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そして、私は決心した。

いつか、この人たちに何も言われないぐらいの数学の力を身に着けて、見返してやろう。と。


私は中学で数学をすごく頑張った。もちろん、何度も挫折しかけた。テストの点数も毎回40点ぐらいしか取れなかった。


しかし、諦めることは絶対にしたくなかった。


数学を勉強し続けた結果、私はいつの間にか数学が少しずつ得意になってきた。


誰にも教えて貰わなくても、答えを見るだけで解法が分かるぐらいの力をつけられるようになった。


そして、数学が好きだと思えるようになってきていた。


中学二年生の頃、数学の先生がとても優しい先生だった。


しかし、先生は私が卒業する前に離任してしまった。


私は最後に、先生からメッセージをもらった。


そこには、「できることはまだ沢山あるはず。

夢に向かって頑張れ」と書かれていた。


私はとても嬉しかった。

きっとこの言葉を忘れないだろう。

もっと数学を勉強したいと思えた。


中学3年生のとき、とある高校に授業を見学に行った。


そして、数学の授業をしているクラスを見つけ、廊下から親と一緒に眺めた。その授業をしている先生は、声が大きく、遠くにいても聞こえるぐらいだった。


実際見に行くと、黒板に書いてあった内容も覚えている。他の先生の数学の授業も見ていたが、何故かこの先生がその日見学した中で一番印象に残った。


そして、感覚的にここの高校に行くべきだと感じた。


高校に入学した。


高校で理系コースを選択し、数学の授業が始まる。

数学の先生は男性で、飄々としている人だった。あまり笑ったりする人ではなかった。だけど、時々見せる優しさに私は惚れてしまった。


そう。この先生は見学の時に一番印象に残った数学の先生だった。


このような縁の繋がりがあるのかと、私自身信じられなかった。


先生と話してみたい気持ちもあったが、私は先生に話しかけることが苦手だった。


前文で話したように小学校の頃の出来事がフラッシュバックしてしまい、怖くて話かけられなかった。


また無視されるのではないかなどの不安に襲われてしまう。


先生はとても女子生徒に人気があり、よくその人達が先生に話しかけているのを目にする。


私も話してみたいのに、話しかけられないのが辛い。


その人たちが先生と楽しそうに話しているのを見るのも辛く感じる。


先生から話かけられることも少々あった。


いつも飄々としているけど、私に話しかける時は何故かいつも笑顔で、とても優しい。


そして、「数学分からない所はない?大丈夫?」と言ってくれた。


今まで、このような心配かけてくれる人がいなかったので、私は泣きそうになった。


流石に先生の前では泣けなかったので涙を耐えながら、分からない所を伝えた。


すると、先生が「こっちにおいで、教えてあげるよ」と言った。


ここまで丁寧に関わってくれる先生が初めてだったので、嬉しくてたまらなかった。


見返しの証明      私が数学を愛するまで

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