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1限目終了のチャイムが鳴る
『 じゃあ、そろそろ戻ろうか! 』
「 そうですね 」
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教室の扉を開ける
ガラガラ
< え!!一緒に遅刻とか、お前ら付き合ってんの?ww >
『 お!大志じゃん!!おはよ 』
< いや、ほんとに付き合ってんの?ww >
「 いいえ、ちがi 」
< なーみんな、こいつら付き合ってるらしいぜww >
【 えーガチ?w 】
【 静センスねぇなw 】
【 不釣り合いすぎでしょwww 】
ザワザワしていく教室
「 ( あぁ、こういうノリ苦手だ。
ここから逃げ出したい ) 」
『 樋口さん、逃げようか 』
小声でそういう彼に私は驚きで何も言えなかった
「 え? 」
私の手を引いて走り出す彼と連れられる私
もう邪魔するものはなにもなかった気がした
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「 ⋯ 」
『 け、結局また戻ってきちゃったね 』
「 本当にごめんなさい、 」
『 なんで、謝るの? 』
「 だって、こんなに迷惑かけてしまって、 」
こんなにも優しい彼に、迷惑をかけてしまった私が何よりも許せなかった
『 ちょっと!?樋口さん!なんで泣いてるの 』
「 ごめんなさい、ごめんなさい 」
ハンカチを取り出し涙を拭ってくれる彼
『 俺、こういうノリってさ
事実じゃないからこそ笑えると思うんだ 』
『 だったらさ、いっその事 』
『 静と樋口さんは付き合ってる、ってことにしようか 』
「 え? 」