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【幼馴染のアノ子は才媛】
[3話]
夏のコンクールまで
後数十日.
部活の顧問は
“夏休み中にはコンクール出場者のオーディションをします”
と言っていた。
コンクールに出るには
各パートの1人1人を審査する必要がある。
「オーディションかー、!!」
『少し緊張しちゃうね』
「うん、落選したらどうしよう…」
『夏帆ならきっといけるよ』
「ほんとに?!」
『うん。私、応援してる。』
「私も、楓のことずっと応援する!心から当選されますようにー!って!」
『ありがと。夏帆』
「こちらこそ」
私と夏帆は部活終わりの帰り道にそんな会話をしていた。
私が吹奏楽を始めたのは
1つでも夏帆に勝てるようなことがしたかったから。
小4から吹奏楽団に入って
小学校卒業すると同時に卒団した。
そして中学1年生の頃に
吹奏楽部に夏帆と一緒に入部
それから色々あって今に至る
『…』
コンクールは
2年連続で出場したことがある。
だがオーディションに関しては
不安に感じてしまう
夏帆が当選されちゃうかも、
私が、落選するかも.と
『…だめだ、…夏帆は応援してくれてるのに…』
なんで私はこんな事ばかり
考えちゃうんだろう_
やっぱり私は
夏帆を愛せない
…いや、自分のことが
大嫌いなだけかもしれない
人を羨ましがるような私が
幼馴染を愛せないような私が
幼馴染と何気に競ってる私が
自分は大大嫌いだ