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私は泣きながら、嗚咽しながら今までの事を全て荼毘さんに話した。
ずっと鎖で繋がれていた事
外に出たらダメだと
誰にも会ったらダメだと
24時間監視され
何度も犯され続けた事____
荼毘さんは私を抱きしめながら
相槌を打ちながら
優しく背中を摩りながら聞いてくれた____
『私ッ……弔くんの事もう……好きかどうか……分からなくて』
そう言うと
荼毘さんは私の肩に手を置き、私を見つめ
「……悪かった」
と。
『えっ……?』
なんで荼毘さんが謝るの?
「俺がお前を傷つけたようなもんだ……」
『え……?どうして……?そんな事ないよ……』
フルフルと首を振る
荼毘さんは何も悪くない。
「俺が気持ちを抑えられなくてお前に近づいたから……
死柄木は元々嫉妬深い性格だとは知っていたが……
そのせいでお前は……」
荼毘さん……
全然、荼毘さんが悪いだなんてこれっぽっちも思った事ない。
監視されている中
会いたい人はたくさん浮かんだ
黒霧さん
トガちゃん
トゥワイスさん
コンプレスさん
スピナーさん
けれど1番会いたかったのは
荼毘さんだった____
荼毘さんと過ごす時間は、優しく、とても楽しい____
笑顔になれる
何度か身体を重ねたからかもしれないけれどお互いの事を理解し合えたような、そんな気もしていた____
そして何より
荼毘さんが私を見る目が
あまりにも優しく____
優しく見えるから____
私は荼毘さんの頬に触れ
『荼毘さんは悪くないよ』
と。
「……そんな事ねェよ」
荼毘さんは言う
『荼毘さんの存在に助けられたよ』
私は言う
「そんな事……ねェよ」
『そんな事あるんだよ』
「ねェよ」
『……ある』
「ねェよ……」
もう!荼毘さんってば。
『あるっていってんでしょ!』
私は荼毘さんの頬を抓りながら言うと
「は……!?俺が悪いんだよ!!だからそんな事ねぇんだよ!お前の何の助けにもなってねぇ!!
現にお前は……こんな格好で……逃げてここまで……!!」
『だから荼毘さんは悪くないって!』
「いや俺が悪い」
『悪くないってば!悪いのは私!』
「いや俺がッ!!……」
責任転嫁のし合い____
急に我に返りお互い
『あはっ……!』
「ふはっ!」
2人、笑う____
馬鹿馬鹿しくなってきた!!
『あははははッ!!荼毘さん必死かよ〜!!あははは』
必死になって
「お前こそッ……ふはッ……!!ほんとお前ッ……」
俺が悪い、私が悪い
だなんて
そんな事、全然ないのにね?
お腹を抱え、
2人、一通り笑う
『……あははは、ほんと楽しいな。』
ほんと、
久しぶりにこんなにたくさん笑った。
「お前涙で顔がぐしゃぐしゃで不細工になってんぞ」
『はぁ!?うるさ〜……』
「……ブルドッグみてぇ」
『はぁ〜!?ここは可愛いチワワでしょーがぁ』
「お前のどこがチワワなんだよ
ブルドッグかせめてフレンチブルドッグだな」
『ふ、ふれんち……?』
「ふは、ばーーか」
荼毘さんと居るとこんなにも笑顔でいれる
『あは!うるさ〜……
でもほんと、荼毘さんといると楽しいね!!』
そう、笑顔で私が言うと
荼毘さんは
優しく微笑み
私の髪を撫で
「じゃあ俺にすれば?」
『え?』
「俺と一緒にいればいんじゃねーの」
そう言ってキスをした____