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「ごめん!遊び、長引いちゃって。」
なんとなく、今日のことは誰にも言わない方がいい気がした。
彼がどんなことで苦しんでるかは詳しくは分からなかった。
でも誰かに言ったらその苦しみがより酷くなる気がした。
「そう、それなら良かった。遊びに行った先で倒れたんじゃないかと、!」
「そんなんじゃないよ。でも心配かけてごめん。」
「いや、謝らなくてもいいのよ。ご飯食べる?」
こんなに遅くに帰っても一切怒らず優しい。
つくづく私は親に恵まれていると思う。
一生分の運を親ガチャで全ブッパしたのかな?笑
でも、それでも納得できるくらい親は私に甘い。
「ただ、次からは遅くなりそうなら連絡!あとなるべく遅くならないようにすること」
「了解です!」
「ならいいよ、夜ご飯食べる?」
「うん!食べるー!ありがと!」
「はい、どうぞ!」
健康志向な味気の薄い料理。
でもそうとは感じさせないくらいに絶妙に複雑な味。
これは私の病気が発覚した頃、健康に気を使った料理を出したところ私が「美味しくない!」とわがままを言って食べなかったから母が探究した料理だった。
そんな所にも親からの愛を感じる。
親へ感謝をしながらご飯を食べきった。
「美味しかった?」
「うん!めちゃくちゃ美味しかったぁ!」
「よかった、!お風呂はいっておいで」
「はーい!」
お風呂は入ったばっかでとても暖かかった。
あぁ、私はどれくらい親に愛されてるのだろうか。
今まで親に怒られることなどそうなかった。
優しさを超えて甘やかしてるとも言えるくらいの愛情を受けてきた。
だから彼の話がなおさらよく分からない。
悩みながらお風呂を出て、寝ることにした。
「おやすみー!」
「あ、!明日検診だからね!」
「はーいっ!了解ですっ!」
「んじゃ、おやすみ」
「うん!おやすみん」
あれ?そういえばテストの話してなかったな。
そんなことを考えながら私は眠った。
「は、? 病気?何言ってんの?」
「なにって、事実だよ」
「余命があと3日?嘘でしょ?」
ポロポロと涙を流しているあやちゃん。
「3日、?思い出なんも作れないじゃんか」
ポツリ、あやちゃんが言った。
あぁ、この顔とかこの反応とかこれを見たくないから言ってなかったのに。
「じゃ、あやちゃんまたね」
「待って、待ってってば、!」
その声を背中に受けながら私は川へ向けて歩き出した。
「は、!なんだ、夢か」
目が覚めるといつも通りの天井があった。
変な夢、怖かったぁ。
「あ、てか今日検診じゃん!」
慌てて起きて準備を始めた。
「あら、!おはよ!」
「あ、うん!おはよー!」
「ほら、朝ごはん!食べな」
そう言って出されたのは湯気の上がっているホカホカなご飯。
お米にお味噌汁、焼き鱈と菜っ葉のお漬物。
「ごめんね、昨日鮭、手に入らなくって」
「ぜんっぜん大丈夫だよ!」
むしろいつもこんなにご飯を用意してくれる事に感謝しかない
「ん〜!美味しっ!」
「10時から検診だからね〜」
「は〜いっ!あ、てかてか!昨日テスト返されたんだ〜!」
「お!そうなの?」
「100点1位だったー!」
「おぉ!すごいねぇ!でも、勉強とかしなくていいからね?遊んでていいんだから」
「もちろーん」
はぁ、まただ。また言われた。
親は私のことを考えてそうやって言ってくれてるのだろう。
でもそれが辛いことなんてまったく考えてないはず。
もうちょっと未来へ希望を持たせて欲しい。
そんな願いは、伝えることができなかった。