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アラスター「・・・ようやくこちらを向きましたね」
〇〇「はぁ・・・はぁ・・・・・・え・・・?」
息を上げながらその目を見据えると、アラスターは“やれやれ”と両手を軽く上げて私から数歩離れる。
アラスター「貴女がどんな人間だったのか?何をしたのか?」
アラスター「えぇ、私が知っているはずがないでしょうねぇ・・・・・・」
アラスター「――――本来は、ね」
アラスター「貴女がヴォックスを・・・・・・いえ、違いましたね」
アラスター「ヴィンセントを”殺した” ことも」
〇〇「・・・・・・ぇ・・・・・・」
アラスター「実の姉を破滅へと追い込んだ事も・・・・・・・・・自ら、命を絶ったことも」
――――時間が、凍り付いたように止まったような気がした。
悪寒が背中を駆け上がり、無意識に身体が震える。
〇〇「何で・・・・・・」
〇〇「あの時、きい、てたの・・・・・・?」
震える声で尋ねると、アラスターは愚問だとでも言うように笑い飛ばした。
アラスター「当然でしょう!私があの手下たちに手こずったと、本気で信じていたのですか?」
アラスター「見ていましたよ・・・ずっとね」
振り返ったアラスターは、こちらを見てにやりと笑う。
目の前が暗くなる。本当に・・・・・・全て聞かれていたのだ。
彼には・・・アラスターにだけは知られたくなかった、醜い私。
知られてしまったのだ。あの日あの場所で・・・全て。
どう思ったのだろう、アラスターは。
生活を共にし、ひたすた善人のように振る舞っていた私の隠れていた本当の姿を知って。
幻滅しただろうか、がっかりしているだろうか。
*そんな風に絶望の淵に立つ私とは正反対に、アラスターは軽い足取りで再び私の目の前に立*った。