テラーノベル
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第4話
〖なんでこっちに?〗
魔理沙は腕を組みながら、亜霊夢をじっと見ていた。
魔理沙「で、結局なんなんだぜ?」
亜霊夢は小さく息を吐く。
亜霊夢「だから言ったでしょ。別世界から来ただけ」
魔理沙「別世界、ねぇ……」
疑っているというより、面白がっている目だった。
魔理沙「じゃあ聞くけどよ」
魔理沙「なんでこっちに?」
亜霊夢は少しだけ間を置いた。
亜霊夢「紫の気まぐれよ」
その一言に、魔理沙は数秒固まったあと――
魔理沙「あ〜………たしかにあいつならやりかねないな」
あっさり納得した。
亜霊夢「納得早いわね」
魔理沙「だってあいつだぜ?」
魔理沙「“面白そうだから”で世界弄るくらい普通だろ」
亜霊夢「普通に言うことじゃないでしょそれ」
魔理沙は軽く笑った。
魔理沙「まぁいいや。危険そうでもなさそうだしな」
その言葉に、亜霊夢は一瞬だけ目を細める。
亜霊夢「……判断、早いわね」
魔理沙「疑う理由もねぇし」
魔理沙「それに、お前――」
一歩近づく。
魔理沙「なんか嘘つくタイプにも見えねぇしな」
亜霊夢「……どういう基準よそれ」
魔理沙は帽子を軽く押さえながら、森の奥を見た。
魔理沙「それで、別世界の霊夢さんは何しに来たんだぜ?」
亜霊夢は少しだけ視線を落とす。
亜霊夢「正直、私も分かってない」
亜霊夢「気づいたら呼ばれて、気づいたら落とされて、気づいたらここ」
魔理沙「ひどい扱いだな」
亜霊夢「ほんとそれ」
魔理沙はふっと笑って、肩をすくめた。
魔理沙「まあいいや」
魔理沙「ここが幻想郷である限り、理由なんて後からついてくるもんだぜ」
亜霊夢「随分適当ね」
魔理沙「今さらだろ?」
一拍置いて、魔理沙は親指で自分の後ろを指した。
魔理沙「とりあえず、森の中で立ち話はやめとけ」
魔理沙「妖怪に見つかったら面倒だぜ」
亜霊夢は小さくため息をつく。
亜霊夢「……あなたの世界でも、そういうのはあるのね」
魔理沙「そりゃあるさ」
魔理沙「幻想郷だぜ?」
風がまた、静かに流れた。
――少しだけ、距離が縮まる。
だがその先にあるものが“安心”か“異変”かは、まだ誰も知らない。
コメント
1件
魔理沙が亜霊夢をすんなり受け入れるの、なんかいいなって思いました。「なんか嘘つくタイプにも見えねぇしな」ってセリフ、直感で人を見れる魔理沙らしくて好きです。別世界から来たっていう非日常が、日常の会話の中でふわっと馴染んでいく感じが心地よかった。最後の“安心か異変か”の一文で、世界観の奥行きが一気に広がった気がします。続き、気になりますね🌙