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毛利先生、
僕を弟子にしてくれてありがとうございました。この手紙を読んでいるということは僕はもうこの世にいないでしょう。
僕は公安の人間で潜入捜査のため毛利さんに弟子入りしました。あのテロの事件で毛利さんが逮捕されたのには僕が原因です。本当に申し訳ありませんでした。
僕を安室透としてではなく僕個人として見ていてくれてありがとうございます。
蘭さん、
蘭さんは空手がとても強く、勇敢な方です。蘭さんの料理はあたたかい気持ちがして大好きでした。直接ではなく遺書で伝えることをお許しください。ありがとうございました。
コナンくん、そして新一くん
君はいつも人のために、正義のために戦っていました。僕はそんな君や少年探偵団のみんなを見ていつも勇気をもらっていました。君の無茶ぶりには少し肝を冷やすこともあったけど楽しかったです。
体を大切にしてね
「馬鹿野郎…そんなことは直接言えよ…」
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風見という名の公安の刑事が来たのは突然だった
自分の家に居候していたガキが実は工藤新一の幼児化した姿だと知ったのはある犯罪組織の壊滅で怪我をし病院へお見舞いへ行ったときだった
「お前…まじか」
「も~!!心配したんだから〜!!」
「ごめんって…」
コナンもとい新一に元気がないとわかったときだった
コンコン
「はーい」
入ってきたのはいつかのテロで自分を逮捕しに来た公安の刑事だった
「あなたは…」
「この度は新一くんに怪我を追わせてしまい申し訳ありませんでした。」
風見は深々と頭を下げた
「あ、頭を上げてください風見さんっ」
新一に風見と呼ばれた刑事はボロボロで目の下には隈があった
「毛利さん蘭さん。話があります…」
「な、なんだ…?」
明らかになにか良くないことがあるとすぐに分かるほどの雰囲気だった
「毛利さんに弟子入りしている安室透のことです。」
「安室ォ?安室がどうしたんだ」
「安室透は公安の人間で私の上司です。本名は降谷零です。」
突然の情報だった
「安室さんが公安であなたの上司?」
「はい。降谷さんは潜入捜査をしていて今回の犯罪組織の壊滅に大きく貢献しました。」
「安室、じゃなかった降谷は今何処にいるんだ?」
「降谷さんは…亡くなりました」
「……は?」
「うそ…」
「っ」
信じられなかった。あいつは強くて、賢くて、死ぬとは思えないやつだった
「どういうことだ」
「降谷さんは組織の幹部と一騎打ちし、駆けつけたときには全身傷だらけで失血死していました。」
「風見っつったか。お前休め」
「…え?」
「お前見たところ少なくとも2日は寝てねぇだろ。休め」
「いや…私にはまだやることがあります。それに…降谷さんが守ってくれたものをもう一度守るために頑張らなきゃいけないんです…!」
「…お前の気持ちはよくわかった。だが守るためには自身も大事にしなきゃいけねぇ。降谷はお前も守りたいんじゃなかったのか?降谷は冷たい男か?」
「降谷さんは、いつも厳しくて、正義感にあふれて、優しくて、強い…人で、いつも無茶する人でした…!」
風見の目から涙が流れる
「あの人は、死んではいけない人だった…!なのに、なのに!私はあの人が死んでいくのを電話越しで聞くしかなかった!すみません、すみません…!!」
ついに風見は崩れ落ち感情が溢れ出ていた
「頑張ったな」
「え?」
「頑張ったよ。お前はだからこれからも馬鹿で早死しちまった上司の分も生きて、しわくちゃになってあいつに会いに行ってこい」
降谷。お前はいい部下を持ったな。こんな部下をおいて逝くなんて酷いやつになったもんだ
安らかに眠れ
降谷