやつには全員に聞いてるのだろうか、それとも何人も来てるくせに全員が帰りたいって言うからキレたんだろうか、どちらにせよなんとなく圧がすごい
🐱「………
🐰「なんか言ってくんない?
🐱「ちょっと黙ってください
🐰「え
ゴゴゴゴゴゴ
🐰「え
なんかよくわからない生き物、ゲームとかに出てくる化け物みたいなのが後ろの方から出てきた、20m以上あるように見える
🐰「どどっどどうすればいい!?
🐱「うるさいんで岩陰に隠れてて下さい
俺はその子の圧に負けて大人しく隠れておくことにした、その子は隠れなかった、大丈夫なのかと聞こうと思ったらその、魔物?が俺の方に手を振りかざしてきた、一瞬死を覚悟したけど
🐱「ダメだよバニラくん、警戒するのはわかるけど攻撃しないで
kanataがその魔物のようなものを撫でたら、魔物がだんだん小さくなって子麦粉が持ってる中の人ぬいくらいの大きさになった、見た目は黄色の猫で縫い目があるからぬいぐるみみたいだけど、動いてるし、なんなら大きさが変化してたからぬいぐるみではないと思う
🐱「ごめんなさい、この子警戒心強いから
俺はあっけに取られてて返事はしてない、多分、というよりこんな化け物を飼育?してるのか、人畜無害そうなのに
さっきのを警戒心が強いで済ませるのも少し変、いやこの世界では俺が変なのか?
🐱「バニラくんのこと化け物って言わないでください
🐰「え……?
🐱「無意識かよ怖
🐰「そんなこと言われても…自分で言うのはあれだけど気が動転してるだけかもだし…
🐱「変なこと言ってる自覚はあるんですね
自覚してないとおかしいだろ、コレに関しては
🐱「で、帰りたいんですか?
当たり前のことを聞いてきた、そりゃ帰りたいに決まってる、でもせっかくこの世界(世界という認識でいいのか知らないが)に来たのにすぐに帰るのはもったいないような気がしなくもない、でも帰らないと子麦粉たちを心配させるしこの世界と俺が普段住んでる世界の時間軸が同じという確証もない、1時間が1年とかだったらどうするべきなのか分からないけど、この子がなにも言わないから時間軸が大きくずれてる訳でもなさそう、言う必要性がないって思ってたら死ぬが
🐰「帰りたいのは帰りたいけど………この世界に興味ないわけじゃないんだよね…
🐱「………
頼むなんか言ってくれ、ただでさえ人と話すの得意じゃないんだよ、こちとら陰キャラニート(学生)やぞ、あまおと違って童貞ではないけど
🐱「じゃあ僕の手伝いしてください
とまぁなんかよくわからないけど、この子の手伝いすることになった、学校めんどいしちょうどいいや
🐰「手伝いって何すればいいの?
🐱「僕、本読むのが好きで…魔王城の本読んで見たいんです!
🐰「まっ魔王城⁉︎
そいつが言うには魔王城にある本を読むために魔王の討伐に行くために訓練中らしい、よくも悪くも行動力の鬼だなー、などと考えてて自分のことの重大さに気づくのはもう少しあと
その頃のこむくんたち
🥞「どっどうしよう、りーちゃんが異世界に行っちゃった⁉︎
🎀「落ち着け
🐶「深夜に呼び出される俺の気持ちになって?てかここ漫喫だよ、もう少し静かにして
🥞「わかってるけどー!
🐶「そもそも帰ってきてるやついるんだしすぐ帰ってくるよ
🥞「1時間待っても来なかったの!
🐶「こっちの1時間が向こうの一分とかの可能性もあるでしょ?
🥞「………たしかに!
🎀「馬鹿
🐶「黙ってたくせにお前が言うな
🎀「てへぺろ
🐶「………
🎀「ごめんて
🐶「………
🥞「なんでそんな目で見るの
🐶「馬鹿だなって
おわり
コメント
1件
バニラくんくそデカかったんだ…