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「絶対に成し遂げて見せる」







死ぬ覚悟は潜入することが決まった時点で決めていた。でも、最後に生き残ったのは俺だけだった。苦しかった。寂しかった。悔しかった。


毛利先生に弟子入りし、ポアロのアルバイターとして、安室透を演じていた。コナンくんや蘭さん、みんなの笑顔を見ていると自分はこの幸せを守るために戦っているんだと誇らしくなった。


バーボンは組織に潜入するために創った人間。冷酷で残忍でベルモットとともに行動する組織一の探り屋。辛かった。人が死んでいくのを黙って見ていた。

でもそんな毎日を頑張っていられたのはヒロのお陰だった。子供の頃から一緒にいた頼れる相棒だった。だがヒロは死んだ。俺のせいで。


それからは怒りや悔しさ、その他にもいろんな感情で動き回った。コナンくんと出逢ってまるで歯車が動き出したかのようにことが動いた。



そうして組織壊滅作戦が始まった。大丈夫。遺書は書いた。






「テメェ!!バーボン!!NOCだったのか!!!」


ジンの怒号が響き渡る。

組織の本拠地である工場のような建物は銃撃戦場へとなっていた。



「待て!!!!」

ジンが逃走した。ボスとラムは自決し、ジン以外の幹部は自決か逮捕された。

俺もジンも満身創痍だった。どこを見渡しても誰かの血か銃が落ちていた。流れ弾に当たったり当たりかけたことなんて一度や二度ではない。


頭からは血が流れ左腕は骨が折れていた。ジンも似たような状態だった。


「追い詰めたぞ…ジン」

「チッ…まさか最後に見るやつがテメェになるとはな。最悪だ。お前も最後に見るやつはオレだ。殺してやるよバーボン」


「俺だって最悪さ。だが組織が壊滅するなら最高だな」













ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ハァ……ハァ…ハァ………」


なんとかジンを仕留めることができた。

脇腹から血が流れてきてとても痛い。いや…脇腹だけじゃないか……足、腕、胸、頭、いろんなところから血が流れてきている。


コナンくんたちは大丈夫だろうか…毒薬のデータは取れただろうか……エレーナ先生の忘れ形見であるあの少女は無事だろうか…赤井や風見は大丈夫だろう……


ぴりりり………ぴりりり………


電話がなる


『降谷さん!!!今何処にいるんですか!?無事ですか!?』


「風見か…お前はよくできた部下だったぞ…」


『…降谷さん…?どうしたんですか…?』

風見の不安そうな声が響き渡る

「俺の机の三段目の引き出しを見ろ…風見…」


『降谷さん……?』


「風見…ありがとな…今まで…」


『?!降谷さ』ピッ


痛い

そろそろ限界か……

目もぼやけてきた。身体の感覚が徐々に失っていくのがわかる。


「ひ…ろ……おれは…うまく…やれていたか……?」

弱々しい自分の声が響き渡る


あぁ……眠くなってきた…


ぼんやりしてきた目を開けると目の前には笑っているがどことなく悲しそうな顔をしたヒロがいた




〘嗚呼。上手くやれていたよ。お疲れ様。ゼロ〙




やっと…会えた…


























「ありがとうございました。あとは自分に任せてゆっくり眠ってください。お疲れ様でした。降谷さん」




かつての同期たちのすぐ横で眠っている男にある優秀な部下はこれまでの感謝の気持ちを伝えにやってきた





その優秀な部下は“風見”という名の男らしい











ゼロの死とその周りの人々

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