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「….あ!」
「….え?」
キョトンとした顔で、こちらを振り向いて、素の君が雪に包まれる
レオンライトに照らされた街にぽつんと佇んだ小さなお店。
色とりどりなアクセサリーが、街の光で闇に隠れている。
「わ、綺麗だね。」
「….ほんとだ、綺麗。」
どうせなら、と店に入ると、格好のいい店員が、優しく微笑みかけてくれた。
ちらりと橫に視線を落とすと、キラキラした目の若井と目が合う。
そんな若井を放り、店の奥へと足を踏みいる。
宝石に興味は元々ないけど、せっかくだかららとふらふら店を歩いていると、一際目立ったアクセサリーが。
青く澄んだ空のような色が、ぽつんと店の奥に飾られている。
何にも興味のなかった自分の、一つの宝石である君の色のような青色。
心の中で何かがスッと決まり、そのアクセサリーを手に、レジへと向かう。
少しお値段は可愛くないが、しぶしぶ財布を漁る。
そして、そのアクセサリーを手に、若井の方へと向かった。
「あれ….?なにそれ 」
ふわりと笑みを浮かべて、綺麗にラッピングされたアクセサリーを手に持つ。
「青色だ….綺麗。」
「お前に合うと思ってさ。」
頬の赤らみを隠すように、店を無理やり出ると、若井がいたずらっ子な顔で、俺に視線を落とす。
「見て、これ。」
若井の手を見ると、そこには紅に光ったアクセサリーが。
「……..なにこれ。」
「元貴に似合うと思ってさ。」
徐々に若井の頬が赤くなっていくのが分かる。
そんな若井の手を握ると、少し熱くて、若井なりの暖かさがこもっている。
そんなアクセサリーをお互いにつけ合うと、照れ隠しのように若井がクスクス笑う。
「ニコイチじゃん。」
「…………は」
今一番言ってほしくなかった言葉を、平然と言う若井に、少し憎たらしを感じる。
そんな感情を埋めるように、握った手を冬の街へと引っ張った。