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まさか『バケモノ』って… あぁ~続き見てくる!!!
更新早くて、ちゃんと物語ができてるってすごい✨
いや更新早すぎ! 最早こえぇよ…
────────────ザッザッザッ…
瓦礫をかき分けながら歩き続ける。
全くもって代わり映えのしない、クソみたいな景色に飽きはじめる
「メテヲ、倒れてるバケモノってどれぐらい先にいるんだ?」
常に3mほど俺より前を歩いているメテヲに問いかける。本当になんでそんなに体力があるのだろうと、不思議である
「ん〜…もうそろそろだと思うよ」
そう、一旦立ち止まって返してくる。
メテヲのそろそろは驚くほど信用出来ない。どれぐらいかと言うと100%だ。そもそもの体力に差があるし、それに追加してメテヲは謎に時間感覚が俺とズレすぎている
つまりメテヲの言うそろそろは俺で言う、1時間と同じぐらいなのだろう
「そろそろってどうせ…」
そう、メテヲにいつもの決まり文句を言おうとしたところ、俺の前を歩いているメテヲの足が止まる。
「バケモノ…逃げるぞ!」
そう言った瞬間ひょいと俺をかかえ、今まで来た方向と逆に全力疾走する。本当に、こういう時毎回思うことがある。
俺はこいつがいなかったらダメなんだろうと
まず、メテヲはなぜだかは知らないがバケモノの存在に気づくのが早いのだ。
それに加えて、この身体能力。俺じゃあまず話にならない
「あ、ありがと」
地面へと足を下ろしながら言う。そこでふと考えることがあった
「逃げたのは良いんだけどさ、バケモノの肉、食べないとヤバくないか」
…と。今はまだ元気に動けているが、これでももう既に2週間は何も食べていないのだ。これではもういつ動けなくなってもおかしくない…いや、正しくはどうなるか分からない
今まで、ここまで何も食べられなかったことは無かったのだ。ここに来るまで、そうとうな数の『ニンゲン』を見た。つまりこの地の『バケモノ』は既に食べ尽くされてしまっている可能性があるのだ
では、また遠く離れた地に移り住めばいいのではないか。そう考えるかもしれないがそう簡単なことではない
遠く離れた地に行くということは、当然そうとうな体力を使う。つまりほぼ満腹な状態で出発してしまうと、道半ばで餓死してしまう可能性があるというわけだ…
「じゃあ別のルートから行こう」
そうやって俺が思考を巡らせている間にメテヲからの返答が耳に入る。普段の彼ならじゃあ帰ろう。とすぐに諦めていたかもしれないが今回は違うらしい。
俺が空腹を感じているということは、俺よりも動き回っているメテヲが腹を空かせていない訳がないのだ
きっとメテヲもある程度俺と同じことを考えての提案だろう。流石にこれを断るほど俺は命知らずじゃあない
「じゃあ、あっちのルートから回ろう」
そう、メテヲに肯定の意を示すのであった