テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
文章や口調等、拙い部分が多数見られると思いますが、ご了承ください🙇♀️
⚠️
学園パロディです!モブ出てきます!
これからは各𝖼𝗉のストーリーです。時系列は考えてないです。
今回は💙💛です💕
地雷の方は自重お願いいたします!
💛愛され『俺だけが知っている』
〜塩レモン編〜
💙side
学校からの帰り道。今日の晩ご飯なんかなーと考えながら歩いていたら、家の塀の下に白い物体が落ちているのが目に入った。
「ん?なんやこれ」
ひょいっと屈んで拾い上げ、軽く砂を払う。
白い物体の正体は、某キャラクター会社の人気キャラである白いうさぎ?犬?の手のひらサイズのぬいぐるみキーホルダー。
なんでこんなところに?と首を捻ったところで、小学校低学年の頃に一度転校してしまい、めっきり話さなくなってしまった、可愛いもの好きな幼なじみを思い出す。
「…お前、仁ちゃんのか?」
金具部分を掴み、宙ぶらりんになっているキャラクターに問いかけるも、もちろん返答などない。
「ん゛〜〜………」
……って、なにしてんのやろ。
人形と真面目な顔で見つめあっているのがなんだか恥ずかしくなってきた。
もうええわ、とりあえず持っとこ。
俺はそのままそのキーホルダーをカバンに突っ込み、家に入った。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『あははっ!塩崎くんほんと面白ーい!笑』
『あっ、そうだ太智、あの話してやれよ!笑』
「えぇ〜?またぁ?」
『聞きたーい!』
「しゃあないなぁ、」
ワイワイ騒ぐクラスメイトの為に、何度目か分からない、いわゆる〝すべらない話〟を始める。
あーもうなんか飽きてきたわ。なんで俺ばっか話さなあかんねん。てか、無断で俺の机に座っとるし…。
クラスや学園では“元気なムードメーカーの塩﨑 太智”として名を馳せているが、実際の俺はこのテンションが楽ってだけで、ムードメーカーなどという自覚は無い。
告白されることもちらほらあるが、恋愛事にもこれといった興味はない。
話のオチまで話すとドッと笑いが起きる。
この感覚は嫌いじゃない。みんな笑ってるのが好きやし。
『塩﨑、今日も部活?』
「今日はオフやで」
『まじ?!じゃあカラオケいかね?!』
「お、ええなぁ!行こか!」
『よっしゃ、おーい!塩﨑行けるって!』
クラスメイトがそう大声を言うと、数名の男子が喜びの声をあげる。
「なんやねん笑、俺人気者やなぁ笑」
『塩﨑が来ると、女子も結構来てくれんだよなー笑』
「………」
ため息が出そうなのをグッとこらえる。
カラオケ結構楽しみやったんやけど。結局そういう役割かいな。…ま、もう慣れたけど。
『じゃあ塩﨑行こうぜ!』
「……うん、」
席を立ち、カバンを持ち上げる。
と、なにかがころっと床に転がった。
「ん…?……あっ!」
昨日の夕方ぶりのマスコット。
黒い瞳で下からこちらを見つめている。
俺は急いで落ちたそれを拾い上げて、カバンに戻す。
『塩﨑ー?どうした?』
「ごめん、今日パス!」
『えっ、ちょっ!』
クラスメイトたちの静止を聞かず、教室を飛び出し、記憶を探り出してふたつ隣の教室の扉を開けた。
そして一番近くにいた女子生徒に話しかける。
「なぁ君!吉田 仁人おる?」
『へっ、!?し、塩﨑くん!?えっと…吉田くんならホームルーム終わってすぐに帰っちゃったけど…』
「遅かったかぁ……わかった!ありがとぉな!」
ひらりと軽く手を振って身を翻す。
『私、一応この前塩﨑くんに告白したんだけど、覚えられてないのかな……』
『そんなことないよ!逆に変わらず話しかけてくれるの、すごいことだと思う!』
『そうよ!もしかしたら、ワンチャンあるかもしれないし、自信もって!』
『…うん、ありがとう!っていうか、塩﨑くんと吉田くんって、仲良かったっけ?』
『さぁ……?…幼なじみだったりして!』
『えー笑ないない、全然キャラ違うじゃん笑』
『だとしたら吉田くん羨ましすぎー笑』
今までにないくらい全速力で家を目指す。
なぜこんなに急いでいるのか、自分でも分からなかった。
というか、別に明日聞けばええやん。
頭の片隅でそんな考えが浮かぶが、スピードは落ちない。自分は一体なににこんなに駆られているのだろう。
それから10分ほどで俺の家がある住宅街が見えてきて、スピードを緩める。かなり息が上がっていた。
必死すぎやろ、俺、笑
息を整えながら家路に入ると、俺と同じ制服を着た人が、キョロキョロとの辺りを見回していた。
一瞬で自分が探していた人物だとわかり、近づく。
「じーんちゃん!」
「うわぁっ!!」
後ろから軽く肩を叩いただけだが、仁人は大声で叫んで尻もちをついてしまった。
「あー!ごめん!」
「ったた……ぇ、だい、ちゃん…!?」
尻もちをついた反動か髪が乱れてしまっていて、幼い頃と変わらない大きくてきゅるんとした目が動揺に揺れている。
「ほんまごめんな、怪我ない?」
手を差し伸べると、分かりやすく驚いた表情を浮かべる。「へ?」と気の抜けたような声を出して、ほんのり顔が赤いまま固まってしまった。
その表情に、胸がきゅんと鳴る。
なんや今の。きゅん?
少し気まずくなって、目を逸らすと、仁人がハッとして手を握った。
「すみません…どうも、」
「あっ、いや、全然!!」
力を入れて腕を引いて立ち上がらせる。
少し力を入れすぎたのか、仁人がよろけて俺に寄りかかる。
「おっ、…と、大丈夫?笑」
「っ、ぁ、ごめん…」
きゅっと仁人の眉尻が下がり、顔から申し訳なさが溢れている。
そこで、仁人に会いたかった目的を思い出し、カバンから例のキーホルダーを取り出す。
「久しぶり…は、変か笑、いきなりごめんな?これ、仁ちゃんの?」
「あっ、!!」
白くてふわふわなそれを渡すと、大事そうに両手で包み込んだ。
「どこに…?」
「俺ん家の塀のとこに落ちとったんよ。仁人のちゃうかなーって思って」
「えっ、なんで僕?」
「だって、仁ちゃんちっちゃい頃可愛いもん好きやったやん」
な?と笑って仁人を見つめると、何故か浮かない顔をしている。
なにか気に障るようなことをしてしまっただろうか。
「仁ちゃん…?」
「…き、きもくない?」
「……え?」
「男子のくせに、こんな可愛いもの好きって、きもくない…?」
「はぁ…?全然きもくないけど…」
どうしたんやいきなり。
質問の意図が理解できないまま、思った事を言葉にすると、仁人がホッと息を吐いた。
「よかった……」
「……なんかあったん?」
「…まぁね、大したことじゃないけど」
言葉にこそしないが、表情から転校したところで良くないことがあったんだな、といやでも察しがつく。
そんな顔、俺ならさせへんのに。
妙に複雑な感情になり、仁人の手を持っているキーホルダーごと握りしめる。
「っ、え……、」
「可愛いものが好きでなんでキモいん?それに、仁ちゃん可愛ええんやから、全っ然それに見劣ってないで」
「は……っ、かわ…!?!」
ぶわっと仁人の顔が赤くなる。
あー、やばい。可愛い。
俺、自分の気持ちに気づいてもうた。
「仁ちゃん、」
「まっ、待って…!あの、その呼び方やめて?恥ずかし……」
「…じゃあ、仁人」
「うん、…だい、ち…?」
「なんで疑問形やねん!笑」
「っ笑、ごめん、」
俺の笑いにつられてか、仁人もふっと吹き出す。
「仁人、実はな、俺も可愛いものめっちゃ好きやねん」
「えっ!」
仁人の顔にパッと光が宿る。花が開いたような笑顔に、心臓をぎゅっと掴まれる。
「やから、このことは、俺と仁人の〝二人だけの秘密〟にせえへん?」
「秘密……。わかった、学校では絶対言わないでよね」
「もちろん」
握った手に力がこもる。
すると、仁人が何かを思い出したような声を上げた。
「太智、ちょっとまってて」
「?うん?」
名残惜しいが、そっと手を離すと、仁人はカバンの中から白いキャラクターと同じ会社の青いペンギンのマスコットを出した。
「これ、太智にあげる」
「えぇっ!!そんな、申し訳ないわ」
「いいんだよ笑、可愛いもの同盟ね」
「ありがとう…やけど、なんでこのキャラ?」
「えー?なんか太智に似てるから笑」
仁人がイタズラっぽい笑みを浮かべる。
きっと俺をからかっているのだろう。本当に分かりやすい。
仁人からそのキーホルダーを受け取ったところで、今の季節では珍しい、暖かくて爽やかな風が吹いた。その風で、仁人の髪がふわりと浮いて、優しい顔が露になる。
「…大事にしてね、太智、」
言葉が出なかった。
仁人はぬいぐるみキーホルダーの事を言っているのだろうが、脳内で勝手に仁人に置き換わる。
よかった、学園で目立ってなくて。こんなの、好きにならないわけがない。
「……おう、」
なんとか返事を絞り出すと、仁人は「じゃあ」と行ってしまった。
手元に残った人形を見つめる。
仁人が俺にくれた。俺だけに。
その事実だけで口角が上がる。
「ずっと、大事にしたるよ」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「あれ、太智、そんなキーホルダー持ってたっけ」
翌日の屋上、勇斗が俺のカバンに着いているキーホルダーを指さす。
「ほんとだ、見たことない」
「可愛ええもん付けとるやん〜」
柔太朗と舜太も、俺のカバンを物珍しい目で見てくる。
「ええやろー、貰ったんよ」
「えっ!誰に!?」
「女の子ちゃうの〜?笑」
「違うわ!笑」
舜太が、もっとちゃんと見せてや!と、カバンからキーホルダーを取り外そうとする。
「あかん」
舜太の手からカバンを奪い取る。
「えっ…太ちゃん…?」
「触ったらあかんで。俺のもんなんやから」
「うっ、ごめん…」
「…太ちゃん、ほんとに女の子じゃないの?好きな子から貰ったようにしか思えないんだけど、笑」
「それな?太智、正直に答えろ!」
「えぇー…」
仁人の顔を思い浮かべる。
「俺の、大事にしたい人、かな?」
素直にそう答えると、三人の「はぁぁぁ!?」という驚きの声がハモる。
「ちょっ、余計気になる。誰?なんていう子?」
「待って勇ちゃん、この学園とも限らないんじゃ…」
「そんな気になるん?」
「当たり前やろ!あの太ちゃんやで?!」
「どういう意味やねん!笑」
まあでも確かに、舜太が言っていることは的を得ている。実際仁人と話すまで、いや、最早出会うまで、「好き」という感情が分からなかったから。
「なぁ太智!教えろよ!」
「ほら太ちゃん早く吐いて」
「ぜったい他言したりせえへんから!」
「うーん……」
「秘密」
三人の残念そうな声が再びハモる。
勇斗はまだ諦めていないようで、ガンガン質問してくるが黙秘を貫く。
当たり前に言うわけないやろ。
〝二人だけの秘密〟なんやから。
塩レモン編 Fin.
塩レモン編、お読みいただきありがとうございました!
ちょっと無駄なこと書きすぎたような気もしますが……🥲
💙さんって、なんだかんだ一番独占欲強いと思います。安心してください。勝手な偏見です。
あと🩷さん曰く一番メロいらしいので、途中の女子生徒も勘違いウーマンしてます。
軽率にメロをばらまく💙………😌🤝
次は🤍💛です💕︎
106
1,073
コメント
3件
続きとかないですよねт т よければ見たいです💦 次の話も楽しみです🎶
うわあ、めっちゃ良かったです……!💙が落ちてたキーホルダーを「仁ちゃんのやろ」って一瞬で察するところから、もう幼なじみの解像度の高さがにじみ出てて。それでいて教室飛び出して全力ダッシュするとか、自分でも理由が分かってない感じが、まさに「気づいたら好きだった」の典型で胸に来ました。仁人が「きもくない?」って聞くシーン、あれまでの空気を一瞬で変える緊張感があって、そこで「可愛いもん好きで何が悪い」って言い切る💙がめっちゃかっこよかった。青ペンギンのプレゼント返しも、秘密同盟という距離感がたまらない。独占欲強めでメロい💙、納得です。次回🤍💛も楽しみにしてます!