コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ピーンポーン
ラディ はーい
らだお 開けてー
俺は玄関まで行きドアを開いた
兄貴が珍しく私服を着ていた
しかもいつも着けている愛用の鬼のヘルメットを着けていない
らだお 来たよ〜
ラディ 早く入れ
らだお な…なんか冷たくない…?
ラディ …
らだお 無視しないでよー
俺は早足でリビングに行った
なんだよっ
私服の兄貴……
マジクソかっこいいじゃんっ!!!
イケメンなのは知ってたけど……っ!
まずいまずいっ
このままじゃ顔がずっとにまついちまうだろ!
しっかりしろ俺!
顔を両手で挟んで叩いた
少しひりひりとするが正気に戻れた
らだお どしたの?急に顔なんて叩いて?
ラディ なんでもねぇよ
らだおは俺を見るなり俺に近づいて俺の頬に手を添えた
らだお ラディは顔がいいんだから大事にしなよ?
そういいながらニコっと笑う
反則だろ
ラディ うっ……うるせぇ///
らだお ?
なんでこいつは無自覚なんだよ…
らだお ラディ?
顔が火照る俺を置いて兄貴は呑気に俺の名前を呼んだ
それでやっと現実に戻って来れた俺は冷静になれた
ラディ あーそういや呼び出した要件言ってなかったな
ラディ はいこれ
らだお なにこれ?
ラディ いつも…世話になってるから………
俺は手作りクッキーの入った包みを兄貴に渡した
らだお っ〜〜〜!!!
らだお ありがとラディ!
いつも声に高揚のない兄貴が俺を見て満面の笑みでそんなに幸せそうに言うなよ
照れちまうだろうが
らだお 今食べて良い!?
ラディ ぇ…?あ…あぁ…
ラディ いいけど……
兄貴はクッキーを大切そうに頬張ってくれた
兄貴は下を向いて震えている
もしかして不味かった…?
ラディ あ……兄貴…?
らだお ラディ……これ……
ラディ ………
らだお んっ〜〜っまぁ!!
ラディ へ…?
らだお マジ美味しい!!
ラディ よかった…
らだお だってこれラディの手作りでしょ?
ラディ そうだけど…
らだお やっぱりね
気づいてくれた?
らだお やっぱ俺の弟は良い子だなぁ
そう言いながら俺の頭を撫でてくる
昔と変わらない撫で方
でも大きくなったその手に俺は嬉しかった
らだお ラディ
ラディ なんだよ
らだお 大好き
ラディ !
らだお 俺はこの世界の誰よりも
らだお ラディをあい…して……る………よ…………
らだお zzz
そう言いながら眠ってしまう俺の兄貴
俺は兄貴にそっと優しく口付けをした
ラディ 俺もだよ兄さん