⚠ 一次創作
今回も性癖詰め込んでるため若干のホラー要素あるかもしれない
百合
もう何年前の話になるのだろう
私には友達が居た
私が小学校から帰る途中にある小さな公園にその子は居た
名前は知らないが、私と同い年なのに少し落ち着いた彼女は可愛らしい人だった
「ねぇ、君、神使って知ってる?」
「…?しんし?」
「…うーん、分かりやすく言うと、「天使」」
「あ!天使なら知ってるよ、羽が生えた可愛いやつ!」
「…ふふ、知ってるなら良かった、」
彼女は落ち着きのない私を見て微笑み、突然立ち上がった
「…わたしね、そのひとりなんだよ、!」
彼女が言うには、彼女は「天使」らしい
今になって考えたら、馬鹿みたいな話だが、その時の私はそれに凄く興味を惹かれた
「…?でも、羽生えてないよ?」
「うん、私は劣等の天使だから羽が生えてないんだ。」
彼女の話は難しい話ばかりだった。
でもそんな彼女の話に幼い私は不思議とひかれていった
ある日、学校に向かうと様子がおかしかった
皆が私をおぞましいものの様に避けて行く
「…、?な、なんで、?」
私達の学校には「イジメ」なんて無かった
皆が仲良くしていて、男女も関係なく遊ぶようなそんな学校だった
それから数日がたっても、その状況は変わらなかった
避けられているので特に楽しいこともなく一日が進むので、母親にあった出来事を話さなくなったのを気にしたのだろう
母親はそれについて聞いてきた
私がその現状について話すと、母親は青ざめて色んなところに連絡をした
そのすぐ後、友達の一人が家に来た
「…ごめん…なさい、」
いつも元気な友達が、一つ一つにつまりながら話してくるのに違和感を覚え、それについて聞いてみる
「……あの、ね、わたし…、最近の〇〇ちゃんが怖かったんだ、」
「…?怖かった、?」
「…なんか、「天使」とかの話してくるし、この前わたし見たの、」
「〇〇ちゃんが公園で誰もいない所に話しかけてるの、」
「…へ、?」
耳を疑った
私は最近あの公園以外にどこにも行っていない
もちろんあの子としか話していない
(…?他の子には、見えてないのかな?)
幼い私は、他の子には見えない、自分にしか見えないと言う特別感を感じていた
その子が帰ったあと、母親に急いで話しかけた
「ねぇねぇ、!お母さん!わたしね、!わたし!すごいんだよ!」
私がそんな話をするのは珍しいことではなかったので、適当に聞き流す程度に母親が洗い物をしながら聞いてくれた
「どうしたの?」
「わたしね、!みんなには見えないのが見えるんだよ!!」
そういった途端、母親の顔が真っ青になった
「、ね、ねぇ、それ、どんな感じなの?」
「あのね、わたしと同じくらいの子で、「天使」なんだって!」
それを言うと、更に繕っていた母親の笑顔が引き攣った
「…ねぇ、〇〇、今から病院行くよ」
「え、?なんで?わたし怪我してないよ?」
そういう私の顔を見ないように、私の手を引っ張って母親は私を病院に連れて行った
その時の母の手は、洗い物の後だったからか冷たかったのを覚えている
あれから何年かが経った
私はあの時、母親に病院に連れて行ってもらい、何日か経ったら「天使」は現れなくなった
でも、私は大人になった今でも定期的に公園を訪れる
母親や友達は、私を「おかしくなった」と思っていたけれど、私はそうとは思わない
彼女は寂しかったんじゃないかと思う
私はそんな彼女を放って他の人と仲良くなんて出来なかった
彼女の孤独を癒やすため、
それと、彼女を堕天使にさせないため
…いや、きっと、彼女は既に堕ちていたのかもしれない
だったら尚更だ、
「…じゃ、行くか。」
そう言い、私は立ち上がった
向かった先は、古びた小屋のような家
そんな小屋の中に入ると、人が沢山いた。
これからは、私が彼女を守る番だ
「ーー教に、興味はありませんか?」
コメント
5件
正直ファンタジーあんま刺さんないんですけどこれはめちゃくちゃ刺さりました。終わり方が本当に大好きです。語彙力ほんとうにないんですけどこれだけは言えます、最高です神です。
「貴方は今、幸せですか?」私は百合を見れて幸せです(?)
これ作る人がちょっと前までファンタジー系そこまで好みじゃなかったんですよ。 信じられないでしょう。