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??視点
午前一時半。
もう辺りは真っ暗で、一つの街灯に小さな虫がうじゃうじゃ飛んでいる。
??「(…..いた)」
茂みに隠れ、銃を構える。
??「(距離は約…十メートル)」
奴の心臓目掛けて────
??「ジジッこちら??。任務完了しました。」
[良くやった。それじゃあこちらへ戻ってこい]
[…“sm”。]
??「分かりました」
sm「…..ふぅ……….」
小さく息を吐き、静かに立ち上がる。
適当にパッパと砂をはらい、死んだであろう奴に近づく。
sm「……….」
死体を見ても吐き気は来ない。
気持ち悪さもない。
あぁ、これが”見慣れてしまった”という事だろう。
死んだことを確認し、街灯に照らされない細い道を通って本部に戻ることにした。
タタッ
sm「っ、?」
後ろから足音がして、驚いて銃を構える。
が、そこに居たのは…
sm「…なんだ、”kr”かよ」
幼なじみで、同じ殺し屋仲間であるkrが居た。
kr「何?知らない人かと思った?w」
sm「…警戒心も必要だろ」
そう言って少し目を逸らす。
kr「はいはい、そうですねー」
krの棒読みな言葉に少しイラッとするが、そのまま話を続けた。
sm「お前も任務終わったのか?」
kr「うん、今回の奴はちょっと手こずったけどね」
sm「銃でか?」
kr「いや、ナイフ」
sm「ナイフで…..」
想像しただけでもゾッとする。
ナイフでやるのはトラウマがある為、俺は基本銃でやっている。
まぁ単純に銃の方がやりやすいのもあるけど。
kr「お前もそろそろナイフ使ってみたら?」
sm「…..いや、やめとくよ」
kr「ふぅん…」
sm「…なんだよ」
kr「いや、何でも」
絶対何かあるような言い方だけれど、俺は聞くのも面倒臭いので何も言わないでいた。
kr「あ、なぁ、あの”WT事務所”らしき人いたか?」
sm「まだ初日だし分かんねーよ」
kr「ま、そりゃそうか」
俺たちは昨日からこの辺の高校に転校した。
理由はボスに命令されたから。
“WT事務所の四人を殺してこい”と。
そいつらは高校生らしく、最近俺らのような殺し屋を
邪魔してるらしい。
しかも、まぁまぁそいつらは強いと、仲間を組んでいる殺し屋から情報が来た。
こっちにもそいつら四人が来て邪魔されるのは嫌なため、もう潰そうということで俺たちに任務を任せたらしい。
sm「というか、お前初日から目立ちすぎじゃないか?」
kr「いや、お前もある意味目立ってるからな?」
kr「なに自己紹介に「哲学が好き」とか言ってんだよ」
sm「…本当のこと言ったからいいだろ」
kr「じゃあ俺も神d((」
sm「それは違う」
kr「は?」
その後はkrと本部に戻って報告をして、家に帰った。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
次の日
sm「(はぁ…ねむ…)」
重たい瞼を擦りながらそう心の中で呟く。
昨日はなかなか眠れず、朝は五時に起きてしまった為あまり寝た感じはしない。
sm「(今日は何も予定無かったら早めに寝るか…)」
??「おはよ〜!」
sm「ぅお、」
急に後ろから抱きつかれ、変な声が出る。
??「あははw、びっくりした〜?」
あ、コイツは確か…。
sm「…br?」
br「そうだよーん」
sm「はぁ…びっくりさせんなよ」
br「ははっw」
笑い方が特徴的なコイツは、つい昨日仲良くなったbrだ。
br「smさんってこっち方面だったんだね〜」
俺の横に並んだ彼はそう聞いてきた。
sm「あぁ。…え?smさん?」
br「君の呼び方。嫌だった?」
sm「ぃや…そんなことないけど…」
「sm」以外の名前で呼ばれるのが初めてだったから、少し驚いた。
br「ならいいや!ねぇsmさんってさ〜〜」
sm「(…smさん…)」
新しいあだ名をつけられてちょっと嬉しかったが、顔には出さずに学校までずっとbrの話を聞いていた。