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テニス部で仲が良くて有名だった2人がケンカしたらしい…
そんな話題で色めき立つ今日この頃。
弱虫な私は誰かに私の気持ちをぶつけることなんて出来ないからすごいな…。
心の中でそう思いながら私は今日もいつもの位置にいる。
いつものように優しい子たちに囲まれて、愛でられて…。
この空間は弱虫の私にはお似合いなのかも知れないけれど、どこかで変化を求めてる『私』がいるのも気付いてる。
ーーー翌週ーーー
ケンカしたと噂になっていたテニス部の2人が並んで笑顔で歩く姿を見かけた。
仲直り…出来たんだ。
すごいな、ぶつかってもそれを乗り越えて以前よりも更に強固な関係が築けるのだもの。
並んで歩く2人のその姿が『変化を求める私』を後押しする。
…ありがとう。
ささやくような小さな声で離れていく2人の背中に感謝の言葉を述べながら私は前を向いて歩きだす。
このあと教室に戻ったら、揺るがない芯を持った憧れの彼女に『私』のこの想いを伝えに行こう。
そう心の中で強く決めながら、憧れの彼女に私の想いを伝えた瞬間の周囲の反応はさぞ見物だろうとワクワクしながら駆け足になりそうな歩みを、抑えられないこの気持ちを整えるように大きな深呼吸を1つして教室へと向かう。