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白米のお米抜き
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PSS(ネタエビ)
第10話:雨が降ったら、また
翌日の夕方、空が再びどんよりとした鉛色に染まり、ポツリポツリと雨粒が落ちてきた。
その瞬間、昨日まで元気のなかったそいつが飛び起き、しっぽをピンと立てて僕の足元へ駆け寄ってきた。裾を引っ張り、「早く外に行こう!」と強く催促してくる。
「分かった、分かったから引っ張るなよ」
僕は苦笑しながらレインコートを羽織った。ポケットの中を確かめると、ペットショップで買ったあの青い首輪、星型のしおり、雨粒のキーホルダー、そして公園で拾った小さな石ころがゴロゴロと入っている。相変わらず、僕のポケットは思い出でパンパンだった。
「よし、行くか」
玄関のドアを開けると、懐かしい雨の匂いが鼻腔をくすぐった。そいつは嬉しそうに「キュキュッ!」と声をあげ、雨の降りしきる街へと飛び出していった。水たまりを思い切り跳ね飛ばし、振り返って僕に「早く来い」と合図を送ってくる。
僕たちの物語には、劇的な事件も、特別な魔法もないのかもしれない。そいつが一体何者なのかも、結局分からないままだ。けれど、そんなことはどうでもよかった。
雨が降れば、僕たちはいつだって外へ飛び出し、同じ景色を見つめ、同じ温もりを分け合うことができるのだから。
僕は溢れそうなポケットに手を突っ込み、濡れた街へ一歩を踏み出した。
この不思議な相棒と、これからもずっと続いていく、やまない雨の思い出を心に重ねながら。
コメント
1件
うわあ、このエピソード、すごく沁みました……。雨の日に相棒が急に元気になって「外に行こう!」って催促するところ、もう完全に可愛いすぎます。ポケットの中の思い出がいっぱいの小石やキーホルダー、そういう細かい描写が心に残るんですよね。何か特別なことが起きるわけじゃないけど、その「当たり前の日常」が宝物になるんだなって。青い子さんの優しい眼差しが感じられる作品でした。続き、すごく気になります!