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リブットのシールドが消え去り、戦いの終結を告げたあと、その場には張り詰めた静寂だけが残っていた。
オブスペラは堂々と立ち、
父から受け継いだマントを静かに身にまとっていた。
ひとつの動作で、オブスペラは構えていた
ギガバトルナイザーを静かに下ろし、
ゆっくりと大地へ突き立てた。
激しい戦闘の余韻として残されていた
地面のひび割れがまだ微かに響いていた。
だが、ギガバトルナイザーをそっと持ち上げるだけで、
オブスペラはその亀裂を修復し始めた。
薄く、暗い光が揺らめきながら亀裂を満たし、
やがて大地は何事もなかったかのように滑らかに戻った。
その光景を目撃したウルトラ戦士たちは、
言葉を失った。
驚いたのは力そのものだけではない。
オブスペラが破壊ではなく、
“修復”を選んだという事実であった。
地面の修復を終えると、
オブスペラはギガバトルナイザーを身体の傍らへ下ろし、
ウルトラ戦士たち、そして凍りついたままの市民へ
一瞥だけを向けた。
「まず、市民を落ち着かせろ。
混乱による被害は望まない。」
その声は静かで、柔らかい――
だが確かな威厳を帯びていた。
オブスペラは対話を強要することなく、
周囲への配慮を示しただけだった。
その行動は、警戒姿勢を取っていた
数名のウルトラ戦士を驚かせた。
特にウルトラの父は、
わずかに構えを解いたものの、
警戒心は完全には緩めなかった。
重要人物であるウルトラの母と
ウルトラ兄弟たちはすぐに指示を出し、
新世代ウルトラ戦士と
ウルティメイトフォースゼロは素早く動き、
街に残っていた市民を落ち着かせていった。
…
オブスペラは動かないまま立ち続け、
ウルトラ戦士たちへ背を向ける形で、
決して戦う意思がないことを示した。
ただ、傍らに置いたギガバトルナイザーの柄を
静かに握り直すだけだった。
空気が落ち着き、
静寂が戻り始めた頃――
オブスペラは再び口を開いた。
「さて……
この地で最も権限を持つ者たちと話がしたい。」
「そして、ウルトラマンゼロの仲間たちとも。」
その言葉は静かだったが、
確かな重みを帯びていた。
その意図を読み取ろうと、
ウルティメイトフォースゼロの面々は
互いに視線を交わした。
新世代ウルトラ戦士たちもまた、
困惑と警戒を混じらせた表情で見守っていた。
「さらに、相応しい場所を用意してほしい。
これから話す内容を聞くのは、関係者だけでいい。」
その短い言葉だけで、
誰もが悟った。
――この対話は、ただの会話ではない。
誠意が感じられる一方で、
緊張は依然として残っていた。
ウルトラの母は、
ウルトラの父へ静かに視線を送った。
そしてついに、指導者が口を開いた。
「よかろう。
そのような場所を用意しよう。
だが、我々の監督下で行う。」
オブスペラは静かにうなずいた。
ゆっくりとギガバトルナイザーを背へ移し、
二度と戦う意思がないことを示すように収めた。
再び静寂が訪れ、
超都市の高い塔をかすめる風の音だけが響いた。
オブスペラは軽やかで優雅な足取りで歩み、
案内を受けるのを静かに待った。
冷たく謎めいた気配は残ったままだったが――
次第に、ウルトラ戦士たちは悟り始めていた。
オブスペラはただの脅威ではない。
その奥には、まだ明かされていない何かが潜んでいる。
… … …
市民の誘導がすべて終わると、
一同は大規模会議場――
大会議場へ集まった。
この場所は、光の国の歴史における
数多の重大な決断を見届けてきた聖域だった。
そこでウルトラの父は、
ついにオブスペラへ発言を許した。
「ここまで来て語る勇気を示したこと、評価する。
さあ、真実を語れ。
お前は何者で、何の目的で来たのだ。
我々は聞こう。」
その声は静かでありながら、
揺るぎない威厳を宿していた。
オブスペラは一歩前へ進み、
周囲を取り囲むウルトラ戦士たちと向かい合った。
父の遺産であるマントが
その細い身体を包み込み、
静かな光の中で優雅に揺れていた。
その姿には、冷たい気品と
揺るぎない落ち着きが宿っていた。
「始めよう。」
オブスペラは低く、しかし確かな声で言った。
その声音は、威圧と静寂を同時に響かせた。
「私は……
ベリアルのDNAの断片を有する胚体だ。」
一瞬、部屋全体が静まり返った。
だがすぐにブルが叫んだ。
「じゃあ、お前はベリアルの子供なのか!?」
グリージョが息を呑む。
「えっ!? ベリアルの子供ってこと!?」
しかしロッソは、隣の弟を肘でつつきながら言った。
「おいイサミ……
今は黙ってろ。」
空気がわずかに落ち着く。
オブスペラはゆっくりとブルの方へ向き直り、
静かな、まるで謎を観察するような眼差しを向けた。
「なぜそう結論づける?」
声は穏やかだが、
どこか不穏な響きが含まれていた。
ブルは言葉に詰まり、
「だ、だって……」と口ごもった。
その沈黙を破ったのは――
ジードだった。
彼は一歩踏み出し、
視線を合わせることを恐れるように
ためらいながら言った。
「だって……
あなたもベリアルのDNAを持ってる。
俺と同じように。」
その言葉は弱々しく消えていき、
まるで吐き出すだけで胸を痛めるようだった。
瞬間、時間が止まったかのように
静寂が会議場を支配した。
オブスペラは深く息を吐き、
視線を逸らした。
「DNAだけの話で言うなら――
ベリアルにはすでに十人以上の“子供”がいることになる。」
声は冷たかったが、
その奥にはわずかな苦味が滲んでいた。
ウルトラ戦士たちは困惑した表情で
互いに視線を交わした。
前方に立つビクトリーが、
真剣な声で尋ねた。
「どういう意味だ?」
オブスペラは静かにギガバトルナイザーを持ち上げ、
ゆったりとした動作で示した。
それは――
ベリアル因子、デビルスプリンターだった。
深紅と漆黒の光が揺らめき、
禍々しい気配を放つ。
ジード、タロウ、そしてゼロは
その光を理解していた。
「……あれは。」
ゼロが低く呟く。
「デビルスプリンターだ。」
ゼットが続けた。
*To be continued.