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「っあ~~!!よく寝た……。」
剣はネザー達と分かれて以降、疲れが溜まって寝てしまっていた。月華はというと、剣より早く起きていた。
「月華君安定の早起きだね。」
「まぁな。早起きは健康にいいからな。」
真顔ではあるもののどこかドヤ顔のようにも見える表情に剣の頬は緩んだ。ノックをする音がして、剣は部屋の扉を開ける。
「はーい…って月弥君…!!おはよう。」
「おはよう。剣、月華、昨日は二人とも楽しそうだったね。」
「ネザーとウェズと話してたとき見てたのか??」
「へぇ、あの二人そういう名前なんだ。綺麗な名前だね。」
少しの沈黙の後、月弥は「失礼」と言って部屋の中に入った。扉の鍵を閉め、二人をベッドに座らせた。突然の出来事に動揺を隠せなかった二人は突然様子の変わった月弥を心配するように覗き込む。月弥は正座をして頭を下げた。
「二人に、頼みたいことがある。」
「…??頼みたいことって……。」
「なんだ??」
「……俺の弟探しを、手伝ってほしいんだ。」
顔をゆっくりあげては、いつもの明るい彼ではなく、悲しそうな顔をした彼がそこにいた。
「もちろんいいよ。」
「あぁ、分かった。」
「ありがとう、ごめん急に。」
申し訳なさそうに月弥は二人を見て、経緯を話した。
「話すと長くなるけど、聞いてくれるとありがたい。……俺は弟がいる。正確にはいた、だ。何者かによってころされた。ずっと犯人を追及してるが手がかりが掴めないんだ。切り傷みたいなのがあったのを覚えてる。弟の…月音の遺 体が回収された後の記憶はほとんどない。なんとなくここで過ごしてた感じだ。」