テラーノベル
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nmmnです。
二次創作となっています。
実際の人物、団体とは一切関係はありません。
妄想、独自の解釈を含みます。
誤字脱字、読みづらい所があるかもしれませんが、見て頂けると嬉しいです。
小説を書くことに慣れておらず、拙い文章になっていますが大目に見て頂けると幸いです。
問題等あれば削除致します。
レダーさんが街を出ていく数日前に、パラゴンを貰った。よく二人で乗ってたな、と思いしみじみしながら整頓していた。
「…あ」
グローブボックスを開いたときに、無造作に入
れられた警察手帳が目に入った。
「ロスヨントス警察、警部補、レダーヨージロー…」
写真に写っているレダーさんはやけに不貞腐れていた。
「お、若いな俺。」
じっくりと警察手帳を見ている私の後ろから、聞き慣れすぎた声がした。
「ああ、レダーさん。」
「そこにあったけな、俺の警察手帳。忘れてた。」
やけにわざとらしく言うレダーさんが気になった。
「…レダーさん、こういうの捨てられないタイプなんですね。そんな風には見えませんでしたけど。」
「あはは!そう?…じゃあぐち逸が捨てといてよ、それ。どうせあってもしょうがないし。」
そう言って、ふらっとどこかへスケボーで走り去っていった。
「あ、ぐち逸ー!どうせなら燃やしておいてー!」
最後にそう叫ばれた。
すると、
「…うっるさ!?俺寝てたんだが!?」
最近滅多に起きてこないタコさんが、のそりと扉から顔を覗かせた。
さっきのレダーさんの声があまりに大きかったからだろう。
「…あ!!それ前の街でサツやってた時のやつじゃん!?なん でぐち逸持ってんの?」
「私にも分かりませんよ。ただ、燃やして捨てておいて欲しい、と」
タコさんは少しびっくりしたような顔をしたが、またいつもの表情に戻って、
「お前、相当だな」
「……?相当、ですか。まあ、ありがとうございます」
にやりと笑った後、踵を返してタコさんはアジトの中へ入っていった。また眠るつもりだろう。
「燃やしておいて、ですか」
「はは、ぐち逸そんな顔出来たんだ」
「そんな顔出来ますよ」
レダーさんが、街を出ていく。今日。
あまりにも早かった。しかしあまりにも愛をもらった。
「『あれ』。ちゃんと燃やした?」
少し物憂げな表情で問いかけられる。それは私に見せてくれた、最初で最後の顔だった。
「…燃やしましたよ。」
少し間を置いてそう言った。
「そっか。」
それだけ。
それだけだった。
顔は見せず、淡々と。
「そうですよ。」
そう返した。多分、気づいているのだろう。
「ほら、ぐち逸。俺もうすぐ帰っちゃうよ」「はい、そうですね」
「なんかさ、ほら。行ってらっしゃいのチューとかないの?」
少し不満げに首を傾げられた。
「…わかりましたよ」
待ってました、と言わんばかりに、レダーさんのぐいっと身体が近づいた。
少し深めのキスをする。今まで何回も、何回もしていたはずなのに、なぜか胸が異常に高鳴った。
かつん、と歯が当たる。息が苦しくなる。鼓動が早くなる。
長い、長い、最後のキス。
「…レダー、さん」
「……ははっ、苦しかった?最高記録更新じゃない?」
「本当に、貴方って人は…」
ゆっくりと息を吸って、吐いて、呼吸を整える。
「落ち着いた?」
「…はい」
「ぐち逸、ありがとね。」
私の顔をふっ、と見て、にこりとレダーさんは微笑んだ。
「こちらこそ、ありがとうございます。」
もっと言いたいことが沢山あるはずなのに、喉が熱くなって、上手く言葉が出てこなかった。
「じゃあ、もうさよならだね。」
「…はい。あちらでも、お元気で。」
彼を、夕日が照らす。
あまりにもそれは、眩しかった。
彼は、隣街へ帰る。
あまりにもそれは、耐え難いことだった。
「またね。」
そう言って、遠い、遠い街へと泳いで行った。
姿が見えなくなるまで、風に吹かれながら、ずっと海を眺めていた。
彼の、レダーヨージローの警察手帳を握りしめながら。
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読んで頂きありがとうございました。
SNSでいただいた案を参考にさせて頂きました。
これからもちまちま短編を書いていく予定ですので、応援して頂けると嬉しいです。
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