TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

17時23分、校舎裏。

先輩に誘われて、初めて煙草を吸った。

初めは拒んだけど、仕方なかった。

その場の雰囲気で茜は、煙草を一本、手に取った。

先輩が、脅かすように顔にライターを近ずけて、カチッ、と火をつける。

内心、不安しか無かったが、平然を装って人差し指と親指で、つまむようにして恐る恐る煙草を持った。

「そんなんじゃカッコつかないぞー!」と先輩に鼻で笑われた。

そんなこと言われても、煙草の正しい持ち方なんて知るわけない。

カッコつけた顔をして、先輩がお手本をするように煙草を咥え、火をつけた。

人差し指と中指で、ピースをするように煙草を持つと、スー、と吸って煙を吐き出した。

正直、ちょっとダサい、と思ってしまったが、茜は真似をして、煙草を持った。

先輩が笑って「そんな感じ!」と頷くとちょっと嬉しくなって、クッ、と煙草を吸った。

よく分からない、変な味だった。癖があるというか、モヤモヤするというか。

フゥーッ、と咳をするように煙を吐き出すと、口から手品みたいに煙が舞い上がった。

茜が初めての煙草に、あたふたとしていると、先輩はニヤニヤしながらこっちに手を伸ばす。

茜が聞く暇もなく、胸元のボタンを3つのけられ、ネクタイを緩められた。

「あははッ笑!茜、ムネでかいからこっちのほーが似合う!」

「それな、明日はスカートもっと短くしてきてみぃ〜!笑」

「え…あ、はい!そーします笑!」

高い笑い声が、煙草の匂いと共に校舎裏小さく響き渡った日だった……

この作品はいかがでしたか?

11

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚