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『初音ライダー剣』

第21話

“強奪”

レンゲルは右手でレンゲルラウザーを掲げてブレイドに襲いかかる。ブレイドは軽く屈んでレンゲルの一撃を回避する。だが、レンゲルはレンゲルラウザーの後端でブレイドに突きを繰り出してくる。ブレイドはブレイラウザーをかざしてこれを防ぐ。

ミク「リンちゃん、止めて!」

レン「うるせえ!アブゾーバーをよこせ!」

レンゲルはブレイドの制止に応じず、さらに攻撃を繰り返す。ブレイドはこれらの攻撃を全て回避するか、防ぐかしかしない。そこにギャレンが割って入る。

MEIKO「リン、もう止めなさい!」

レン「うるせえっつってんだろ!」

レンゲルはギャレンにも制止を受けるが、聞き入れるどころか、反って逆上し、♣3と6のカードを取り出し、レンゲルラウザーの後端でラウズする。

「SCREW」

「BLIZZARD」

「BLIZZARD GALE」

レン「おらあッ!」

MEIKO「ぐ…」

レンゲルは冷気のエネルギーを纏ったコークスクリューを繰り出してブリザードを放つ。ギャレンはこのブリザードを受けて体が凍りついてしまう。だが、その隙にブレイドは空中へ飛翔し、ブレイラウザーから♠2と6のカードを取り出し、ブレイラウザーでラウズする。

「SLASH」

「THUNDER」

「LIGHTNING SLASH」

ミク「リンちゃん、ごめん!」

ブレイドは空中から猛スピードで急降下し、電撃のエネルギーを纏ったブレイラウザーでレンゲルの右肩を斬りつける

レン「うあああッ!」

レンゲルはブレイドの斬撃を受けてレンゲルラウザーを手放し、その場に倒れ伏した。同時に、スピリチアエレメントが投影されてレンゲルの変身が解除され、鏡音レンの姿となった。

レン「う…」

ミク「リンちゃん…」

ブレイドは倒れたレンを見遣る。レンは右肩を押さえて立ち上がり、河川敷から去ろうとする。

ミク「リンちゃん、どこ行くの?」

レン「うるせえ…次は絶対ぶっ殺してやる…」

レンは右肩を押さえながら、捨て台詞を吐いて河川敷を去って行った。

その後、レン=リンはBOARD宿舎に出入りしなくなった。嶋もいなくなり、BOARD宿舎は人が減って少し静かになった。

ウタ「…モモちゃん、リンちゃんが心配?」

モモ「はい…」

ウタはモモを気遣う。先のオーキッドアンデッドとの戦い以後、リンは学校にも姿を見せなくなった。モモはリンが心配でならなかった。

モモ「あの、私1人でリンちゃんを探しに行ってもいいですか?」

モモは1人でリンを探しに行こうという。

MEIKO「ダメよ。前回、それでアンデッドに襲われたの忘れてないでしょ?」

MEIKOはモモを制止する。モモは以前、リンを探しに行ったとこにカプリコーンアンデッドに捕まり、人質にされた。その恐怖は今でも覚えている。

モモ「じゃあ、どうすれば…」

モモは思案に暮れた。リンを探す手立てがどこにもない。

MEIKO「私とミクでアンデッドを追っていく。リンもアンデッドを追ってるはずだから、アンデッドと戦って行けば、必ずリンと会えるはずよ。」

モモ「…はい。」

MEIKOはモモを気遣う。そんな時、BOARD宿舎に連絡が来た。

ウタ「はい。」

ウタは電話を取って、ある物品の受け取りをと頼まれた。

ウタ「ミクとMEIKO先輩は物品を受け取りにモトラッドモータースまで行ってください。」

MEIKO「私とミクで?」

ウタ「はい。あと、ブルースペイダーとレッドランバスを必ず持って行ってください、と言われました。」

ウタはブルースペイダーとレッドランバスを持って行くように言う。

MEIKO「…OK。分かった。ミク、行くわよ。」

ミク「う、うん。」

ミクとMEIKOは外に出てバイクを取り出し、開発部のへ急行する。

ミクとMEIKOがBOARDの開発部へ向かう途中、モモからアンデッド出現の報せが入る。

モモ「ショッピングセンター付近にアンデッド出現!ブレイド、ギャレンは現場に急行してください!」

報せを受け取ったミクとMEIKOはアンデッドが出現したという現場へ急行する。

ショッピングセンター付近ではウルフアンデッドが道行く人を襲っていた。しかし、ウルフアンデッドはミクとMEIKOの姿を見て身構える。

ウルフ「…」

ミク「変身!」 MEIKO「変身!」

「TURN UP」 「TURN UP」

ミクはブレイドに、MEIKOはギャレンに変身し、ウルフアンデッドに挑みかかる。ウルフアンデッドは体の刃を駆使してブレイドらに白兵戦を挑む。ブレイドはウルフアンデッドに接近し、ウルフアンデッドの刃を受け止める。しかし、数が多く、ブレイラウザー1振りでは捌き切れない。そこをギャレンがウルフアンデッドを死角から銃撃する。ウルフアンデッドは怯み、一歩距離を取った。その後、倒れていた通行人たちが突如として起き上がり、ウルフアンデッドの左右についた。彼らの顔はウルフアンデッドに似た感じになっている。

MEIKO「何?」

ウルフ「この辺のヤツらは俺がワーウルフに変えてやった!」

ウルフアンデッドはワーウルフたちに指示し、ブレイドとギャレンを襲わせる。ブレイドとギャレンは次から次へと襲ってくるワーウルフを捌き切れず、ギャレンはある作戦を思いつく。

MEIKO「ミク、コイツらは私が引き付けるから、あんたはヤツを!」

ミク「分かった!」

ギャレンはブレイドにウルフアンデッドを任せ、自分はワーウルフたちの対処に当たる。ギャレンはワーウルフたちを引き付けるべくショッピングセンターを離れ、適度に銃撃を繰り出してワーウルフたちを挑発する。7体のワーウルフたちはそのままギャレンを追った。そして、ブレイドは単身、ウルフアンデッドに挑みかかる。

ギャレンはワーウルフたちを橋まで誘導したところで、彼らを一網打尽にすべく、策を練っていた。ワーウルフたちは考えなしに橋を渡ってギャレンに襲いかかる。ギャレンはこれをジャンプして回避してワーウルフたちの背後を取り、ギャレンラウザーの銃撃と蹴りでワーウルフたちを川へ落としていった。

MEIKO「…ふう。」

ワーウルフたちを一掃したギャレンは走ってブレイドの元へ向かう。

ブレイドは勇み、ブレイラウザーを振るってウルフアンデッドに連続攻撃を仕掛ける。ウルフアンデッドはこれを捌き切れず、次第に追い詰められていく。しかし、ブレイドがブレイラウザーのオープントレイを開いたところでウルフアンデッドはブレイドに体当たりを敢行する。

ミク「うっ!?」

ブレイドは思わぬ一撃に怯み、カードを手放してしまう。ブレイドはすぐにカードを拾って立ち上がるが、ウルフアンデッドの姿はなかった。そこにギャレンが来た。

MEIKO「ミク、アンデッドは?」

ミク「ごめん。逃げられた。」

MEIKO「…まいったわね。このままじゃまた人間がワーウルフに変えられる。」

ギャレンはウルフアンデッドに襲われた人々がワーウルフに変えられることを危惧する。

ミク「任務のことはひとまず置いてさ、それより物品を取りに行こうよ。アンデッド追跡の役に立つかもしれないしさ。」

MEIKO「…そうね。」

ブレイドはアンデッド追跡はひとまず打ち止めとし、言われていた物品を取りに行こうと言う。ギャレンは疲れた様子でこの提案に賛成した。

モトラッドモータース。BOARDでも世話になっているバイク屋で、BOARDと結託してレッドランバス、ブルースペイダー、グリンクローバーを開発した。そのモトラッドモータースに着いたミクとMEIKOはバイクを降り、適当な場所に停めた。開発部では複数の男がバイクのメンテナンスを行っていた。

?「おお、来てくれましたか!」

MEIKO「はい。」

新名「自分はここでバイクの開発を担当してる新名と言います。」

ミク「よろしくお願いします。初音ミクです。」

新名はミクとMEIKOと握手した後、早速2人に新型のバイクを見せる。

ミク「へえ、これが新型?」

新名「そうです。ブラックファングです。」

MEIKO「黒いギザギザのボディがかっこいいわね。」

新名「でしょう?そう言ってもらってありがたいですよ。」

新名は嬉しそうに新型マシン・ブラックファングのことを話す。ミクとMEIKOも新型マシンに心が躍った。

新名「早速ですが、ブルースペイダーとレッドランバスのデータをもらいたいんで、コイツのテストに付き合ってもらっていいですか?」

新名はミクとMEIKOにブラックファングのテストのため、ブルースペイダーとレッドランバスのデータをほしいと頼まれる。

ミク「はい!」

MEIKO「分かりました。」

ミクとMEIKOは快く賛同し、ブラックファングのテストを兼ねて、ブルースペイダーとレッドランバスのデータを提供する。そして2人は、ブラックファングのテストにそのまま付き合うことにした。

ブラックファングのテストはサーキットや高速道路での走行テストが主だった。そこにミクとMEIKOもそれぞれブルースペイダーとレッドランバスを駆って付き合って走行した。また、ブルースペイダーとレッドランバスのデータを解析し、入れたことによってブラックファングはより戦闘向きな性能を得た。走行テストは約3時間続き、夕方になる頃にはミクとMEIKOはすっかりくたびれていた。だが、任務もあるため、2人はくたびれながらもモトラッドモータースを後にし、BOARD宿舎へと帰路へついた。

翌日、BOARD宿舎にモトラッドモータースから連絡があった。

ウタ「大変です!」

ウタは大声でMEIKOとミクに知らせる。

MEIKO「何があったの?」

ウタ「ブラックファングが完成したと連絡がありました!」

ウタはブラックファングが完成したと言う。

ミク「ホント!?」

ミクは嬉しそうに声をあげる。

ミク「姉さん、早速行こう!」

MEIKO「ええ!」

ミクはMEIKOを誘ってモトラッドモータースへ出向く。MEIKOもまた、ブラックファングの完成に心が躍り、見に行きたくなっていた。

そして、モトラッドモータースに着いたミクとMEIKOは早速作業場へ急ぐ。だが、2人がまず最初に目にしたのはブラックファングではなく、作業員たちの死体だった。

ミク「え…!?」

MEIKO「どういうこと?」

ミクとMEIKOは周囲を見回す。そこは作業員たちの死体と荒らされた作業用具が散漫していた。そこに、1台の黒いバイクが来た。

ミク「新名さん!」

ミクは新名に声をかける。彼が乗っていたのはブラックファングだった。

MEIKO「良かった…ブラックファングだけでも無事で…」

新名「クク…ありがとよ、ライダーたち!」

ミク・MEIKO「へ!?」

ミクとMEIKOは耳を傾ける。すると、新名はウルフアンデッドへと変化した。

ミク「な!?」

MEIKO「あんた…」

驚くミクとMEIKOをよそに、ウルフアンデッドは自分の言いたいことを言う。

新名「お前らがテストに付き合ってくれたおかげでコイツが早くも完成した。さらにお前らのマシンのデータまでくれて、感謝の言葉もねえぜ。礼として、コイツを有効に使ってやっからよ!」

ミク「ま…」

MEIKO「待て!」

ウルフアンデッドはそう言ってブラックファングを走らせ、制止するミクたちの前を走り去った。

その頃、レンは1人で山道を歩いていた。その最中、ヒョウ柄の服を着た1人の女性・城光と出会った。

レン「へ、見つけたぜ。カテゴリーQ!」

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