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やっほー!
プロローグ、放課後僕らは、異世界送りにされるらしい。
ーー桜舞う四月、僕たちは”それ”を知らされた。
春風は気持ちええもんやと思ってた。
けど今──教室に吹き込んだそいつはただただ不穏やった。
僕の名前は、葉山 はるま(はやま はるま )。
で、こっちのアホ面が双子の弟、はるきや。
誕生日すら数分しか変わらんが性格はえらい違う。あいつは落ち着きすぎてたまにロボやと思う。
はるま「なぁ、…はるき。…担任の先生変やと思わん?」
はるき「うん。変って言うか……普通やないな」
新学期初日。教室に入ってきた”担任”は、ようわからん格好してた。スーツやけど、なんかこう、異様に整ってて、まるでマネキン。男か女かもわからんし。声も不思議に耳に残る。
そして、その先生がーー開口一番、こう言いよった。
先生「初めまして。皆さんの”担任”になりました。」
黒板に名前を書くわけでもなく、ニコリともせんと、真顔のまま。僕らの中には、さすがにヒソヒソ話始めるやつもおった。
先生「早速ですが、皆さんに能力を渡します。」
ーーーしーん
はるま「…………は?」
教室中が固まった。たぶん、俺の声が響いてもうた。
あき「なんでやねん、能力って。RPGか?」
はるき「嘘やろ……新手のドッキリか、これ…… 」
ちなつ「あはは、なにいってるの先生〜」
って笑ったのはちなつや。隣の席でニコニコしながらペンを回してる。
ゆき「……能力っどんな?」
それまで、黙っていたゆきは、静かに口を開いた。声は小さいけど声は響いた。
先生「皆さんには”季節”の能力を与えます。春夏秋冬ーーそれぞれの個性に応じた適性で」
あき「うちは秋か。納得いかん。なんで秋に毒吐けるようにならへんの 」
あきが腕組してぼそっという。相変わらずツッコミ鋭すぎや。
はるま「え、ちょ、ほんまに何が起こってんのこれ……」
俺でも流石に焦った。だって、これ、夢やろ?しかも、そろそろ目ぇ覚めるとこやろ?
先生は黒板にもなにかかず。ただ手を前に出して、無表情のまま言うた。
先生「目を閉じて、心をませて。貴方の季節が、今、目覚めます。 」
ーーーその瞬間。
桜が教室の中に舞い込んだ。
窓しまっとったはずやのに……!
はるま「うぉ……っ!なんや…これ……!」
そいつは、ただのサクラやなかった。光ってた。あたたかくて、眩しくて、ーーどこか、怖かった。
**先生「**桜の力。会報確認。コード、ブロッサム、ドライム」
先生の声が低く響いた。
俺の右手にふわっと風があつまって、何かが咲いた。
桜の花が、俺の手の甲に、ーーーみたいに浮かび上がったんや。
バイバイ!
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