第77話「神と闇の宣戦布告」
深い静寂が、神界全体を包んでいた。
まるで、嵐の前に訪れる、静けさのように。
だが、その静寂は、決して穏やかなものではなかった。
それは、怒りと恐怖と覚悟が、爆発寸前まで蓄積された沈黙。
神々の拠点「アル・ソレイユ」では、再起を果たした神の幹部たちと星の英雄たちが、一同に集まっていた。
アテナ「サタンの力は、確かに計り知れない。だが……私たちはもう、退くわけにはいかない」
ポセイドン「アダムの意思を継ぐのは、俺たちしかいないということか」
アレス「ならばやるだけだ。神の誇りを示すだけだ」
その言葉に、ゲズたち星の英雄も黙って頷く。
一週間の修行を経た彼らの瞳には、かつての迷いや恐れはなかった。
リオン「光と闇の両方を持ったサタン……奴がすべてを壊すというなら、俺たちは……すべてを守る!」
セレナ「兄さんのいない世界なんて、私は許さない……!」
ウカビル「……カティア。俺はもう、迷わない。お前の分も……戦う」
その時、空が再び裂けるような音とともに、巨大な黒の柱が天を貫いた。
サタンの声が、世界中に響き渡った。
サタン『神々よ……そして、星の英雄たちよ。お前たちの再起など、我には無意味。秩序も希望も、混沌の中では無力だ』
彼は黒き玉座に座り、冷ややかに言い放つ。
サタン『余が望むのはただ一つ。――絶対なる支配。』
その瞬間、神の空を覆うように、闇の幹部たちが姿を現す。
• 傲慢の悪魔・アザトース「神々よ、震えろ。その血は我が剣で塗りつぶす」
• 嫉妬の悪魔・レヴィアタン「お前たちの絆など……引き裂いてくれる」
• 憤怒の悪魔・アザゼル「一騎打ちだ。誰が相手になる?」
• 怠惰の悪魔・ベルフェゴール「……さっさと終わらせよう」
• 強欲の悪魔・マモン「その命、すべて余のものだ」
• 暴食の悪魔・ベルゼブブ「腐った神の魂……美味そうだな」
• 色欲の悪魔・アスモデウス「美しく死に逝け……私の舞台でな」
神々の幹部たちも、すぐに対峙するように天へと舞い上がる。
• アポロン vs アスモデウス
• オーディン vs アザゼル
• ポセイドン vs レヴィアタン
• アレス vs ベルフェゴール
• アフロディーテ vs ベルゼブブ
• アテナ vs マモン
• アルテミス vs アザトース
アテナ「これが……決戦か」
アルテミス「神の誇りを、あの闇に示す!」
そして、サタンは最後に宣言する。
サタン『七日間の猶予は終わった。今宵より、神の終焉と、闇の支配が始まる!』
⸻
こうして、神と闇の幹部たちによる全面戦争が、幕を開けた。
星の英雄たちはまだ戦場には出ず、戦いを見つめながら、自らの出番に備えている。
次回――
第78話「神々の咆哮、悪魔の咬牙」
幹部同士の戦いが本格的に始まり、それぞれの信念と力が激突する!