何を企んでるの―――!?「はぁ、このはまだ、私たちのこと信用してないの?」
ふゆなはためいきついていった。
「でも、なんかにやにやしてて…私のことを裏切るとか…」
「あははっ、そんなことするわけないじゃんっ!むしろこのはを幸せにさせちゃうことだから平気だよ〜ん」
「へ、へー…?」
どうやら私に何かをさせるという嫌なことでは無いらしい。
「…それより仲間!誰を誘うの?」
私は気を取り直して聞いた。
「だから、それがアレしかないよね〜って」
「そうそう!あの人を入れれば…ふふふっ」
2人はまた目を合わせてにやにや。
「あ、あの人って何よ!?アレってなに!?気になるから教えてーーー!!」
私は我慢の限界で聞いてみた。
「えっ、?聞いちゃう?」
ふゆなは小悪魔的な笑顔で私を見つめる。
「聞く以外の選択肢はない!教えてくれた代わりにその人は私がスカウトするから!!」
私がそう宣言すると二人がますますにやにやしはじめた。
「え、え?言ったね??じゃあそうしてくれるね?」
ふゆなは目を輝かせて言った。
本当に…言ってよかったのかな
「で、で誰!?」
わたしは2人に聞いた。
「…ふっ、輝さんだよっ」
ふゆなの予想外の回答に私は呆然とした。
「…えっ?輝…くん?」
私は何度も聞き返した。
「そうそう、ね?ほら早くスカウトしてきな?」
ふゆなは私をにやにやして見つめる。
みりんも後ろからうんうんと頷いてる。
「……言ってしまったからにはしかたない。スカウト…してみる。」
私は高鳴る鼓動を抑えて輝くんを呼び出した。
「……輝くん?いきなり呼び出してごめんね」
あー、告白するみたいでなんだか照れる。
「いいよっ、でも時間ないから急ぎめでね?」
輝くんは爽やかな笑顔を浮かべて言った。
思わず私はキュンとなる。
だめ…。
私は視線を逸らすと、後ろに人影を感じた。
これは…みりんとふゆな!?
なんで見てるのよ!?もー、恥ずかしい!!!!
「……どうした?金田?」
「あ、あ何でもなくて…それで話すね」
私は気を取り直して輝くんを真っ直ぐ見つめた。
「かいやまりという星を…一緒に救ってくれませんか?」
私は一生懸命、勇気を振り絞って言った。
輝くんは「…は?」と呟く。
「そ、そうだよね!説明すると大変になるから……ええっと、まず〜かいやまりという星がありまして…」
「つまり宇宙人ってこと?」
「まっま、それに近いかも?」
私は口下手な口を必死に動かす。
「その星がね…どうやら大変になってるみたいで…だからその星の女の子 パールが私を誘ったの。でも今は仲間集めに専念してて…輝くん、良ければどうかなって…」
緊張しすぎてはぁぁとため息をつく。
「……よく分からないけど、そのパールとか言うやつに一回あってみて良かったら考えてみるよ」
「ほんと…?ありがとうっ」
私はとっても嬉しくて自然と純粋な笑顔が生まれた。
こんなに素直な笑顔を見せたのは久しぶりだ。
「んじゃ、俺は戻る。いつ行くかはまた要相談しよ」
「ばいばいっ」
私は手を振って輝くんが去ったのをみた。
すると、冬雪菜とみりんが駆け寄ってきた。
「おー!イイ感じだったじゃぁんっ!私たちに感謝しなよっ」
冬雪菜がぎゅっと近づいてきた。
みりんも「いいじゃんいいじゃん、このは可愛かったよー」と褒めてくれた。
「…ほんと二人のおかげでなんか輝くんと近づけたような気がするよ…ありがとうっ」
私は笑顔に笑った。
「…ほんと二人のおかげでなんか輝くんと近づけたような気がするよ…ありがとうっ」
そんなこのはの声を聞いて私は舌打ちをした。
「なんなの…あいつ」
私はイライラしてたまらない。
冬雪菜とみりんと仲良くなってからボッチから解放されて私は堂々といじめが出来なくなったじゃない…。しかも星野とようよう仲良くしやがってよ…。
「許さんから…冬雪菜、みりん 覚えてろ。」
私は小さな声でそう呟いた。
宿での生活は終わり、バスでの帰りになってしまった。
「はぁ…もう終わり?最悪…」
ふゆなは、ため息をついていた。
「…ね、一瞬だったよ…でも本当に楽しかったよ」
私はバスの外を見ながら呟いた。
「あの楽しさ…もう二度と来ないのかな」
ふゆなの顔をみると切なそうな顔をした。
本当に楽しかったことが伝わる。
「ううん、そんな事ないはず。また…なにかがある。私はそう信じてるよ」
「ただいまーーー!」
私は家の扉を開けるとパールがすぐさま駆け寄った。
「おかえりっ、お土産買ってくれた?」
パールは興奮気味だった。
「すぐすぐお土産言うんだから…。買ってきたけどしっかり話を聞いてくれたらね?」
私はぷんっとした表情でパールに言った。
「はいはい〜、あ、そうそう修学旅行とかで仲間ってスカウトしたりした?」
パールの勘の良さに私はビクッときた。
「うん…とある男の子をスカウトした。今度紹介するね」
「男の子かぁ、楽しみだな!」
また日常に戻っていくのでした。
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