私は数学が嫌いだった。
小学生の頃、私はクラスで一番算数ができなかった。そして、授業にもついていけなかった。
算数のワークの宿題はほぼ毎日出ていた。
内容はその日に習った内容の問題である。
もちろん、私は解くことができなかった。その時は答えを貰っていないため、解答や解き方も知ることができなかった。
いくら考えても分からないため私はそのページを白紙のまま提出した。
そのような日が何度か続いた。
ある日、朝教室に行くと、私の席の周りに人が沢山集まっていた。
何事かと思いながら自分の机の上を見ると、提出した算数のワークが置いてあり、その上に「勉強しろ」と汚く、大きな字で書かれた紙があった。
その紙を書いたのは私の担任の先生だった。
私は勉強していたが、本当に理解をする事ができなかった。
でも、親に算数が分からないということを伝えたくなかった。もちろん、算数のテストの結果などもすべて。
伝えたら、親に何を言われたり、されるか分からなかった。毎日テストの結果をみて「お前は努力が足らない」「なんでこんな簡単な問題も解けないの?」と言われたり、時には私に向かって物を投げつけたり、髪を強く引っ張られたりされたからだ。
担任の先生からは、わからなかったら「周りの友達に聞け」と言われた。
でも、クラスメイトほぼ全員私のことを嫌っていた。話しかけても皆私のことを無視する。
理由はもちろん分からない。
一部の人は「あいつ、バカだから何してもいいよね?」みたいな事を言っていた。本当にそのような理由でしかなかったのだと思う。
毎日のように暴言を言われた。「バカ」「ブス」「死ね」「切腹しろ」など。それを見ている人達も笑っている。先生も言われて当然みたいな顔をする。
先生も私のことを無視したり、バカにしたりしてきた。算数の授業になれば「お前がこの問題解けるわけないよな」と言ってきたりした。
そう先生が言うと、周りの人たちはは笑っていた。
「確かに、あいつなんかができるわけない」などと。
ある日には、朝教室に入ると私の算数のテストが黒板に張り出されたりされたこともある。
そして、黒板に私の名前が大きく書いてあり、勉強しろなどと書いてあった。
それを書いているのも先生だった。
私は学校に行くのがすごく怖かった。
だけど、逃げたくもなかった。
逃げたら本当に負けだと思ったからだ。
そして私は決心した。
#