第8話 やだ
――司郎の監視を始めて二週間ほど経過した頃の、昼休み。
「そういえば、斎賀ってたまにものすごく早く帰ってたよね。中学の頃とか」
「今もだよな」
「うちは弟と妹がまだ小学校低学年だからさ。親が遅くなるときは、チビたちの相手してるんだ。確か鈴野も下いたよな」
毎日、もしくは毎回、とまではいかなったが――綾菜の「司郎監視任務」はそこそこ順調だった。
「うん。弟が二人ね。うちは中二と中三で年近いけど」
「ああー、やっぱりなー。納得なっとく」
「……何その笑い。飛鳥馬は末っ子か一人っ子っぽいよね」
「さすが綾菜! 俺のことよくわかってんなー」
「誰でもそう思うよ。ね?」
「で、どっち?」
「一人っ子」
「ああ」
「ああ」
「なんでそこで声が揃うんだよ!」
いつの間にか、綾菜と敦、そして司郎との距離感が変わってきていた。
まず、呼び方の変化。
(まさか**************************
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