テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
亮平💚『ありゃ…失敗しちゃった?ごめん俺のせいだね…酷い顔してる』
翔太💙『お幸せにだって…涼太に嫌われちゃった』
亮平💚『絶対ないからそんな事。涙拭こう?あぁハンカチ忘れちゃった…翔太の借りるね?』
〝持ってないよ俺〟亮平の手が伸びて来て俺のジャケットから顔を出していた青いチェック柄のハンカチを掴んで俺の頰を拭った。
亮平💚『ちゃんと持ってるじゃん?』
翔太💙『えっ…嘘……夢で見たハンカチだ』
亮平💚『何言ってんのよ?あれふふっ見て〝りょうた〟って書いてある…随分と古いね』
明らかに子供の可愛らしい文字。涼太が書いたものだった。涼太から借りたままのハンカチ…
夢の中だけの話の筈なのに、忘れていただけであの様なシュチェーションが昔あったのだろうか。
亮平💚『一人で帰れる?それとも涼太の家に今から行く?誤解は早いうちに解いてた方がいいよ?』
翔太💙『もういいんだ。明日涼太に会えるから。これからずっと変わらずに涼太に会えるならそれだけで十分だよ』
涼太にどう思われようと、もうどうでも良かった。この気持ちを抱いた時からどうにかしたいだなんて思って来なかったんだから。
翔太💙『ずっとずぅっと涼太の隣に居たい。ただそれだけで十分だよ』
心からそう思って口にしたはずの言葉は、胸の奥に沈んでいた何かを掬い上げたみたいに、ひどく悲しげな音をしていた。
亮平は責任を感じているようで険しい顔をしてずっと俺の隣で謝っている。心配だからと言ってタクシーに一緒に乗り込んだ亮平の肩に甘えると、頰に添えられた手が優しく俺を撫で、ずっと涙が止まらなかった。
あなたの願いはなんですか・・・
その願い私が叶えて差し上げましょう
願い事はただ一つ
〝明日も明後日もずっと君に会いたい〟
涼太❤️『なぁ…見てこれヤバくないか?おいっ!寝てんの?翔太!』
翔太💙『んあっ?……涼太!良かったぁ//ごめん誤解なんだ!さっきのは……何その格好?』
ブレザーを着こなす涼太がポカンとした間抜けな顔をして俺を見ると〝別に翔太と同じ格好だけど?〟オマエじゃない翔太と呼ばれて胸がキュンと音を立てた。確かによく見ると俺も同じブレザー姿で辺りを見渡すと懐かしい見覚えのある教室に、ガタガタと揺れる机がリアルだった。
涼太❤️『なぁ駅前にできたラーメン屋帰り寄ろうぜ』
翔太💙『うん……いや…やっぱやめとく』
確かそのラーメン屋で涼太が事務所辞めるって言い出して大喧嘩するんだ。それから高校を卒業するまでの間ずっと口を聞いてくれなくなる…
涼太❤️『じゃあちょっとだけ今から時間ある?少し話したい事があるんだ』
夢のくせになんで思い通りに運ばないんだよ… 〝どうした?具合でも悪いのか?〟俯く俺の髪の毛に触れた涼太は顔を覗き込んで俺の腕を掴むと誰も居ない音楽室に俺を無理矢理押し込んだ。
翔太💙『何?離して…こんなの過去には無かったろ?』
涼太❤️『過去?まぁいいやそれよりなんで泣いてんの?オマエ変だよ?』
翔太💙『オマエって言うなよ…うぅっ』
〝おいマジかよ〟なんて面倒臭そうな声で頭をボリボリと掻いて時間を気にしてチラチラと時計に視線を送っている。
翔太💙『一人でラーメン屋でもなんでも行けよ!俺は行かないからなっ明日からもずっと涼太は俺の隣で過ごすんだよ!ンンンンッ!』
涼太❤️『しーっ静かに』
柔らかい涼太の手が俺の口を塞いだ。後ろから羽交締めにされ、懐かしい匂いがした。この頃涼太が愛用していたブルガリの香水の匂いに、全身が包まれて微動だにできなかった〝おい誰か居るのか?〟やばっ先生の見回りだ。時計の針を見ると夕方の6時になる頃で夕陽が差し込んで偉大な偉人達の肖像画が神々しく見えた。〝 …気のせいか?〟
ガチャっ
涼太❤️『ヤバっ鍵かけられた…』
翔太💙『ふふっ大丈夫だよコレ夢だし…』
〝オマエ頭大丈夫か?〟またオマエって言いやがった。余程涼太にオマエって言われた事が嫌だったようでチクリチクリと胸が痛んだ…夢の中でも連呼しやがっていけ好かない奴だ。
涼太❤️『翔太携帯持ってない?俺教室に置いて来ちゃった』
翔太💙『涼太がいきなり引っ張って連れて来たんだろ?持ってる筈ないだろ。大丈夫だよ寝れば解決だ』
夢の中くらい自由に楽しく、普段出来ない事が出来たり、我儘言ったり、好きな人に好きって言えたり…夢の中ですら〝好き〟が言えない俺はやっぱり恋愛に向いてない。と言うより人を好きになる資格なんてないのかも知れない。
コメント
2件
阿部ちゃんのせいで、私の中のエロエロセンサーが働いてしまいましたが、お話が面白くなってきました❤️💙やっと集中(遅)相変わらず健気で可愛い翔太くん😍