テラーノベル
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・カンタロー×貧ちゃん(女装)の続きです
・貧ちゃんが女装してます
・「」←カンタロー『』←貧ちゃん
・地雷の無い方のみどうぞ
(貧ちゃん視点)
やばい、やばい…何でカンタローがこんな所にいるんだ?頭が真っ白になる、とにかくこの場を何とか乗り切らないと…
『こっ、こんばんは…こちらへどうぞ』
「う、うん…」
声は裏返ってないだろうか、ちゃんと接客は出来るのだろうか…。席に着き、お酒を注ぐ。
『ご来店ありがとうございます、お客様』
「どうも…」
幼い頃からの親友とはいえ今はキャバ嬢と客、それ以上でもそれ以下でもない。カンタローは俺の女装姿に戸惑っているからかあまり口を開かない。
「…ここ、たまたま見つけて興味本位で入ってみたんだ。あ、俺は別にゲイとかじゃないんだけど、その…」
さっきから何かと言い訳がましい、親友を接待するなんて何だかむず痒くて不思議な気持ちだ。親友、親友かぁ…親友っていうだけなら本当に良かったのに。カンタローは酒を煽り、一息ついてから俺の目を見てストレートにこう言った。
「綺麗だよ、貧ちゃん」
その言葉に顔が熱くなる、やっぱり落ち着いてなんか居られない。胸のドキドキが止まらない、どうしよう。
『ありがとうございます…///』
そう返すのがやっとだった、ほんと心臓に悪い。一通りの接待が終わった後、俺は私服に着替え、メイクも落とした。キャバクラを出るとドアの前にはカンタローが立っていた。
『え、カンタロー…待っててくれたの?』
「貧ちゃん1人じゃ危なっかしいからね」
『いや俺子供じゃないんだけど』
2人で夜道を歩く、こんなのは久しぶりだ。しばらく会えてなかったから。それにしても、俺の女装姿を見てもそんなに慌ててなかったのはどうしてなんだろう?そりゃあ驚いてはいたけれど、どこか冷静だった。
「…貧ちゃん」
『…ん?』
何を言われるんだろう、気持ち悪いとか思われたかな?そりゃあそうだよな…でも綺麗だって言ってくれたのは本当っぽいし…
「さっきの女装、マジで可愛かった。綺麗だった。これだけは本当だから心配すんな」
『え?う、うん…』
「それで…」
『ん…?』
「今度…その、女装してどこか出かけよ?」
『……え?』
えぇっ!?嘘でしょ!?何言ってんの!?俺の女装そんなに良かったわけ!?ていうかこれデートのお誘いじゃん!より顔が赤くなる、もうバレてるだろうな。返事はもちろん…
『うん、良いよ…///』
「良かった、じゃあまた」
『うん、ばいばい』
カンタローと別れた後俺は帰宅し、シャワーを浴びる。鏡に映る自分の身体は男の身体だ。それはそうだ、男なんだから。ただ、女装をしている時だけはこんな身体じゃなかったら良いのにと思ってしまう。でも女装は趣味範囲というか…日常的にしたいかと言われるとそうでもなかった。今は仕事で女装しているけど、カンタローからのお誘いでまさかプライベートにまで女装することになるとは。嬉しいんだけど何だか複雑だなぁ…
(デート当日…)
いよいよ今日だぁ…へ、変じゃないかな?今日のデート服は紺色のワンピースにしてみた。袖にレースがあしらわれているから可愛さも持っている。あ、カンタロー先に待っててくれてる…
『お待たせ』
「おう」
「その服新しく買ったの?可愛い」
その言葉がとてつもなく嬉しい、ますます好きになってしまう。カンタロー…この気持ちに気付いてくれるのだろうか。
『ありがとう…///』
照れ笑いでお礼を言うと、カンタローは手を差し出してきた。
「手、繋ご。危ないから」
『えっ、う、うん…///』
こんなの、もうカップルのそれだ。周りから見たら俺達カップルに見られてるのかな?手に伝う体温に熱が込み上げてくる。カンタロー、今どんな気持ちなんだろう?
「着いたよ、ここ」
なんてことを頭の中でぐるぐる考えているうちにデート場所に着いたらしい。見上げてみるとオシャレなレストランだ。カンタローでもこんなところ知ってるんだ…。女の子と行ったことあるのかな…いや、ネガティブな考えをやめよう。
『すごい綺麗なレストランだね、行ったことあるの?』
と、つい仕事のようなテンションで聞いてしまった。今日はオフなのに。職業病だなぁ…
「貧ちゃん、今日は肩の力抜いていいんだよ?」
『えっ、あ…ごめん』
「ふふ、じゃあ入ろっか」
レストランの内装は綺麗だったし食事も美味しかった、こんなに良いお店をカンタローが知っているなんて思いもしなかった。でも、カンタローも居酒屋の店長だし食に関するお店は大抵知ってるのかな?その後俺達は水族館へ行ったり、カフェでゆっくりしたりとデートを満喫した。辺りはもうすっかり暗くなっていた。夜風が気持ち良い。
『今日はありがとう、とっても楽しかった』
「良かった、貧ちゃんなら楽しんでくれると思ってたんだ」
街灯に照らされるカンタローの笑顔が眩しくて思わず目を細めた。ほんと…何でこんなにカッコイイんだよ。
「家まで送るよ、行こう」
あ、もうそんな時間なのか…寂しいな。まだ帰りたくないな…カンタローの顔をじっと見る。仕事で覚えた色仕掛けをしてみよう。カンタローの手に自分の手をそっと寄せ、両手で自分の頬に寄せる。首を傾け、もの悲しげな表情で呟く。
『……まだ、帰りたくないなぁ』
別に俺は、セックスがしたいわけではなかった。ただ、カンタローと一緒にいたいだけだった。なのに…
「…ちょっと来て」
カンタローが俺の手を引っ張りながら歩く、どこへ行くんだろう。着いた先はホテルだった。え、まさかあんな色仕掛けにやられちゃったの?ホテルの部屋に着くとカンタローは俺をベッドに押し倒した。
『…いきなりするの?』
「…ごめん、あまりにも可愛すぎて」
『良いの…?女の子の格好しているとはいえ男の身体だよ?柔らかさも丸みも無いよ?骨ばってるし』
「関係無いよ、貧ちゃんだから抱きたいんだよ」
『う…///』
ダメだ、結局絆されてしまう。俺もまだまだだなぁ…カンタローには敵わないや。今から俺、カンタローに抱かれるんだ。
「…(チュッ)」
『んっ…///』
カンタローと初めてしたキスはとても気持ち良かった、もちろんセックスも。今日のデートは忘れられない日になりそうだ。
#地雷注意
コメント
1件
うわ、続きを読めて嬉しいです!貧ちゃんの内心のパニックっぷりと、それでもカンタローを前にすると絆されちゃう感じが絶妙でしたね。「関係無いよ、貧ちゃんだから抱きたいんだよ」って台詞、ストレートすぎて心臓に来ました…。女装姿を「綺麗」と認めた上で、ちゃんと“貧ちゃん”として見てくれてるのが伝わってきて萌えました。デートシーンの甘さと、最後のホテルへの流れも自然で良かったです!