あれは私がまだサブリーダーを務めていた頃のこと。
営業部に配属されてから何かとお世話になっていたベテランの女性事務員が、ご主人の転勤に帯同するという理由で退職することになった。
それに代わり、後任として入社してきた彼女が最初の挨拶をした時、あまりの清廉さに驚いた。
「中田と申します。よろしくお願いいたします」
黒く艶やかな髪は、肩につくかつかないかのストレート。
お辞儀した拍子に、さらり、と首筋から零れ、起こすと、しっとり、と落ち着く。
気を張った様子はないのに、まるで針金を通したように真っ直ぐに伸びる背筋は、思わず目を瞠る程に美しかった。
その佇まいは、過度な華美さを排除した清廉さで、侵し難い秩序のようなものを感じる。
それが、私が中田に抱いた第一印象だった。
「――ああ、覚えてる。お前がやけに興奮してたからな」
こくこく、と小*****************************
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