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アラスター「ああ、なんて素敵な表情でしょう!」
アラスター「まるで全てに絶望したような・・・そんな顔をして!」
アラスター「でも、お忘れではないのですか?〇〇」
アラスター「ここは地獄なのですよ?罪を知らない小綺麗な魂が落ちてくるはずがない・・・」
アラスター「そんなこと、誰もが理解している事でしょう?」
確かに、この地獄にいる罪人は何かしら罪を背負って生きている。
だからといって、“では私もそうなんです”とすんなり受け入れられるはずもなかった。
〇〇「そう・・・私も、許されない事をしてここへ来たの」
〇〇「守りたかったもの全てを・・・この手で、壊して・・・・・・」
後悔に震える自分の手を見つめる。
罪悪感から来る錯覚なのか、その手の平はべっとりと汚れているように見えてしまう。
〇〇「だからもう、間違えない・・・・・・大切な人を巻き込んだりはしない」
〇〇「だからホテルから離れたのよ・・・みんなの―――」
アラスター「―――“みんなのために”」
私の言葉に被せるように、アラスターの声が重なった。
アラスター「・・・なーんて、くだらない事を言うつもりか?」
〇〇「え・・・・・・?」
突如として低くなったその声にぎくりとして顔を上げる。
思ったより近くに立っていたアラスターは、その至近距離から私を見下ろしていた。
口元こそ笑っているが、その目がまったく笑ってない。
同じホテルで生活を共にしたんだ。アラスターのこの表情だって何度も見てきた。
―――彼は間違いなく怒っている。
目が離せなくなった私の首筋に、一筋の冷や汗が流れた。