1話完結

もう遅いよな

「好きだ」なんてことを言えずに長い時間が経った。幼なじみの彼女に何も言えずずっと友達だった。

俺は忘れっぽく、教科書を彼女に借りたりしており、その度に『また〜？』と言いながら笑ってくれる笑顔が好きだった。

そんな彼女とも高校卒業以来会ってない。

俺が夢の為に上京したから。

噂によると結婚したらしい。

早いもんだ。

久しぶりに実家に帰ってきたから、懐かしい思い出としてアルバムや、教科書などを見ていると、国語の教科書が2冊ある。

おかしいと思い見ると、名前のところには彼女の名前。

返し忘れたぁぁぁ！！などと思っていると、教科書から1枚のメモが。

「放課後屋上に来て」

と、彼女の字で書かれていた。

一瞬でどういうことか理解してしまった。

いないと分かっていながらも、使われなくなった学校に行き、屋上の階段をのぼる

ごめんな遅くなって