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高級娼館「夜伽館」。
俺は、ナリアに会って、触れるためにここに来た。
ナリアの髪に、唇に、体全部に触れたい。声を聞きたい。ナリアの体中全て、俺で満たしたい。
長年抑えてきた欲望が、どんどん大きくなっていく。
(これは、抱き潰してしまわないようにしなければな)
そんなこと思いながら、俺は中に入っていった。
ナリアはまだ来ていないようで、部屋で待っているようにと言われた。
少しして、ガチャッと、ドアが開いて、ナリアが入って来た。
ナリアは、
「レオナルド・マーシャル・ハリクス小公爵閣下!?」
と、酷く驚いたようだった。
もうレオと呼んでくれないのかと少し寂しくなり、そっぽを向いてしまった。
だから、ナリアに、また愛称で呼んでもらった。そうすると、昔に戻ったようで、とても良かった。
その後、ナリアから、なぜここに来たのかと問われ、驚いた。
俺が、ナリアを抱くためだと伝えると、ナリアは、顔を赤くしながら、あたふたとして、可愛かった。
なぜそんなに焦っているのか問うと、抱かれるのだけではなく、キスですらしたことがないと答えた。
とても驚いた。あの王太子と既にしていると思ったから。
そして、それと共に、歓喜した。ナリアの初めてが俺になるからだ。だから、勢いでキスしてしまった。俺とナリアの舌が甘く絡んで、もう何も考えられなくなり、俺は、自分の情欲に任せてナリアを抱き潰してしまった。
(あんなに気をつけなければと思っていたのに…)
と反省し、ナリアと俺の今後について考える。
ナリアを他の男に触らせたくない。これは、手っ取り早く婚約しないといけない。だが、一応これは罰のため、王に謁見しなければいけない。それに、ナリアを娼館から連れ出す手続きもしないといけない。
これは騎士団の仕事も休まなければと苦笑しながら、俺はナリアを見て、額にそっとキスをした。